富山県森林研究所で開発された無花粉杉がデモンストレーション用として東京日比谷公園に植樹された。毎年この季節になると花粉症患者は飛散する杉の花粉に悩まされる。この無花粉杉は、まだ開発されたばかりで、やっと昨年から林業用として植樹が始まったばかり。花粉症患者が苦痛から解放されるには、まだ時間がかかるが朗報には違いない。
日本の森林面積の約40%は人工林といわれ、その28%が杉,檜などの針葉樹である。中でも杉は成長が早く、加工しやすい形状からわが国では奈良時代から植林がされてきた。とくに戦争中は木材の需要が多く、政府は「お山の杉の子」という童謡までつくり、国をあげて杉の増産を奨励した。”むかし、むかし、そのむかし、椎の木林”で始まるこの歌の5番にはこんな歌詞がある。
「大きな杉になるお船の帆柱梯子段 とんとん大工さん建てる家になる
木箱、お机、下駄、足駄 おいしい弁当食べる箸、鉛筆筆入れ
そのほかに楽しやまだある、役に立つ役に立つ」
時代の移り変わりを感じる。上の歌詞の杉材の用途は今はほとんどない。逆に当時植林された杉は手入れも行き届かず花粉症の元凶となって国民から嫌われいる。現在、杉による花粉症患者は1,500万人以上、檜による患者を入れると、日本人の五人に一人は花粉症患者である。無花粉杉は患者にとって福音だが、荒廃している今の杉林をどうするのか。伐採するにはカネがかかるし、伐った杉材をどうするのか。国土の70%は森林である。総合的な森林対策が必要なのでは。
日本の森林面積の約40%は人工林といわれ、その28%が杉,檜などの針葉樹である。中でも杉は成長が早く、加工しやすい形状からわが国では奈良時代から植林がされてきた。とくに戦争中は木材の需要が多く、政府は「お山の杉の子」という童謡までつくり、国をあげて杉の増産を奨励した。”むかし、むかし、そのむかし、椎の木林”で始まるこの歌の5番にはこんな歌詞がある。
「大きな杉になるお船の帆柱梯子段 とんとん大工さん建てる家になる
木箱、お机、下駄、足駄 おいしい弁当食べる箸、鉛筆筆入れ
そのほかに楽しやまだある、役に立つ役に立つ」
時代の移り変わりを感じる。上の歌詞の杉材の用途は今はほとんどない。逆に当時植林された杉は手入れも行き届かず花粉症の元凶となって国民から嫌われいる。現在、杉による花粉症患者は1,500万人以上、檜による患者を入れると、日本人の五人に一人は花粉症患者である。無花粉杉は患者にとって福音だが、荒廃している今の杉林をどうするのか。伐採するにはカネがかかるし、伐った杉材をどうするのか。国土の70%は森林である。総合的な森林対策が必要なのでは。
なせ杉なのでしょうか?杉は早く育つので材木には良いと聞きましたが本当なのでしょうか?植林は違う木にして欲しいと思ってしまいます。
アスファルトの道が花粉には一番関係しているのでしょうね。現代病ですね。
幸い僕は花粉症にかかりませんが、家族はみなやられています。親友も重症でこれから春にかけてが思いやられるといっています。お見舞い申し上げます。
JICAの研修を手伝っていた時、林業を担当することが多く、、屋久島にも二回いったことがあります。林野庁の話であは杉は成長が早く、管理も比較的落なので日本では最大の人工林です。戦後輸入材に押されて、杉材の価格が急落、伐採にカネがかかるので林は荒れ放題です。これが花粉症の原因になっているようです。国土の70%は森林のわが国です。花粉症対策だけではなく、林業は日本の将来にとって重大な問題ですが、その割に関心が薄いですね。
今後も過疎地の日本の林業が事業として国際競争力をもちそうにありませんし、若者も就職を希望しないので、高齢化が進む一方です。
日本は平地が少なく、森林が多く、治水・災害・自然環境の観点からは、森林管理の主なる目的を林業から他の目的に転換する必要があると思います。
私は、人口が過疎化してゆく地域の森林は、
①原始林(日本古来、戦前以前の状態:照葉樹林)に戻して、小笠原諸島のように、人間もごく少数しか入れない「原始林公園」。できる限り、人手をかけずに放置する。崖崩れ、山火事賀起きても、、最小限度の管理防止にとどめる。(非居住区となれば、多少の自然災害がっても、住民には影響がでない。いわば、古事記の神々に象徴されるような「縄文の森」に戻す:自然遺産)
②「観光公園」として、林業を一切目的としない、米国のヨセミテ公園などのような自然公園として、小・中学生の春・夏・冬の合宿、海外からの観光客も呼び込むなどなど。それなりに、人間の手を加えて(公園管理のために公的費用負担が必要)観光目的の営林をする。木の実や果実など豊富で、昆虫、野鳥や野生の小動物が暮らしやすい照葉樹林が、杉・檜よりも、はるかに望ましいと思います。保水力も針葉樹林しかも杉ばかりの単一森林よりも、多様な照葉樹林の森林の方が、土砂崩れなどにも、望ましいのではないでしょうか?
