
新国立劇場の今シーズン最後のバレエ公演「ドン・キホーテ」を観に行きました。ドン・キホーテは、一度は見に行きたいと思っていた演目です。今回は4公演ですが、其々の回により主役のキトリ役とバジル役が異なる踊り子さんで、最終回の今回はキトリが寺田亜沙子さん、バジルが奥村康祐さんです。

しかし、今回は駄目でした・・・。もちろん、公演ではありません。私自身のことです。先週は仕事のピークで、後半は連日のタクシー帰り。昨日の土曜日も、プライベートなイベントがあって、全く体を休める暇が無く、疲れた体を引きずったまま着席。公演中は、寝落ちすること複数回、起きていても集中力を欠き、ボーっと何となく観ているという感じで終わってしまいました。
そんな情けない状態の中だったのですが、それでも目を引いたのは、やはり、キトリの寺田さんとバジルの奥村さんの美男美女のコンビ。寺田さんは、美形でとっても舞台映えします。踊りの方はまだまだこれから伸びると思いますし、存在そのものに華があるのが素晴らしい。奥村さんは、キレの良い踊りと豊かな表現力が強みです。彼が出てくると、舞台が和みました。
今回印象深かったのは、この両名の他のわき役陣がしっかり脇を固めていたことです。カスタネットの踊りや森の中での妖精の踊りなど、見せ場に事欠かず、素晴らしい。バレエ観劇初級者の私でも全く飽きさせません。バレエって本当に人を幸せにするんだなあと、しみじみと感じました。
音楽は、明快で分かりやすいです。東フィルはかなりの大編成のオケで臨み、迫力満点。指揮のバクランさんは、物語の明暗や優雅さを丁寧に表現していました。
終演後は大きな拍手で劇場内は包まれました。きっと、4公演観れば、其々のダンサーによる違いなども良く分かるのだと思います。集中力欠いたにはとっても残念でしたが、今シーズンを締めくくるに相応しい公演内容に大いに満足して、劇場を後にしました。

ドン・キホーテ
2012/2013シーズン
Don Quixote
オペラ劇場
スタッフ
【音楽】レオン・ミンクス
【振付】マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー
【改訂振付】アレクセイ・ファジェーチェフ
【美術】ヴャチェスラフ・オークネフ
【照明】梶 孝三
【指揮】アレクセイ・バクラン
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
キャスト
【6月30日(日)2:00p.m.】
キトリ:寺田亜沙子
バジル:奥村康祐
Don Quixote
STAFF
Music : Léon Minkus
Choreography : Marius Petipa, Alexandr Gorsky
Production : Alexei Fadeechev
Designs : Vyacheslav Okunev
Lighting : Kaji Kozo
Conductor : Alexei Baklan
Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra
CAST
[Jun. 30 (Sun) 2:00p.m.]
Kitri : Terada Asako
Basilio : Okumura Kosuke