書斎のドア越しに、家内が寝ついたのを確認したミッドナイト。
私は書斎の窓を音を立てないようにそっと開ける。
そこには冷気をはらんだ冬の夜のしじまが横たわっている。
対面するマンションは、2、3軒の窓に明かりが認められるが、あとの数十軒は寝静まっている。
私は煙草を1本取り出すのももどかしく、火をつける。
我慢していた喫煙欲求は、肺胞のひとつひとつに染み渡らんばかりに煙を吸い込む。
しばし呼吸を止め、おもむろに細めた唇から煙を吐き出す。
軽い後ろめたさの伴う暗い至福の時だ。
巷の嫌煙ムードもなんのそのだ競馬。
その後、悪魔の深呼吸を二度、三度と繰り返す。
見上げる空は雲に覆われて星も見えない。
その暗い空に紫煙は立ち昇っていく。
体内のニコチン濃度が満足点に達すると、エアコンの室外機の上で火を消し、煙草の先に唾液を落とし完全消火を確認し、ティッシュに包み室内のゴミ箱に捨てる。
窓を閉め、カーテンを引き、ミッドナイト・スモーキングの儀式を終えた私はそそくさと布団に入る。
私は書斎の窓を音を立てないようにそっと開ける。
そこには冷気をはらんだ冬の夜のしじまが横たわっている。
対面するマンションは、2、3軒の窓に明かりが認められるが、あとの数十軒は寝静まっている。
私は煙草を1本取り出すのももどかしく、火をつける。
我慢していた喫煙欲求は、肺胞のひとつひとつに染み渡らんばかりに煙を吸い込む。
しばし呼吸を止め、おもむろに細めた唇から煙を吐き出す。
軽い後ろめたさの伴う暗い至福の時だ。
巷の嫌煙ムードもなんのそのだ競馬。
その後、悪魔の深呼吸を二度、三度と繰り返す。
見上げる空は雲に覆われて星も見えない。
その暗い空に紫煙は立ち昇っていく。
体内のニコチン濃度が満足点に達すると、エアコンの室外機の上で火を消し、煙草の先に唾液を落とし完全消火を確認し、ティッシュに包み室内のゴミ箱に捨てる。
窓を閉め、カーテンを引き、ミッドナイト・スモーキングの儀式を終えた私はそそくさと布団に入る。