栗本薫著 「木蓮荘綺譚」久々に伊集院大介シリーズが発売された
このシリーズ
どこか不思議な雰囲気を持った私立探偵が活躍するシリーズもの
推理小説が始まりだけど
この本自体は…推理小説ではないかも
どちらかというと 推理と言うより もつれていた糸を解きほぐし、ものごとを起動修正して行くプロセスを見せてくれる
なんだか すべてのものごとには原因があり いろんな人がいろんな人生を歩んでいて…
「普通」なんてないんだなぁ
…と考えさせられる
今回のお話もそう
何だか楽しい話ではないんだけれど どちらかというと辛くてどうしようもない話なんだけれど
…なんだか 語り方が達観しているような
…人を責めるのではなく 環境の組み合わせを責めるような
そんなお話
ありえないようでいて 実は現実にも起こり得そうな そんなお話
うーむ
わたしは 子供時代の環境が 自らの人間形成へ大きな影響を与えていることを知っている
そのことをこのシリーズを読むと考えてしまう
因果について
因果の中で 自らを知り 自らを制御することの大切さ 難しさ
今の幸せへの感謝を考える
なんだか難しい話になったが まぁ
そんなわけで 興味深く読ませていただいている
ただね
あんまり おすすめできる本かどうかは微妙
読後感が必ずしも 清々しくはないからね
でも わたしは好きなのです
