Franco Corelli - Di quella pira! LIVE Parma 1.1.1961
「産院が間違ってとりかえてしまった赤ん坊」事件がニュースになり、一方はお金持ち、
もう一方は生活保護家庭、真の親に会えず名乗りもできなかった話をきくと、何も言葉がない。
オペラの世界ではヴェルディが『トロヴァトーレ』で、母親を「魔女」と火刑にされた異民族の女に伯爵家の赤ん坊が誘拐され、女は錯乱して母親の火刑台に間違って自分の子供を投げ入れてしまい、手元に残ったのはこともあろうに仇の伯爵家の子供だった、という話。
やがて長い時が流れ、伯爵家の長男は伯爵の身分となり、「弟を殺した犯人」を捕えることを誓い、一方その弟は異教徒の賊の息子として、母親が捕えられたのを命をかけて救おうとするこの場面。
「火刑台の火を消せ、消さないとそなたたちの血で消していやる!
お気の毒なおかあさん、息子がすぐに助けに行きます。武器を、武器を!!」(和訳)
名歌手、コレッリが歌ったライヴ録音が残っている。
事件のニュースをきいて、このオペラを思った・・・。
このオペラでは最後まで弟は仇が兄であること、母親が赤ん坊だった自分を誘拐した犯人であること、それさえなければ伯爵家の子息としてお城に住んでいたはず、ということも
ついに知らないまま、最後をとげる。
何ともやりきれないが、コレッリの名唱でもお聴きください。
聴衆がその声に狂喜しています。今は「歴史的名演奏」になりました。
現代ではホセ・クーラが歌った2009年の録画がありますが、この歌手はコレッリの
持っていた気品があまり感じられない。声は素晴らしいのだけれど恣意的な表現に、ヴェルディの音楽の様式にクーラの歌は違和感もある・・・。
「産院が間違ってとりかえてしまった赤ん坊」事件がニュースになり、一方はお金持ち、
もう一方は生活保護家庭、真の親に会えず名乗りもできなかった話をきくと、何も言葉がない。
オペラの世界ではヴェルディが『トロヴァトーレ』で、母親を「魔女」と火刑にされた異民族の女に伯爵家の赤ん坊が誘拐され、女は錯乱して母親の火刑台に間違って自分の子供を投げ入れてしまい、手元に残ったのはこともあろうに仇の伯爵家の子供だった、という話。
やがて長い時が流れ、伯爵家の長男は伯爵の身分となり、「弟を殺した犯人」を捕えることを誓い、一方その弟は異教徒の賊の息子として、母親が捕えられたのを命をかけて救おうとするこの場面。
「火刑台の火を消せ、消さないとそなたたちの血で消していやる!
お気の毒なおかあさん、息子がすぐに助けに行きます。武器を、武器を!!」(和訳)
名歌手、コレッリが歌ったライヴ録音が残っている。
事件のニュースをきいて、このオペラを思った・・・。
このオペラでは最後まで弟は仇が兄であること、母親が赤ん坊だった自分を誘拐した犯人であること、それさえなければ伯爵家の子息としてお城に住んでいたはず、ということも
ついに知らないまま、最後をとげる。
何ともやりきれないが、コレッリの名唱でもお聴きください。
聴衆がその声に狂喜しています。今は「歴史的名演奏」になりました。
現代ではホセ・クーラが歌った2009年の録画がありますが、この歌手はコレッリの
持っていた気品があまり感じられない。声は素晴らしいのだけれど恣意的な表現に、ヴェルディの音楽の様式にクーラの歌は違和感もある・・・。