『ブータンで本当の幸せについて考えてみました。』

本林靖久・橋孝郎
『ブータンで本当の幸せについて考えてみました。
　「足るを知る」と経済成長は両立するのだろうか？』
（阪急コミュニケーションズ）

青山にある梅窓院の講座でお世話になっている
本林先生の最新作です。

しかし、書名の長いこと！

一応、『ブータンで本当の幸せについて考えてみました。』
がメインタイトルで、
サブとして、「足るを知る」と経済成長は両立するのだろうか？
が付いています。

タイトルが文章になっていて、おまけに
ご丁寧に「。」がついているのも珍しいし、
それだけ長いタイトルに加えて、
もう一つ文章＆クエスチョンマークまで。

珍しいですね。

内容は、大阪の毎日文化センターで行なわれた
講座を再編成・大幅加筆したもの。

橋氏は、ブータン首相フェローとして
１年間ブータンで働くという貴重な経験を持った方。

幸せな国と言われるブータンですが、
実際には言葉だけがひとり歩きしていて、
現状としては、貧困問題、若者の失業問題、
経済格差などさまざまな問題が出てきています。

そのあたりを分かりやすく解説してあるので、
ブータン初心者にもお勧めです。

ブータン好きとしては、
すでに耳にしている、または読んでいる話が
かなり出てきますが、
ブータンから日本が学べることの話の中で
「どんな状況でも心地よさを感じること」が重要、
といったところが印象に残りました。