かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

いまや高齢化こそが社会不安の根源になりつつあるのかもしれません。

2016-03-01 22:37:52 | Weblog
 今朝は予報通り冷え込みましたが、日が昇ると即気温が上がり、暖かくなるのか、と勘違いしました。すぐにざっと雨が降ってきて、そんな期待ももろくも崩れましたが、昼過ぎになって雪が降ってきたのには驚きました。結局一日寒い冬の日となり、帰宅してからもストーブ全開で暖を確保しています。しかし、これだけ寒いのに花粉はしっかり舞っているようで、今日は朝から鼻がムズムズし、耐え切れずに何度かくしゃみを繰り返しました。環境省の花粉観測システム花子さんもどうやら復旧したみたいで、ようやく花粉状況を見ながら対策を考えることができそうです。

 さて、2007年、愛知県大府市で91歳の認知症のおじいさんが1人で外出しJRにはねられて死亡した事件で、電車の遅れを理由に遺族に対してJR東海が損害賠償を請求した裁判がありました。1審、2審ではJRの主張を認め、遺族の賠償責任を認める判決が下されましたが、9年目の最高裁判決でそれがくつがえり、今回のケースでは遺族に死亡したおじいさんへの監督責任は問えず、賠償する必要はない、という最終判決が下されました。裁判官5人の一致した判断で、民法が定める認知症の人の監督義務者についての一定の判断が下されることになりました。
 この判決は企業対個人という面もあって、そもそもJRは何を好き好んで裁判など起こしたのか、疑問に感じるところも多々ありましたが、なにはともあれ司法の一定の判断が確立したことは良かったのではないかと思います。
 しかし、高齢化が進み、認知症患者が増えていけばいくほど、この手の問題はこれからも場所を変え、状況を変えて現れていくことでしょう。個々のケースを裁くのは裁くとしても、高齢化という大きな社会変動の波をどうするのか、その中でどうやって安心できる社会システムを作るのか考えないと行けないのでしょう。
 先日、大阪・梅田で51歳の男性が運転する車が暴走して多数の死傷者を出す事故がありましたが、原因はどうやら男性の突然死であるそうです。この方は比較的若いですが、お年寄りの運転手だってどんどん増えていく昨今においては、同じような事故がどこででも起きかねない状況にあるかもしれません。高齢化は社会の活力を減退させるだけでなく、安全をも危うくさせかねないとは、なんとも厄介な話です。

コメント
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