小児アレルギー科医の視線

医療・医学関連本の感想やネット情報を書き留めました(本棚2)。

適度の運動とは?

2023年01月29日 11時44分45秒 | 予防接種
健診を受けると「適度の運動をしてください」と指導されます。
何となく頷いてしまうけど、
はて、「適度の運動」ってどのくらいなんだろう?

「汗ばむくらいの運動は脂肪を燃焼させる」
と耳にしたことがあるから、それが目安かな。

WHOが推奨する「適度の運動」の記事が目に留まりましたので、
紹介します。

私は肥満児の生活指導の一環として「適度の運動」と取り入れたいのですが、
記事の内容は、

・ウォーキングなど、中程度の運動を週150分。
 できれば1回30分を5回に分けるのが理想。
・ランニングなど、激しい運動を週に75分。25分を3回が理想。 
 10分未満の運動は1回にカウントせず、
 できるだけ1週間のうちにまんべんなく分散させる
 (つまり、1回で90分やっても不十分)。

とシンプルすぎて参考になりません。
「毎日1日30分、散歩(ウォーキング)をしましょう」
と指導しても守ってくれる子どもはまずいないでしょう。
もっと、楽しみを付加した運動メニューをたくさん例示してもらわないと、
役に立ちませんよ、長友さん。


▢「適度な運動」ってどのくらい?WHOのガイドラインで運動習慣を見直そう
長友佑都:体幹×チューブトレーニング
◇「適度な運動」ってどのくらい?
 何とか運動の時間をつくって、健康的な生活を送りたいと思う人はたくさんいますが、はたして適度な運動とはどの程度なのでしょうか? ・・・

◇ 適度な運動量の基準

 適度な運動量ついては、主要な健康機関で意見が一致しています。 
 世界保健機関、米国疾病予防センター、米国心臓協会などの機関が、有酸素運動について次のようなガイドラインを出しているのです。 

・ウォーキングなど、中程度の運動を週150分。できれば1回30分を5回に分けるのが理想。 
・ランニングなど、激しい運動を週に75分。25分を3回が理想。 10分未満の運動は1回にカウントせず、できるだけ1週間のうちにまんべんなく分散させる(つまり、1回で90分やっても不十分)。

 近所を散策するのが好きなら、1つ目の方法が良さそうです。 ハードなトレーニングが好きで、スポーツウェアの洗濯が億劫なら2つ目の方法が良いでしょう。もちろん、それらを混ぜても構いません。たとえばこんな感じです。

・平日の通勤で片道15分間の道のりを行き帰り歩く(5×30分=150分の中程度の運動) 
・月水金で1回3~5キロ程度走る(3×25分=75分の激しい運動) 
・90分間のサイクリングクラスに週1で参加し、そのほかの3日に食後の散歩をする(1×90分=90分の激しい運動、プラス3×15=45分の中程度の運動) 
・月曜日は30分自転車で出かけ、水曜日には45分のウォーターエアロビクス教室、土曜日には短いハイキング、土曜日の1時間は芝刈り(30+45+30+60=165分の中程度の運動) 
「中程度」と「激しい」の判断に迷ったら、英国国民保健サービスのリストをご覧ください。


◇ モノ足りない人へ

 それではモノ足りないという活発な人に朗報です! 
 WHOは、あなたのような人向けに第2の目標を定めています。シンプルに前述の目標を2倍にしたものです。 つまり、激しい運動を1週間に150分することを目指してください。 月と木に90分間の激しいクラスを入れる 平日毎日5キロ走る 週に3回、1時間の武道クラスに通う 中程度の運動なら、毎朝の朝食前に1時間歩くという、元気なおじいちゃん、おばあちゃんが大好きな活動はいかがでしょうか(一応補足すると、ここで紹介している運動量の基準は、65歳までの人向けです)。

◇ 上限はあるのか?
 気になるのが上限。運動のやりすぎということはないのでしょうか? 
 公衆衛生の観点からは、どんなにやってもやりすぎることはないようです(同様に、どんなに少なくても、やらないよりはマシです)。 とはいえ、あなた個人で考えた時に、身体の限界を超えてやりすぎてしまうことは考えられます。 たとえば、それまで散歩程度しかしていなかったのに、急にマラソントレーニングをはじめるのは危険です。すぐに休んだほうが良さそうです。

◇ 筋力強化・神経系のトレーニングも重要
 ここまでは動き続けることで心拍数を高める有酸素運動について紹介しましたが、ほかにも重要な運動はあります。 
 前述のWHOほかの組織は、週に2回の「高強度筋力強化運動」をすすめています。 「1セット何回を数セット」という種類の運動です(最初は8~10回を3セットするのがおすすめです)。 
 筋肉に負担をかけられれば何でも構いません。負荷としては、10回目が1回目よりもかなりキツイというのが目安です。 ウェイトリフティングやトレーニングチューブを使ったエクササイズのほか、腕立て伏せのように自重を使ったエクササイズもあります。 
 週に3回ランニングをしていてまだ時間があるなら、残りの週2日をランニングにあてずに、筋トレにチャレンジしてみましょう。米国スポーツ医学会ではさらに、忘れがちな2つの運動をすすめています。 
・週に2、3回のストレッチ。各筋肉グループにつき60秒が理想。10から30秒を数回でもOK。 
・週に2、3回、視覚と手の協調などの神経筋トレーニング。バランスや協調、自分の足取りに注意を払うなどがこのカテゴリーに含まれる。 
 これらは2つとも、ほかの運動と組み合わせてできます。 たとえばストレッチは、メインの運動が終わったあとの整理運動として、あるいは逆に準備運動として行なうと良いでしょう。 ランジのようにバランスと協調を要する機能運動は、神経筋トレーニングをしていることになります。


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