かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

橋を渡っているとき、「これが今落ちたら」なんてよく考えましたけど、本当に落ちることがあるとは・・・。

2007-08-03 22:32:32 | ドリームハンター麗夢
 朝のうちは天気も良く、風も凪いでいたのですが、昼過ぎから急に風が強くなり、やがて空が分厚い雲に覆われて、強い雨が降ってきました。それも4時前には上がりましたが、その後はやや弱まりながらも風が吹き続け、雨を除けば、比較的一日過ごしやすい気候でした。この夏2つ目の台風も、結果として我が住まい周辺には何の被害もないまま過ぎていきましたが、本家のある九州では色々あったみたいです。台風は地震同様我が国の宿命とは言え、被害がなるべく少なく済むよう、祈りたいと思います。

 自然災害は対策といっても限度がありますが、人為的な災害は、本当にどうにかならかなったのか、という思いが残ります。アメリカ・ミネソタ州で落ちた橋の惨状は、本当に信じがたいものがありました。テレビで見た瞬間、私は阪神大震災で倒壊した高速道路を連想し、凄い地震でもあったのか、と思ったのですが、話を聞いているとそうではなく、建築後40年を経た構造物の老化とか施工の問題とか、要するに橋の構造が劣化して支えきれなくなったということのようです。つまり、この事故はいつ起こっても不思議ではなかったわけで、たまたま崩落時に橋の上を通っていた人々の運命たるや、想像を絶するものがあります。
 翻って我が国にも多数の橋がありますし、私の通勤ルート上にも、一級河川吉野川を渡る高さ数十メートルの大きな橋をはじめ、大小幾つかの橋を通過せねばなりません。まあどの橋もこのたび落下した橋のように、橋上で渋滞するようなことはまずありませんが、木材や土砂などを目いっぱい積んだトラックやダンプはよく通りますし、そんなのと一緒に渡ると橋が大きく揺れ動いているのが感じられて、かなり不気味に思うことがあります。我が国では、国道は一応検査と補修がされているそうですが、県道や市町村道がどこまでちゃんと管理されているか、昨今の税収不足や地方交付税削減などから想像するに、かなり怖いようなことになっていないか、と心配せざるを得ません。実際自治体の8割が予算や人員の不足で橋の点検をしていないそうですし、高度成長期に多数建設された橋の多くがそろそろ寿命を迎えつつある、という、まるで団塊の世代のような話が出てきてます。一方で地方では人が減り続け、集落を維持するのに必要な人数を割り込む限界集落が増えてきている中、橋を補修したり架け替えたりするようなお金は、ますます出せなくなるところが増えることでしょう。私は、限界集落を初めとする高齢化・人口減少地域から人々を移住させ、地方でも中核を担える都市区域に人を集めて集中管理するような、古代地中海の都市国家的な集落形成が必要なんじゃないのか、と常々思うのですが、橋や道路の維持管理一つ考えても、人口減少期にふさわしい優先順位を意識した国家デザインを国や地方自治体は計画策定するべきなんではないでしょうか。


 
コメント
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