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梅雨の雨の中、法隆寺所蔵の美術品や法隆寺を主題に制作された近代の絵画・彫刻を展示した法隆寺展に行ってきました。
目玉出品の法隆寺金堂の毘沙門天、吉祥天(いずれも国宝、平安時代)を初めとして、「阿弥陀三尊像」(重要文化財、奈良時代、法隆寺蔵、伝法堂東の間)の出品取りやめの代わり(?)に特別出品された「阿弥陀如来坐像」(重要文化財、平安時代 12世紀、法隆寺蔵、三経院)、「広目天立像」「多聞天立像」(重要文化財、平安時代12世紀、法隆寺蔵、三経院)、「持国天立像」「増長天立像」(平安時代11~12世紀、法隆寺蔵)など、見ごたえたっぷりの展示品です。
昨年、この美術館で開催された「興福寺仏頭展」でも感じたことですが、日本美術は木造彫刻が素晴らしいですね。神仏ら創作対象が持つ「神々しさ」、創作者の魂が乗り移ったような「気」、木ならではの「質」感が絶妙に組み合わされて、オーラを発しています。
展示の中には、明治時代の廃仏毀釈の中で、法隆寺などの日本美術の文化財保護に取り組んだ岡倉天心らを初めとする東京藝術大学と法隆寺のかかわりなども展示されており、私が知らない日本美術の保存努力を知ることができ興味深いものでした。
恥ずかしながら、私はまだ法隆寺に行ったことがありません。現地現物を見てこなきゃだなあ~。