かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

直径300mの蚊取り線香型宇宙射出装置に本気で取り組む米ベンチャーが羨ましいです。

2013-08-04 21:43:43 | Weblog
 8月に入って暑気にも苛烈さが増してきたような感じですが、今日は夕方に雷付きで夕立が降り、随分と過ごしやすくなりました。地元の自治会主催の夏祭りも滞り無く終わり、何となく、夏の峠を越えたような感じがします。まあ当分はまだまだ暑苦しいことでしょうが、朝夕だけでも涼しくなってくれればなんとか生きていけるでしょう。

 さて、ロケットを地上で加速して、燃料消費を抑えて宇宙に飛び出すためのシステムの開発を、アメリカのベンチャー企業が行っているそうです。「ロケットを「ハンマー投げ」のように宇宙まで放り投げる装置:スリンガトロン」というニュース記事ですが、これは一種のマス・ドライバーと言えるものなのでしょうか? スリンガトロンは、「直径200~300mに達する巨大な蚊取り線香のような渦巻状のレールを振動させ、レール上の物体を加速する」装置だそうで、実験では、200gの物体を秒速100mまで加速する事に成功しているそうです。まあ地球の引力を振り切るには秒速8キロ以上の速度が必要なので、それからしたらまだまだよちよち歩きのレベルでしかありませんが、小規模とはいえ、実際に加速して打ち出せる事が判った訳ですから、机上の空論、からは少なくとも一歩踏み出しているとは言えます。
 実際、ロケットで飛び出すには機体重量のほとんどが燃料である必要がある訳ですから、何らかの加速装置で少しでもその必要速度を稼ぐ事が出来ればその分燃料を減らし、ベイロードを大きく取れる可能性があります。この装置自体は、更に大型化した時に構造的に衝撃に耐えられるのか、とか、騒音など周辺環境への影響は無いのか、とか、安全性対策は大丈夫なのか? とか色々素人目にも疑問は山積み、という感じではありますが、こういう一見馬鹿馬鹿しくさえ思えるものも技術開発の一つとして挑戦する、という事自体に私などはロマンを感じますし、それで培われた技術は、たとえ宇宙用カタパルトとして失敗したとしても、何か別の機会に生きるかもしれませんし、余力があるのならこの手の試みは思いつくままにやれるだけやった方が良いと思います。
 それにしても、この種の挑戦に果敢に挑んだり、金銭面などでそれを可能にしたりするアメリカという国の懐の深さには、とても我が国では実現できそうにないだけに、いつも感心します。どうみてもねずみ講としか思えないような詐欺もうけ話には大金が集まるのにどうして希有壮大な夢には投資が少ないのか、考えれば考えるほどに、不思議な気が致します。


コメント
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