★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

青春の転機

2015年04月16日 20時54分28秒 | 徒然(つれづれ)
 大学入学というのは人生における最初の転機だ。
 私の場合、九州の辺境の田舎町から、初めて親元を離れ、千年の都、京都に生活の拠点を移したわけで、大きな転機となった。
 京都の街は、田舎育ちの私にとっては、十分すぎるほど都会だった。
 マクドナルドもケンタッキーも、大丸も高島屋も日常の風景の中に鎮座し、教科書で見た寺社仏閣も普通に行ける範囲に存在していた。
 
 高校時代には禁止事項だった、酒も煙草もポルノ映画も解禁となり、食事も自分の好きなものを自由に食べられるようになり、出来る範囲のやりたいことは何でも出来るようになって、まさに我が世の春だった。
 高校時代は煙草を吸っただけで停学となっていたのが、ほんの数ヵ月の違いで、生活指導の先生の前で、大っぴらに吸えるようになったのである。

 大学の講義も、最高学府だけあり、高校の授業とは比べものにならないくらい洗練されていた。
 特に英文科の授業は大勢の女子学生の中で、外人教授よる本格的なものであった。

 見るもの全てが刺激的で、こんな環境が4年間も続くのかと思うと、舞い上がるような気持ちを抑えることが出来なかった。
 
 しかし、慣れというものは恐ろしいもので、ほんの半年も経たないうちに、都会の絵の具に染まった私は、その環境が普通になり、2年、3年が過ぎたころには飽きてきた。過ぎたるは及ばざるが如しだ。
 人間なんてそんなものなんだろうな。
 
コメント
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