フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

ノダイオウの確実な生育記録は田島ケ原サクラソウ自生地だけという

2012年06月06日 19時18分37秒 | Main
そろそろオカトラノオ属の季節で、いつも最初に花を付けるA区で直立した花穂が白い蕾を付けていた。ヌマトラノオは花穂が直立しあまり花付きが良くない。でも花期は1ヶ月くらい遅い。


オカトラノオ属がサクラソウ科なのもちょっと不思議

オカトラノオの花穂の形に似て先が上がった個体も見られた。
オカトラノオ属は雑種を作り易くヌマトラノオとオカトラノオの雑種のイヌヌマトラノオがよく知られている。花穂がそれぞれに似た両者はイヌヌマトラノオと思うがこれから本格的に花を付けたらどうなるか楽しみだ。


オカトラノオに花穂の形は似ていますが葉は細い

B区の一番公園寄りにノダイオウが大きな姿を見せていた。タデ科のノダイオウ(野大黄)は外来種の多いギシギシ属の中では貴重な在来種で環境省レッドリストでは準絶滅危惧(NT)にランクされている。


大黄は体の毒を下す漢方の生薬

先日発行された埼玉県レッドデータブック2011では絶滅危惧ⅠA類にランクアップされた。河川改修や湿地開発など人為的側面と帰化種エゾノギシギシとの競合で減少し、現在確実な生育記録はさいたま市田島ケ原サクラソウ自生地だけだという。


野大黄の花被には他のギシギシ属にあるこぶが無い