山形県の肘折温泉(ひじおりおんせん)に行ってきました。一緒に行ったのは、もとの同僚4人です。先日その同僚の一人から電話があり、急にきまりました。相談した結果、私はミニバンを持っているので、たぶん一番車内が広いだろうということで、私の車で行くことにしました。私の車はMPVという名前のミニバン・タイプで、7人乗りです。
昨日(5月21日)、まず二人が私の家にきて8時半に出発。2軒ほどまわって参加者を拾っていきました。常磐道→磐越道→東北道と行き、古川インターで国道47号で新庄まで行き、そこから左に折れ田舎道をトコトコと山に向かって走っていきました。
山あいの狭いところに出来た、鄙びた佇まいの温泉街で、華やかなところは全くありませんでした。そのせいか、じっちゃん、ばっちゃんたちしか見かけなかったです。しかし、そのひなびたところが気に入りました。湯治客が主体の温泉宿だったらしいです。もちろん、いまでも湯治客はいます。昔は、かやぶき屋根の旅館が狭い道路の両側に軒を並べていたとか。そういう光景が見たかったですね。
旅館の前に川が流れていましたが、雪解け水の量が多くて、見るのも恐ろしいくらいの激流でした。これには驚きました。今年は4mの積雪があったそうです。高い山にはまだまだ残雪がありましたが、そればかりでなく、雪渓があちこちに見られ、手の届くところにもかなりありました。
温泉街は長く伸びているので、全景は撮れませんでしたが、その一部です。朝の4時頃撮ったものですので、人影がありません。まだ眠っているようです。
今は使われていないそうですが、なかなか情緒のある古い郵便局がありました。映画のロケにでも使えそうです。
朝市が開かれていました。山菜とか農家のおばさんたちの作った漬け物などが多かったです。店も一部開いていましたが、海産物なども売っていました。始まりは湯治客が総菜を買うためだったとかいう話でした。どうして山間の温泉街なのに海産物などが売られているか謎がとけました。
近くに、「千枚田百選」の一つに選ばれた千枚田がありました。トラクターで作業をしている人がいましたが、どうやってそこの田んぼまで行ったのか考えてしまいました。まだ田植え前でした。その先にある雪の峰が印象的でした。
今日22日は、まず最上川のあたりまで下りていきました。水量はかなりありました。旅館の前の激流も、この川に合流しているはずです。まだ五月雨には少し早いかも知れませんが、誰もが 「 五月雨を集めて早し最上川 」 を思いだしていたようです。
山にはまだ雪があり、走る道路のすぐ脇にもまだ雪が残っているところが、あちこちにありました。しかし、木々は新緑です。私の地域では雪と新緑が同時にあるということは考えられませんので驚きでした。
その後、出羽三山神社に参拝。ここは出羽神社(いではじんじゃ)、月山神社(がっさんじんじゃ)、湯殿山神社(ゆどのさんじんじゃ)の三社を合祭した神社です。この神社の境内にある五重塔は国宝です。かなり風格のある塔でした。近くに千年杉がありました。
気心の知れた、元の同僚たち5人が、恵まれた天気のもと、温泉に入り、あれこれ冗談を言い合ったり、世間話をしながら、のんびりと食べたり歩いたり、めずらしいものを見たり聞いたりの、ゆっくりした旅は実に楽しいものでした。
私は運転は慣れているし、一日に千キロ近く運転したこともありますので、全行程を運転しました。ほぼ900キロありました。車はゆとりがあったようで、ゆっくりと乗れてよかったと喜ばれ、根が単純なものですから嬉しく感じました。