いずれも、杉・檜を伐採して、日本古来の照葉樹林として生まれ変わらせる。期間はあせらず、少しずつ手がけて数百年後に完全に入れ替えてはどうでしょうか?
かりに、杉に対して補助金を出すなら、杉林の既得権益者が死ぬまでの間は、高齢者の暮らしを支えるために時限立法で、減杉政策に切り替えてはどうか?また杉・檜の植えられたままでの山野土地相続の抑制(高額の納税を課すように税制変更)。森林管理の担当役所を、農林水産省から、環境庁など他の役所に変更がいるように思います。
JICAの研修で全国各地の林業施設を見せてもらいましたが、かって林業で栄えた当時の面影が残っていて施設は広く建物も立派です、しかし老朽化していて職員も少ないのに驚きました。施設を維持してゆくのが、やっとという感じです、国有林ですら大様な状態ですから、民有林を管理する市町村や森林組合はどうなっているのでしょうか。民主党政権下で森林管理予算は何故か一般会計に組み込まれました。素人の僕にはこの理由は解りませんが、累積された赤字が解決されたとは思いません。
治山治水の観点からも森林管理は国家的な事業です。しかし、素人の目から見ても森林は荒れ果てています。最低限度維持するのが一杯で、一挙に植え替えることなど出来そうもありません。厄介者になった杉林ですが、やはり時間をかけて国家事業として計画的な転換が必要でしょうね。
私は林業の素人ですが、少しnet検索で、イロイロ調べてみました。
フィンランドは、ロシアに侵略されて国土を2割ぐらい奪われる前には、ほぼ国土面積が日本と同じで、森林面積の比率も極めて高く、日本とほぼ同じです。人口が数百万人と少なく、人口密度が、日本の約5%ほど。数百年にわたって、林業関連産業が経済の中核でした、90年代にソ連が崩壊し、林業の輸出が激減して、経済破綻寸前となりました。フィンランドは、植林に替えて、知識集約型産業でメシを食うための人材育成に注力し、林業加工企業のノキアが、携帯電話でシェア世界一のグローバル成長をとげました。一時は、フィンランド輸出金額の3割をノキアが稼ぎだしました。(最近は、米国アップルや韓国サムスンに追い越されてしまいましたが)
一方で、産業転換に伴いフィンランド林業の国民経済での位置づけは格段に低下し、林業就業者は高齢化し、60歳以上比率が半分(次は、40歳代が大半)となっているようです。ただ、フィンランドの林業は横ばい状態であるものの、営業利益を確保できて、営林が継続しています。年間伐採量は、フィンランド52、日本16(百万立米/年)。林業従事者数は、フィンランド2万3千人、日本6万人。林業への補助金は、フィンランド350円/ha、日本50000円/ha。フィンランドの生産性は、日本の約十倍もあり、一方で、単位面積当たりの補助金は、日本の方が約140倍多い。日本の林業時収は、約3百円円とコンビニ店員の最低賃金よりもはるかに低く、これでは若者就労は期待できません。フィンランドの森林は、平地が極めて多く、日本の森林は急峻な山岳地帯に多いという差異はあるものの、なぜ、こんなに生産性・営業収支に差異がでるのか、不思議です。
一人当たりGDPは、フィンランド48783US$(13位)、日本45870US$(17位)で、どちらの国も、きわめて高額な人件費の国です。
阿部政権になり、大規模な補正予算の支出ということで、またまた、林道建設などの赤字事業への大盤振る舞いが始まりそうですし、米国TPPなどに参加するときに、日本の林業の競争力を、どうすれば飛躍的に高められるのか???・・・謎です。
林業から、観光・公園など森林資源の保全と活用など、
素人ながら、大胆な構想力の転換がいると感じます。
「無花粉杉」の研究開発は、発想自身が、どこか異常な気がします。
林業専業者自身は収入は貧しいけれども、その林業にかかわりあって生計をたてている試験研究開発者・関連の国村落の役人・農林組合など『林業にまつわる周囲の人々』の年収は、林業専従者の数倍も高給取りなのではないでしょうか?
フィンランドとの比較有難うございました。年間伐採量と林業従事者が極端に違うのに驚きました。国柄が違うのかもしれませんが、これでは日本の林業が衰退せざるをえませんね。やはり、日本の場合は民有林が国有林(公有林を含む)より多いのが最大の原因みたいに思われます。民有林では維持が大変です。伐採したくても需要がないし、伐れば赤字ではどうにもなりません。北山杉みたいな特殊なものは別ですが、ごく限られています。
民主党の菅元総理は、なぜかこの問題に関心をもちなかなかよい提言をしています。地味な問題ですが、国家的に取り組む問題ですね。