喬太郎さん、宮治さん、三三さんの3人会って凄くないですか。私的にはかなり興奮のランナップ。この日、仕事は早々に切り上げ、調布の市民会館へ。6時開演という早すぎる時間のせいか、まだまだ残暑が厳しい暑さのせいかはわからないですが、このメンツなのに会場は6割ほどの入りでした。
前座さんのあとにまず登場したのは三三さん。わたしはこの方の歯切れの良い話っぷりが大好きです。まくらの後、季節柄にあった幽霊もの。まくらが下げの伏線になっていたところも流石です。
宮治さんは笑点でお馴染みですが、ナマは初めて。イメージ通りの勢いとパワフルな話し方にぐっと引き込まれます。特に笑ったのは、3兄弟を描く「片棒」の顔芸と踊り。落語でここまでのパファーマンスがあるとはと唖然。
トリの喬太郎さんは脚の具合が悪いということで、上方落語風に机を置いて、座布団を丸めて脚に無理のない姿勢で。喬太郎さんは何度か拝見していますが、この方の落ち着いた語り口や芸の安定感はいつも感嘆させられます。今回は、地元・池袋のデパートのストライキという時事ネタを使ったまくら、また、今年還暦を迎えるご本人が実は春風亭昇太さんより4つ年下(だけどそう見えない)という自虐ネタも含めて、前半から大爆笑。首ったけでは、吉原の遊女さんの表現が名人芸でした。
今回の3人会、過去に観た3人会ではメンバーと言い、中身の充実度と言い、私の少ない落語鑑賞経験では一番と言っても良い会でした。落語にますます嵌っていきそうです。
2023年9月1日
転失気 さく平
質屋蔵 三三
仲入り
片棒 宮治
首ったけ 喬太郎