フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

秋の2大迷惑雑草が荒川土手や河川敷に繁茂しています

2009年09月17日 19時25分35秒 | 花の和名
今荒川土手や河川敷に繁茂している2大迷惑外来植物はオオブタクサとアレチウリ。両者は北アメリカ原産でしかも同じ1952年に清水港で侵入が確認されている。期せずして有り難くない日本上陸の同期生だ。


荒川自転車道迂回路脇に繁茂するオオブタクサとアレチウリ

オオブタクサはキク科の一年草、ブタクサより大型で河川敷等に大群落をつくる。黄色い花粉は風に乗って飛散し、花粉症の原因となる迷惑雑草だ。日本のものも2~3mはあるが、原産地では6mにもなるものがあり、バファロー・ウィード(野牛草)と呼ばれているという。
日本では葉が似ているので当初クワモドキの名で発表されたようだ。


下を向いた雄花から黄色い花粉が見えています

ウリ科のアレチウリも一年生のつる草。さいたま市の荒川河川敷では晩夏から現れ、クズをも覆い尽くして繁殖する。
繁殖力、成長力が強い事から固有在来種が根こそぎ駆逐されてしまう恐れがあるとして、2006年(平成18年)2月から駆除すべき「特定外来生物」に指定された。
長野県では毎年、7月の最後の日曜日を「アレチウリ駆除全県統一行動日」とし、県下各地で駆除作業を行うという。


葉腋に球形に付く雌花は一株で5000個もの種子をつけるという


荒川堤防上の彼岸花は色々な花がありよく見ると面白い

2009年09月13日 18時15分09秒 | 花の和名
今日の秋ヶ瀬グランド近くの荒川堤防上にはヒガンバナが点々と咲いていた。7日は内側だけだったが、今日は外側にも咲いていた。他の草が低い中ではやはりよく目立つ。
ヒガンバナの花は鮮紅色で細い花被と長い雄しべがたくさん付いている。その様子からアメリカではスパイダーリリー(蜘蛛の巣のような百合)と名付けられているようだが、ヒガンバナ科とユリ科との違いは子房下位なだけであとの花の作りは同じだ。

正直なところ個々の花をよく見ることは少なかったが、今日はヒガンバナの花被にも色々ある事を知った。
ヒガンバナは花被の縁が縮れるのが一般的のようだが、よく見ると縁の白い斑入りがあった。そして縮れないでスッとしたのもあって興味深かった。

ヒガンバナの名は彼岸の時期に咲くからだが、南北に細長い日本の各地で同じ時期に咲くのは、果実に種子ができず地下の鱗茎が分離して増え、同じ性質を持ついわゆるクローンだからといわれる。
花が咲く時期には葉が無く、葉の時期には花が無い事から「葉見ず花見ず」の別名もある。


ミズキカシグサの写真を誤って掲載してしまいました

2009年09月10日 21時23分06秒 | 花の和名

9月7日にget_thegreenさんから2008.11.5付の「ミズキカシグサはレッドデータリストの絶滅危惧ⅠB類です」に下記のコメントを頂きました。

画像の固体は葉腋に多数の花を形成しているので
ミズキカシグサではなくヒメミソハギです。
ミズキカシグサは葉腋に1つしか花をつけません。
とりあえず、補足まで。

まさに青天の霹靂で、慌てて確認したところ私の間違いで、葉腋に多くの果実や花をつけていた写真はミズキカシグサではありませんでした。このページは削除いたしました。信じてご覧頂いた方には大変ご迷惑をおかけしました。お詫びいたします。


荒川堤防に赤紫の花穂を立てるツルボ

この確認の過程で私が見逃していたこと、新たに分かった事もあります。
同じ失敗を繰り返さないためにもその経緯を書いておきたいと思います。

同定の経緯などを調べてみると平凡社の「日本の野生植物」フィールド版でミズキカシグサとほぼ同定しました。そして「世界文化生物大図鑑」植物Ⅰと「日本の野生植物」Ⅱで再確認しました。その際、世界文化生物大図鑑からは「花は葉腋に単生」とノートに書き写していながら何ら疑問を持ちませんでした。これが失敗の第一です。

