三宅博先生が亡くなられて今日で一か月になります。
三宅先生は生まれ故郷の八尾を愛し、そこから近い奈良の山々の美しさを讃え、また孝謙天皇のことを「国のことで必死に頑張られた孝謙天皇を侮辱した歴史が歪められて消えない」と悲しまれていました。
「孝謙天皇が二度も即位なさるのは、そうせずにはいられないほどの国政の事情があった。
国のことを単なる色恋などに惑わされることは考えられない。そんなものに国のことは比べられない。
これには孝謙天皇を貶めようとした悪意がある。」というお話でした。
そして和気清麻呂も一生懸命国のことを思った、道鏡は大変なインテリで天皇を助けた、しかし後世は卑怯にも色恋などと下品な話題を捏造した。
そこで私がいろいろ本を読んで調べ、書いたのがこれです。
http://blog.goo.ne.jp/bellavoce3594/e/143c925a81c50fcde4196479f8599a16
残念ながら私が見た動画は消えてしまいましたが、三宅先生のおかげでよく勉強していました。
勉強しないと三宅先生についていけない、と思うことばかりでした。
先生が亡くなられてからさらに知りたいと玉岡かおる著「孝謙天皇」を取り寄せて読みました。
その本は私が調べたこと以上に、その時代の複雑な事情や藤原氏などの政治の乗っ取りへの企てを制するべく、孝謙天皇が厳しく全力で政治にあたられたことが書かれていました。
玉岡かおる氏の本は以前に「お家さん」を読んでいました。
鈴木商店を欧米各国に堂々と広げ、日本がおおいなる貿易をして大企業となりながら、やがて米騒動で誤解され(その時も朝日新聞が捏造記事を書いた)焼き討ちにあいあれほどの企業が倒産するという話です。もちろん関東大震災も大きく影響していました。
玉岡かおる氏個人はリベラルな人ですが、作家としてはよく事実を見ていて「お家さん」も、そして今回の「孝謙天皇」も素晴らしい本でした。
三宅先生がいつも「日本はカルタゴのようになる」と危機を訴えられていたのから「カルタゴ」のことを調べていくうちに塩野七生さんの「ローマ人の物語」から当時の大国カルタゴに脅かされていた古代ローマを護ったスキピオのこと(知と勇気、情を兼ね備えた無欲の英雄)を三宅先生に重ねてみてしまったことで、それをお伝えすると先生はあの人なつこい笑顔でお聴きくださったこと。
スキピオはローマを救ったのに「元老院」からうとまれ、ローマを去って孤高の生活で人生を送ったこと、
その後、スキピオなきローマがカルタゴを徹底的に滅ぼしたこと、など。
ついでにヘンデルの作曲した「スキピオマーチ」をご紹介したこと、など・・・先生は私のバカな話をニコニコしてよく聴いてくださった。
私は「三宅先生がいらっしゃるから日本は大丈夫、先生は100年に一度の政治家」と称賛し続けていた。
そして私はどんなことがあっても三宅先生を護りたい、と思った。
清廉潔白で常に国を思う本物の国士である三宅先生。
三宅先生はご病状が大変な時になっても拉致被害者の方々のことを心配されていた・・・。
「自分は相手の弾丸の届くところでものを言う、でないと自分の言葉も相手に届かないから」
こんな政治家がどこにいる?
「孝謙天皇」と「スキピオ」の話以外にも日本の伝統文化のすばらしさや戦時中のポーランドの話、欧州列強が植民地にしてきたことなど、三宅先生のお話が気になって、知らず知らず本を読んだり勉強を積み重ねていた私。
それもうれしくてたまらなかった。
本日の「ブログのティールーム」は、ヘンデル作曲「スキピオマーチ」で。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1a/b9/6ff8ff9f2ca24af06b039bf070852b62_s.jpg)
ブログのティータイム
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/03/c2/b7beac00c94bd742747e899d7af86e7a_s.jpg)
ヘンデル作曲「スキピオマーチ」
March from Scipione - George Friederich Häendel
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/1b/4be3508bad334bfa3f41b8066aa7b306.jpg)
・・・三宅先生の笑顔、最高です!! 先生はどんな苦しい時も笑顔だったのですね、
素晴らしい政治家に巡り合えて支持できてしあわせでした。優れた政治家である三宅先生の知識の高さ、感性の豊かさ、そして何よりも命がけの政治姿勢、こんな政治家は他にいません・・・。
また三宅夫人は天使のようにやさしく、しかもシンの強い女性。夫人の前ではさすがの三宅先生も子供のように従順、
ほほえましい風景でした。