脚本家 「ドラマの中で、登場人物は極力 殺さないようにしています。
だって、死 というのはそれだけで衝撃的ですから・・・」
(ドラマ「〇〇妻」をご覧になっていない方は、
この後、第3段落へ飛んでいただいてもよいかと)
ドラマ「〇〇妻」 で
正純(主人公)の父が墓場まで持っていくと言っていた秘密が
なんと 妻から愛されなかったというもの。
私は、てっきり お母さんが不倫 レベルだと思っていただけに
なんだか ここから観る気がしなくなった。
柴崎コウを好きな主人がそれでも観続けるので、
テレビがついている・・・レベルで観ていたが、
ヒカリ(主人公、正純の妻) が過去殺人犯であったという告白に
これ一体 どういう風に着地するんだろう と心配していたが、
まさか ヒカリの死とは・・・ね。
まさかと書いたが、それは その選択肢を選んだことに対してで、
ヒカリの死は 予告と本編最初から読めた のもちょっと・・・ね。
この展開にしてこの結末。 思わず、シナリオライターの年齢を調べたくらいである。
やっぱり 死ぬのは、ズルい。
今、時代は ハッピーエンドを求めているのに、バッドエンディングとは・・・ね。
ドラマが終わったからといって、単なるネタバレ・感想はこの辺でやめて、
第1段落、最初の話に戻ろう。
簡単に死を使わず、衝撃を作るといえば・・・
短編小説「三角波」をあげよう。(向田邦子著「男どき女どき」所収)
死でなくとも これほどの衝撃が作れるのだから、向田邦子はやっぱり うまい。
向田邦子の「思い出トランプ」も おすすめ。