先週末に引き続きのブロムシュテッドさん、N響の演奏会。今回はハイドンとマーラーの取り合わせ。今回は振替なのでどんな席になるかおっかなびっくりだったのですが,3階の指定席から丁度一列前の席。ラッキーです。
平日の夜のためか会場は満員にまで至りませんでしたが、9割は入っています。相変わらず、ブロム翁を迎える拍手は大きい。
やはり圧巻は後半のマーラー交響曲第一番。もう多くの人がツイートでコメントがアップされていましたが、若さに溢れた瑞々しい演奏でした。この曲、ここ数年で、パーヴォの就任前のお披露目会とも言えた中での歴史の残る熱い演奏やファビオ・ルイージによる劇的な陰影の濃い演奏があったのですが、更にそれらとは異なるアプローチでかつ過去の名演を上書きするような印象的な演奏となりました。
前半はかなりハイペースに聴こえました。テンポよくキビキビとして無駄がない。いつものことですが、音楽がありのまま、自然に鳴っているという感覚。91歳になったというブロム翁には、老練とか老成という言葉は全く無縁のようです。日本酒で言えば、お米を削りに削った大吟醸そのもの。
N響陣も金管、木管、弦それぞれが、ブロムシュテッドの棒に応えます。楽団員の皆さんの集中力が舞台から3階までビンビンに伝わってきて、聴いている私も背筋が伸びる。フィナーレの金管の咆哮には一週間の仕事のストレスが一気に飛び散りました。
前半のハイドンのロンドン交響曲も、古典的な美しい交響曲で、この種の音楽はN響の精緻なアンサンブルがフィットしますね。
この日も一般参賀つき。演奏の余韻に浸りながらホールを後にしましたが、夜の演奏会は代々木公園が静かなのが嬉しいですね。
《一般参賀》
第1895回 定期公演 Cプログラム
2018年10月19日(金)7:00pm
NHKホール
ハイドン/交響曲 第104番 ニ長調 Hob.I‒104「ロンドン」
マーラー/交響曲 第1番 ニ長調「巨人」
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
No.1895 Subscription (Program C)
Friday, October 19, 2018 7:00p.m.
NHK Hall
Haydn / Symphony No.104 D major Hob.I-104 “Londoner”
Mahler / Symphony No.1 D major “Titan”
Herbert Blomstedt, conductor