かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

「ドリームバスター」もいつの間にか4冊目が出ていたんですね。

2007-08-23 22:57:59 | Weblog
 昨夜の雷雨は一晩中続いていたのでしょうか? ただでさえ寝不足気味なのに雷がうるさくてなかなか寝付けず、ようやく寝たところへ、明け方未明にひときわ大きな落雷があってたたき起こされてしまい、その後はもう土砂降りの雨とひっきりなしに鳴る雷で到底寝ていられませんでした。おかげで今日は一日ふらふらです。昼間は何とかがんばりましたが、この時間になるともうキーボードを叩く手指の感覚がおかしくなっている感じがします。ひょっとしてこれ、日記書いている夢を見ているんじゃないでしょうね? そんな現実感に乏しいふわふわな頭で書く日記にろくな文章もないとは思いますが、たまにはそういう支離滅裂なものを記録しておくのも一興でしょう。

 さて、「ドリームバスター4」(宮部みゆき著 徳間書店)を読了いたしました。いつの間にかこの本、4冊目になっていたんですね。始まったときはこんな内容で本当に大丈夫か? と先行き危ぶんだものですが、意外に健闘しているんじゃないでしょうか。
 この物語、テーラという名の、地球とは少し位相の異なる星のお話です。その昔、とある実験で政府を一つ瓦解させるほどの事故を起こした際に、実験材料として利用された重犯罪者たちがなぜか地球の人間の意識の中に逃げ出し、人々に文字通りの悪夢を見せる厄介者となってしまいます。それを刈り出すのがドリームバスターという賞金稼ぎたち。主人公はそんなドリームバスターの一人で、15歳の少年。母親が逃げ出した重犯罪者のなかでも極め付きの悪党という設定になっています。
 どうも世界観が安直で薄っぺらい感じがして、一冊目はどうにもなじめなかったのを覚えていますが、4冊目にもなるとそのあたりはあんまり気にならなくなるようです。多分1冊目は新しい物語を披露する上で色々説明が仕込まれていたために、余計その弱さが目立ったのでしょう。今はそんな世界観は背景に後退し、ひたすら主人公の動きを追う展開になっているため、純粋に少年の活躍や苦悩を味わえば良いようにできています。おかげさまで、結構素直に楽しんで読むことができました。それでも、設定の浅さというか意味不明さというか、ご都合主義的な部分が時折目に付いて鼻白んでしまうところもなきにしもあらずでしたが。
 私は宮部みゆきという作家は嫌いではありません。文章が上手ですし、話の展開もテンポが良くてついつい次のページを繰りたくなる魅力を持っていると思います。それでも、はっきり好きな作家だ、と言うことができないのは、多分この辺の物語としての詰めの甘さが引っかかっているせいじゃなかろうか、と思います。嫌いな作家ではないだけに、引っかかっている何か、がもどかしく、もったいなく感じます。

 ちなみに、悪夢をもたらす夢魔のような存在を追って人の夢に入るお話ですけど、ドリームハンター麗夢とは全く異なる世界観ですので、そういうお話を期待される人は読まない方がいいかもしれません。面白いのは面白いんですけどね。

コメント
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