読書した感想を書いてみようと思っていたが、まだ読めていない。
それで今日、買った本から少しだけ・・・。
「金正男独占告白」五味洋治著 文藝春秋 1400円
・・・・・最近、書店でブックカバーをお断りしているけれど(どの本か読む時にわからなくなるので)さすがにこれはカバーを頼んだ。
あんまりだ、この表紙、内容は面白そうだ。まだ読んでいないので書かない。
「漱石詩注」吉川幸次郎著 岩波文庫 800円
・・・漱石は英文学専門だけれど、漢文は専門家以上ときいていた。
それでこれを書店で偶然に見つけ、ふとひとつの漢詩を見た。
訳だけを書く。
画龍に向かってみだりに睛(ひとみ)を点ずるをやめよ
画龍の躍る処 妖雲横たわる
真龍は本来面目なく
雨黒く風白くして空谷に臥す
通心あまねくもとむるも爪牙を失いうるならば
忽然と復た活きて魚蝦(ぎょか)を友とす
ここで吉川幸次郎氏の解説である。
どの詩も、「推測のひとつ」とされていて、読者に冷たい・・・
魚蝦とは雑魚、
点睛・・・ひとみを最後に書きいれるのが、龍の絵の完成である。
真龍・・・画の龍でない本物の龍
無面目・・・一定の姿はない
通身・・・体中
則天去私・・・芸術よりも自然をよしとする方向を含意とするならば、妖雲を伴う芸術の「画龍」は、自然の「真龍」に及ばぬとする気持ちがあり、しかしそれと共に芸術の「爪牙」を持たぬ自然は「魚蝦」の凡愚を友としつつ生きるのを、運命とせざるを得ぬという気持ちが、同時に動いているのではないか、と注釈者。これも「推測」のひとつである。
これって深い!!
さすが漱石、よくわかるよような気がします。
「推測」とは吉川氏、謙虚なこと。
文はむずかしいけれど感覚でわかる。
今日はこれだけ、ね。 質問は受け付けませんのでよろしく♪ 漱石もこれで終わり。
真餅と画餅を較べれば真餅を選択しますけどね。だって餅は存在しますから!
ないと言った消費税。絵に描かれたマニフェスト。の選択では絵に描かれたマニフェストを選択したけど、実在する保守政党を選択しなかった過ちが今の日本…と言うところでしょうか…。
私は自分の知識でここまでがギリギリで芸術上の問題としかとらえることができなかったけれど、政治として漱石の漢詩は生きるのですね。
画龍に点睛するのは、本当の保守であってほしいです。