かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

山とヒトの境界域では、日々戦争状態と言っても過言ではないと思います。

2010-10-28 22:28:49 | Weblog
 台風14号の予報円、大分収斂してきましたね。昼ごろには潮岬沖を流れていってしまうかも? と期待できる予報でしたが、今最新の気象庁予報を見たら、また紀伊半島を引っ掛けそうな塩梅になってきました。最悪の場合は休日返上で台風対策で出勤しないとなりませんので、願わくばなるだけ遠くを外れて欲しいのですが、果たしてどう動いてくるか。既に偏西風に乗っていると思いますし、それほど進路にブレは出ないとは思うのですが、関西に上陸するかどうかは、明日にならないとわかりそうにないようです。

 さて、最近やたらと熊の出没が目立っています。うちの近所では、さすがに熊は今のところ出てきた、という話は聞きませんが、イノシシはよく出ますし、私自身も、このところタヌキや野ウサギのたぐいをしょっちゅう見かけます。夏の高温でどんぐりなどの出来が悪く、山に餌が不足しているために町中に現れているらしいのですが、何とも厄介な事だと思います。
 かねてより、私は過疎の村などのいわゆる限界集落はとっとと畳んで住民を街に収容し、地方都市人口の確保と、非効率極まる過疎地域の行政サービスの停止とそのマンパワーの有効活用によるきめ細かで効率的な行政を実現すべきではないか、と、考えているのですが、結局この野生動物街にアラワル! な問題も、単に山に餌がないから、というだけじゃなくて、ヒトが住む集落側の密度低下によって野生動物の忌避圧力が低下していることや、山と集落との境界域のバッファ領域が消えかかって、互いの棲み分けが上手く行かなくなっていることも大きいのではないか、と思うのです。ならば、山に近い方からヒトを撤収し、自然に対する反撃密度を高めて野生動物とヒトとの境界線を明確に再設定するべきではないでしょうか。
 まあそれは行政なり政治なりが考え、その地域の住民が決断すべきことでしょうから、住民でもない私がとやかく言うことでもないのでしょうが、住民の危険を慮って、町に出てきた熊を銃殺したことに対し、全国からかわいそうだと非難殺到、という話には、馬鹿なことをいう輩が一杯いる、と溜息が出るばかりでした。私は幸いにして熊と遭遇したことはありませんが、イノシシやニホンザルだって、近くでみると結構恐ろしいものです。イノシシなんて、とてもブタと近縁とは思えない迫力あるガタイをしていますし、あんなのが突進してきたら、生身なら生命の危険、車でも大破は免れない、と思われるものがあります。まさに猛獣と呼ぶにふさわしい生き物です。これが熊となれば更に想像を絶する体格とパワーとを兼ね備えているわけで、大人でも恐ろしいのですから、子供やお年寄りにとっては言わずもがなでしょう。それに、山に餌が無く、町にあると理解した野生動物は、たとえ麻酔等で眠らせて山奥に運んで放しても、必ずまた町に出てきてトラブルを起こします。このような野生動物の恐ろしさを知らないヒトがとやかく口出しすべき問題ではないと私は思うのです。

コメント
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