無用の長物

　朝のウォーキングの喫煙ポイントのひとつが歩道橋だ。
　脊柱管狭窄症の痛みや痺れが、階段や坂道を上ると軽減されるので、私は喫煙がてらよく利用する。
　幹線道路の車の流れを見下ろしながら、中空の高みで一服するのはなんとも心地よい。
　
　今日び歩道橋の利用者は、梅田の中心地以外、ほとんどいないはずだ。
　郊外の歩道橋など、通学の小学校低学年が利用する程度で、それ以外の時間は多分皆無だろう。
　近くに横断歩道が必ずあり、人はそれを渡るはずだ。

　今ではほとんどの歩道橋は無用の長物と化している。
　財政逼迫の地方自治体が新設することはまずないだろうし、かといって、撤去することもないだろう。
　今後は20世紀の無駄の象徴の記念碑として、風雨に晒されて朽ち果てていくのだろう。


　*本日のゾロ目ナンバープレート
　　9999、1111、8888、2222、3333