ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

名歌手ジョルジョ・トッツィ "This nearly was mine" from South Pacific.

2012年03月16日 | 歌曲
Giorgio Tozzi: "This nearly was mine" from South Pacific.


昔、「南太平洋」という映画で、ヒーローの歌う歌の吹き替えを、イタリアの名歌手、
ジョルジョ・トッツィが歌い、評判になった。
私はテレビで見ただけでストーリーもあやしいが、「トッツィが歌っている!」と驚いたし感激したものだ。
といっても私がトッツィを聴くのはいつもイタリアオペラで、デル・モナコやテバルディと共演しているレコードだ。

またイタリア系にしてはめずらしく、ワーグナーを歌っても最高峰だった。
このブログ「オペラ」のカテゴリーにも「マイスタージンガー」で靴屋ハンス・ザックスを歌うトッツィのひとなつこい姿がうかがえる。
昨年亡くなったが、ギャウロフやシエピと共に、私の大好きなバス(低音)だった。


もうひとつ、ヴェルディ「運命の力」を歌ったのをここに貼ります。
黒人の名ソプラノ、レオンティン・プライスと歌ったデュエット。

実はこのヴェルディ「運命の力」は私のレパートリーでもあった。
ヒロインのレオノーラは男装し、キリスト教に帰依しようと最も厳しい修行を求める。
グアルディアーノ神父は、彼女の決意を知り、入信を許す。
素晴らしい名場面であるが・・・レオノーラはインカとの混血の騎士、アルヴァーロが誤って自分の父を殺したこと、そして恋人アルヴァーロは行方不明で絶望。
実は、アルヴァーロは僧になり、現世を捨てていたが、・・・もちろんそれを知るすべもない。

GIORGIO TOZZI & LEONTYNE PRICE "Chi mi cerca?" La Forza del Destino


レオンティン・プライスはヴェルディを歌うのに適した声、当時は黒人のソプラノが歌うことが難しい時代だった、練習場で彼女が発声練習をしているところを、サンドイッチをほおばっていた無礼な男が、彼女をピアノの前に来るように言い、「運命の力」を自ら弾いて歌わせたという。
この無作法な男はヘルベルト・フォン・カラヤンだった。
これでプライスはカラヤンの指揮のもと、実力が認められ、世界的になった。

私は子どもの頃、コレッリとプライス、バスティアニーニ、シミオナート、そしてカラヤン指揮というヴェルディ「トロヴァトーレ」の録音を小さなトランジスタラジオ(廊下で)で聴き、感激したものであった。
それでコレッリやプライスという名前を知った。
プライスはヴァイオリニストのスターンと共に、ニューヨーク市が財政上の理由で「カーネギーホール」を取り壊すと決めた時、激しく抗議した女丈夫でもあった。

長いので途中からお聴きになってもいいと思う。名歌手二人の毅然たるヴェルディである。
 




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2 コメント

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名歌手ジョルジョ・トッツィ "This nearly was mine" from South Pacific. (iza1824)
2012-03-17 11:35:26
おはよう御座います、ベッラさん、

こちら横浜は早朝から雨です。これでは、楽しみのドライヴに出る気になりません。と、云う訳で仕事のメールを少し片ずけ、貴ブログを訪れ、これを見つけました。いやー、うっとりです。Thanks for thousands. です。

その繫がりから、2005にカーネギーでの白人女性と黒人男性の"Some Enchanted Evening"を、見つけました。

http://www.youtube.com/watch?v=4IbDxCIuuWk&feature=related

良い週末を、
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ミッチエルのバリトン (iza1824さまへ  ベッラ)
2012-03-17 19:52:35
ご紹介頂いた動画のバリトン、ミッチエルは素晴らしいバリトンですね。
オペラのプライスも最初は「ポーギーとべス」などを歌っていましたが、カラヤンと知り合えてオペラで活躍しました。
ただカーネギーホールでマイクロフォンで歌うなんてもったいないですね。
生の声で聴きたいバリトンです。
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