フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

昭和田んぼでは早や早稲の収穫が始まりました

2010年08月17日 16時56分12秒 | 花の和名
堤防の内側の昭和田圃では早稲の刈入れが終わった田圃が一枚あった。
見渡すと軽トラックとコンバインがみえた。近づくとどうやら収穫の準備をしているようだ。稔り具合などを聞こうと再三声をかけたが何の返事もない。余程気難しい人なんだとあきらめかけたら、パラソルを立てながら「運転席のすぐ後ろがエンジンなんだ。日よけでもなければ暑くて大変だよ」と人のよさそうな笑顔を向けてきた。でもこちらの問いに対する反応はない。どうやら耳が遠いらしかった。


日よけのパラソルが立ちいざ出陣です

途中、オオブタクサの上でホオジロ(頬白)が囀っていた。細い声を色々に変化させてはいたが今朝は長くは囀らず、少し囀っては休みを繰り返す。こちらの事は先刻承知で、もういいかとカメラをしまって見上げると何処かへ飛んで行ってしまった。


ホオジロの聞きなしは色々ありますが・・・

去年までガマが群生していた所で今シーズン初めてチョウジタデの花を見た。
チョウジタデ(丁字蓼)は草姿がチョウジに似て花がタデに似るからという。別名タゴボウ(田牛蒡)。これから秋に向かって田圃などに咲き、紅葉もする。


チョウジタデは普通4弁花だが5弁も多い


コケオトギリに間違いないようで、トキンソウもありました

2010年08月15日 07時28分27秒 | 花の和名
コケオトギリの確認に行って来た。曇り空の早朝でも花は見事に咲いていた。
ヒメオトギリとの見分けのポイントという苞葉は幾分小さめながら葉と同じ形でコケオトギリと同定。分布域もヒメオトギリは千葉・東海以西(日本の野生植物)という。


苞葉は披針形ではありません

但し、コケオトギリの雄しべの数はどの図鑑も10個以下になっているがこれは違う。


どう見ても雄しべは13~4個あります

今回初めてコケオトギリが生えている所には同じように若いトキンソウがあるのに気付いた。
トキンソウ(吐金草)はキク科の一年草。畔などでは茎は地を這って四方に伸びるが休耕田では太陽を求めて小さい丈を伸ばしていた。成熟した頭花をつぶすと、多くの細長い小さな黄色い果実を出すのが金を吐くように見えるという夢のある命名だ。


円内は黄色い果実


コケオトギリに初めて出会いましたが・・・・・

2010年08月12日 10時36分00秒 | 花の和名
昭和の休耕田で見慣れない花がたくさん咲いていた。花径5ミリくらいと小さいが橙黄色鮮やかな5弁花だ。萼も5枚で葉は対生し円形に近い楕円形だ。紅葉している茎もあった。

葉などがハコベに似ているがナデシコ科だろうかと思い調べてみた。ナデシコ科で小さな黄色の花を付けるのは無かった。でも「検索入門野草図鑑」(保育社)の第8巻「はこべの巻」にあった。オトギリソウ科のコケオトギリだ。よく似たヒメオトギリは苞葉の形が茎葉と違って細長いのが相違点という。


柱頭が3裂しているのがわかります

ただ雄しべの数はコケオトギリは5~8または10個で、ヒメオトギリはどの図鑑も10~20個だが、写真を見ると12~3個ありそうなのが唯一気がかりで、苞葉の形もしかと現場で確かめたわけではないので再度確認してくるつもりだ。

さいたま市の荒川堤と水田の花のHPに二十四節気の立秋に見る田島ヶ原サクラソウ自生をアップしました。

クサギが満開で特徴的な花をつけ、芳香を漂わせています

2010年08月10日 15時30分40秒 | 花の和名
サクラソウ自生地の鴨川沿いのクサギは満開で芳香を放っていた。クマツヅラ科のクサギ(臭木)は葉や枝に悪臭があるのが名の由来というが、花には芳香があり花期には甘い匂いを漂わせる。白い花は直径約2.5㎝くらいあり、雄しべ雌しべは長く突き出る。

雄しべ先熟で雄性期には4本の雄しべが上を向いて伸び雌しべは目立たない。雌性期になると逆に雄しべがまるまり雌しべは柱頭を2裂させて上向きに伸びる。そして雄性期、雌性期の花が一つの花序に混在しているのも面白い。


雄しべ4本は上を向いて突き出て雌しべは下を向く
雌性期には雌しべが上を向き、雄しべは丸まる

果実も個性的で星形に広がった紅色の萼の上で光沢のある藍色に熟す。


09年9月23日撮影


立秋の朝、セッカが色々なパフォーマンスを見せてくれました

2010年08月07日 18時36分29秒 | Main
立秋の早朝は爽やかだったが、かなり陽射しが強くなった9時近く昭和田圃の南端近くに戻った時、すぐ近くでセッカの囀りが聞こえた。10mくらい先の看板の上だった。逃げられて元々と自転車を止めてカメラを取り出した。


白い眉斑はセッカの一つの特徴

余程その場所が気に入ったのだろうか、2分ほど付き合ってくれた。左右正面後ろを向いて囀り、毛繕いをして羽ばたいてまた囀って全てのパフォーマンスを見せて、ツーリングのグループが来たのを潮にヒッヒッヒッと飛んで行った。


このまま飛び立ってしまうのかと思いましたが。尾も特徴的

セッカ(雪加)はスズメより小さいウグイス科の留鳥だ。河原や水田などに生息しヒッヒッヒッと鳴きながら上昇しチャッチャッと下降してくるのですぐ分かる。でもこの止まっていた時の鳴き声はどっちだったのかが思い出せない。