★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

英語の話せない英文科卒

2022年06月09日 13時13分15秒 | 徒然(つれづれ)
 九州の辺境の村の高校生だった私は、漠然と都会の大学に行こうと決めていた。
 当時の都会といえば、東京か大阪の二択だ。

 そこまでは決めていたものの、肝心の大学はどの大学にするか、高校三年の初めまで決めていなかった、というか、どんな大学があるのかさえ知らなかったのだ。
 その時点で、数学がからっきしダメだったので、国立は選択肢から外れ、私立に的を絞っていた。

 しかし、その私立にしても早稲田、慶応の名前くらいしか知らなかった。
 関西の私立など全く知らなかった。
 高3の夏休みが終わり、志望校を決める時期になっても、まだどこにするか決めかねていた。

 そんな時に担任から勧められたのが、京都の同志社大学の英文科だ。
 そんな名前の大学があることさえ知らなかった。
 物の本で調べると、東の早慶に匹敵する知名度で、所在地も大阪に近い、千年の都、京都だったので即決した。

 英文科を選んだのは、英語の成績が他の教科より抜きん出ていたからだ。
 高校の教科の中で、唯一、英語は当時の趣味である洋楽とリンクしていた。
 その頃は、ビートルズやストーンズ、ディランやS&Gの歌詞を必死に訳していたものだ。

 志望校を決めてからは、それに合わせた傾向と対策で受験勉強に突入した。
 旺文社模試や他の模擬試験で、合格率は80%台だったので、受験勉強は深夜放送を聴きながらの、所謂、ながら勉強だった。

 とりあえず入試に合格し、晴れて同志社大学に入学した。
 女子率が高いと聞いて変に期待していたが、固定クラスの女子率が80%だったのには圧倒されて、ナンパな気分は萎えてしまった。
 時を経ずして、講義中は男は教室の隅に固まっていた。

 もうひとつの誤算は、英文科に入れば英会話がペラペラになると考えていたことだ。
 英文科は、英会話を勉強するところではなく、原書で英文学を読み解くところだったのだ。
 要は、高校でいうところの長文読解の延長だ。

 そんなこんなで、英文科卒にもかかわらず、未だに英会話はできない私なのだ。
 それは、日本の英語教育が間違っていることの何よりの証左だ。
  
 

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老後の楽しみ

2022年06月09日 08時26分25秒 | 徒然(つれづれ)
 北の大地からLINEの便りが来る。
 名所や知る人ぞ知るスポットの画像付きだ。

 年上の酒飲み友達が、長年の夢だった、キャンピングカーでの老後の夫婦ふたり旅を実現させたのだ。
 キャンピングカーで日本一周とか、たまに聞くが、所詮、遠い他人事と気にもかけていなかったが、身近でそれをやる人間がいたとは驚きだった。

 梅雨の時期に梅雨のない北海道を、夫婦ふたりだけで周遊の旅だ。
 さながら、たそがれロードムービーだ。

 出不精で旅行嫌いの私は、たぶん自身ではそんなことはやらないが、正直、羨ましいと思う。
 家内も同じく出不精なので、提案しても一蹴されるだろう。

 定年退職した同年配の中には、夫婦や知人であちこち小旅行をしたり、仲間を募って音楽ライブ活動をやっている者もいる。
 会社員時代に、退職後にやろうと考えていたことを迷わず始め、それを数年来続けているのだ。

 私は望んで引きこもり年金生活をやっているが、彼らと比べると、ちょっぴり引け目を感じるのはなぜだろう。


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