「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      ”天災は忘れた頃にやってくる!”

2010-09-01 04:55:59 | Weblog
北スマトラ(インドネシア)のシナブン山の噴火をテレビの画面でみた。黒い煙が
上空2000㍍の高さにわたって伸びている。僕は1998年、北スマトラの州都メダ
ンに半年ほど滞在したことがあり、あの辺りの地理には詳しいが、瞬間、シナブ
ンが何処だった判らなかった。そのはずである。シナブン山はインドネシア最大
の湖、トバ湖の北方30㌔にある山で、この400年ほど噴火した記録のない休火山
なのだ。

きょう9月1日は「防災の日」である。僕らの世代は9月1日が関東大震災が起きた
日であることはよく知っているが、若い世代はどうなのだろうかー。1923年9月1日
午前11時58分23秒、東京を中心に関東地方一帯にM7・9の海溝地震が発生した。
この地震で約200万人が被災し、地震による家屋の倒壊、火災、津浪などで14万
人の方が亡くなっている。あれから87年の歳月が流れ、直接地震を体験した人は
少なくなってきた。

徳川時代の安政年間(1855年)にも江戸に大地震が発生している。江戸時代だと
遠い昔のように錯覚するが、関東大震災との間隔は67年である。戦前の有名な気
象学者、寺田寅彦先生は”天災は忘れた頃にやってくる”といわれたそうだが、一つ
の警句である。

富士山の最後の噴火は1707年の宝永大噴火である。北スマトラのシナブン山の最
後の噴火は1600年だそうだから、宝永大噴火より100年も前だ。インドネシアの火山
分類によれば、シナブン山はタイプBの火山で、地震計も設置されていなかった。1991
年に大噴火したフィリピンのピナツオ火山は700年間も噴火がなかった。”天災は忘れ
た頃”にやってくる。絶えず防災心を持つことにしよう。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
帝都復興 (kakek)
2010-09-02 09:30:02
chobimame さん
関東大震災はその後世界大恐慌があったが、約10年で帝都復興を終えています。子供の時、帝都復興という言葉をよく聞きました。当時の日本の国力を感じとれます。今の政権の危機管理はどうなのでしょうか。あの大臣のへなへなは何とかならないでしょうか。
返信する
変な気候 (chobimame)
2010-09-01 17:08:43
なんだかこんな変な気候ですから、何か起こるのではないかと薄気味悪いです。関東大震災も富士山の噴火も噂されます。天災は避けられないので恐怖ですよね。現政権では災害における敏速な対応は望めません。今だって国を崩壊させている政権ですから、災害が起これば完全に国は潰れます。
返信する

コメントを投稿