かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

報告書を精読して改めてその悪辣非道ぶりに驚嘆したりお上の無能を嘆いてみたり。

2014-08-03 20:00:03 | Weblog
 今度の台風の影響はなかなか長引きますね。今夜は地元の夏祭りだったのですが、この雨では中止するより無いでしょう。もう20年程住んでいますが、1度だけ、通り雨で一時中断した以外は、これまで夏祭りが雨で中止になった事はありませんでした。8月に台風が日本近海をうろつくなんて、地球温暖化とかで気象条件が随分変わったりしたのかもしれません。
 一方、こちらはまるで梅雨が戻ってきたような天気程度で済んでいますが、四国は大変な集中豪雨になっているようですね。早明浦ダムなんて、近年見たことがないくらい水が溜まって、ダム堰堤のてっぺんから水が溢れかえりそうになっていますし、放水量も桁違いで下流で水が荒れ狂っていますし、とりあえず台風12号が朝鮮半島で力尽き一旦終息するとして、次の11号が半端ない勢力で、この週末以降12号と似たようなコースに入ってきそうなので、こうなるといよいよ未曾有の光景が見られたりするのかもしれません。

 さて、「すき家」の労働環境改善に関する第三者委員会報告書、ネット上で公開されていたので、後学のために一度目を通しておこうとPDFファイルを開いてみました。アンケート結果をまとめてグラフにした後半65頁はいちいち見るのが大変だったので端折り、報告書本文だけ読みましたが、49頁もなかなかなボリュームで、ひと通り読むのに結構時間がかかりました。
 既に報道も多数されているのでその大略は既にわかっている通りなのですが、改めて詳しい報告書を読むにつけ、報道を読んだ時より更に一段と「すき家」の病巣が明確にえぐり出されていて、実に興味深い読み物でした。
 結局のところ、365日24時間営業の2000店、という規模の追求を最優先するあまり他のことに目が行かなくなり、従業員に最大限のしわ寄せをして全てを台無しにする所だった、という話ですが、いっそのこと、理念として掲げている最も重要な「お客様」に対して「何か」あって全てが台無しになっていた方が、話が早かったのではなかろうか、という気もいたします。この公開報告書を契機に抜本的改革が進められれば良いのでしょうが、中途半端に生き残ってお座なりな反省で済ませるようですと、後々更に輪をかけた破局が待ち構えるものですから、被害はより甚大・広範に広がる危険があります。トップや経営陣が本当に心から反省し生まれ変われるかどうか、私はなかなか難しかろうと思ったりもするのですが、世間的には期待するより無いのでしょうね。
 でもそれより、この報告書の内容からすれば、うつ病に追い込まれたり交通事故を起こしたりした社員や元社員は、十分会社やトップ相手取って損害賠償なりの訴えを起こせるんじゃないでしょうか? 交通事故で被害者がいるなら、その被害者なり親族なりが会社を訴えるのもアリな気がしますが、「すき家」被害者の会とか作ったりしないんでしょうか。それと、私個人としてはあまり好きではないのですが、トップや経営陣が責任取って辞任、というのも、あって不思議でない有り様だと思います。それにしてもいまいち不甲斐ないのは監督官庁で、労働基準法をここまで悪辣に破って捨てた企業に十分な制裁を加えられないお上というのは一体存在意義があるんでしょうか? 大陸のように賄賂でも使われてというのならともかく(それはそれで別の問題が持ち上がりますが)、通常の業務としてこのような企業をきちんと掣肘し、法を守るように矯正できないというのでは、何のためにその組織があるのか判りません。9条がどうのこうのというよりもはるかに国民の生活・権利に直結する重要な法律が蔑ろにされる現状を、政治家もマスコミも国民ももっと深刻に捉え、どうしたら良いかを議論すべきではなかろうか、と私は思います。

コメント
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