昨日のお話最後に添えた 坂東玉三郎さんの言葉は、
「YUCARI 日本の大切なモノコトヒト」(マガジンハウス)
第7号・日本の芸道特集(2013年3月)にあり、
縁あって、このたび2016年11月に手にし、読むこととなる。
坂東玉三郎さんが考える 東洋と西洋 とは?
「西洋は立って生活して、たまに座る。だから立って芝居をしてたまに座る。
日本は座って生活していてたまに立って移動する。
芝居もそうです。そんな生活様式から思考も違ってくるのだと思います。
(略)
西洋は重力に逆らうこともしますね。バレエを見ればわかります。
それから、ある意味で東洋は「ないものをある」と思う演劇です。
見えない存在を描く、ファンタジーというものはあるけれど。
西洋は基本的には実在的です。
演者がないものを瞑想し、お客様もそのないものを瞑想し、
あるものとして共感するところに、演劇的な喜びを見出すような・・・・・・、
言わず語らずを共有する喜びというのでしょうか。
それが東洋の演劇には重要な要素です。」
ひとつのモノを極めた方は、極める過程で
そのコトが他とどう異なるのか、そのコトの何がいいのか
気づくことができるヒト。
雑誌にして見開き2ページの記事だが、
坂東玉三郎さんの芸に生きる姿勢と思考に熱くなる私。
(よき文章に出会ったので、備忘録としてここに記す)