我々素人が種を検索する手がかりはやはり図鑑の写真です。それがこのような希少種の場合は写真が載っている図鑑が極端に少ないのが現実です。世界文化生物大図鑑にも写真はありませんでした。そして白い小さな4枚の花弁の花がキカシグサに似ていたのも誤信の一因でした。


大手門側からの工事中の大手町風景。パレスホテルは現在姿形がありません

この個体は友人にも紹介し、近く希少種などを含む写真展にも掲載予定との話も聞いていましたので慌てて連絡をしました。同定の経緯などを話し詫びたところ、彼は山と渓谷社刊の「レッドデータプランツ」におかしな事が書いてあるとの話を聞かせてくれました。
早速見てみると「頼りにしている平凡社の「日本の野生植物」ではこのミズキカシグサの写真が間違っていて、ヒメミソハギが掲載されている」と書かれていました。
平凡社には電話で問い合わせましたが、担当者が不在との事で回答までは少し時間を頂きたいとの事でした。

今回の間違いを深くお詫びを申し上げると共に、お教え頂いたget_thegreenさんに感謝いたします。
尚、ミズキカシグサの分かり易い写真と解説のページをお教え頂きましたのでご紹介しておきます。
また、平凡社さんからの回答は来次第に紹介します。

ミズキカシグサ(http://www.kankyosekkei.co.jp/plantnote/Rotala_p/Rotala_p0.htm)


二十四節気の白露の今日、露が朝日にキラキラ輝いていました

2009年09月07日 22時05分12秒 | 花の和名
二十四節気の白露の今朝は5時に家を出た。
浦和ゴルフの所から荒川堤防上に上がり草むらを見ながら行くとヒガンバナの蕾が見えた。すぐ先にもあった。昨年末から女性が植えたヒガンバナだ。点々と続いた先に一輪花開いていた。一昨日とは違う新しい花だ。ヒガンバナ咲く秋ヶ瀬堤の誕生だ。
でも少し前に除草して、背の低い外側の草むらには花茎すら見られない。日当たりのいい方に何故何もないのかは不思議だった。


スックと上を向いた蕾は何ものにも増して爽やかです

堤防内を遠望すると奥の方に白い煙のような帯がかかっている。太陽が昇ってきて露が霞となってたなびいているらしい。一種幻想的な風景だった。


カメラを向けているうちにもどんどん薄くなっていきました

朝夕の冷え込みが大きくなり露が宿りやすく、そこはかとなく秋の到来を感じるという白露。長靴に履きかえて道場4丁目の雑草茂る農道に入った。ペダルをこぐだけでも露を含んだ草は長靴をびっしょり濡らした。収穫を終えた田圃もあったが、収穫前の稲穂や公有地の雑草はびっしりと付いた露を朝日に輝かせていた。


目で見た景色とはかけ離れ、自分の力量不足を痛感です

道場5丁目の少し小高くなっているキクイモの大群生地は適当な俯瞰できる場所が無い。近くでは面積の広い群生の様を見るのはほとんど不可能だ。周囲を回ってみると少しは見渡せる場所があったが実際とは比べるべくもなかった。


まるい月がまだ青空に残っていました


荒川堤防上で2つの新発見、彼岸花はこれから楽しみです

2009年09月05日 16時53分07秒 | 花の和名
中土手橋を渡って荒川左岸堤防上に上がると真新しい看板が目についた。
「サイレンがなったら調節池の外へ」と赤字のタイトルにはちょうせつちそとに親切にもルビが振ってあった。堤防の内側には7割方収穫済みの田圃が広がっている。


6時少し前で朝日が明るく田んぼに降り注いでいます

ここは2004年に完成した荒川第一調節池らしい。さいたま市桜区から戸田市にかけての洪水時の増水による被害に備えた調節池で貯水池の彩湖も含むという。普段は田圃だったり、グランドだったり、ゴルフ場だったりする所を機能面から名付けたのだろうが如何にもお役所的造語だ。

嬉しい発見は、この看板より少し下流の堤防上にヒガンバナを見つけた事だ。
今年球根を植えたものかどうかは不明だが、とにかく一輪咲いていた。これからいよいよヒガンバナのシーズンだ。
羽根倉橋から秋ヶ瀬橋の左岸のかなりの部分に植えたようなのでどのくらい咲くか楽しみだ。
植えた方は確か早くて2~3年先と言っていたが、これからどんどん増えて将来的にはヒガンバナ群生の堤防になればいい。