かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

磁石で絶対零度付近まで温度を下げられる磁気冷却という技術があるのだそうな。

2021-04-12 20:16:42 | Weblog
 今朝の奈良市アメダスの最低気温は7.8℃、昼の最高気温は22.4℃、五條市アメダスの最低気温は4.5℃、最高気温は22.6℃でした。今日は朝から晴れて比較的気温高めで推移しました。午後遅くには雲が広がり、いかにも空模様は下り坂、という雰囲気を醸し出していましたが、雨は午後8時現在で岡山ー香川ー徳島、一部兵庫県にかかっており、今夜半にはこちらでも降り出しそうです。明日は一日雨模様、明後日以降一時回復しますがまた週末に雨になる予報が出ています。せっかく週末は雨、という周期が崩れたと思ったのに、どうやらぬか喜びで終わりそうです。

 さて、日本原子力機構の常盤欣文研究副主幹ら日本側研究者とドイツのアウクスブルク大の研究者らの共同研究で、高価で供給不安定なヘリウム3を用いることなく絶対温度0.04度まで冷却可能な磁性体の開発に成功した、と発表がありました。希土類元素「イッテルビウム」を用いた磁性体で、実用化されれば様々な用途が期待されます。
 磁性体というのは言ってみれば極小の磁石の集合体であり、それぞれの磁石が揺れ動くための運動エネルギーで消費するため、周囲の熱を吸収します。その際に熱エネルギーを奪われた周囲の温度が下がります。この温度低下が大きくなってくると、微小磁石が整列して揺れが止まってしまい、熱の吸収が無くなりますが、イッテルビウムの磁性体は波の性質が表れる量子効果が生じ、微小磁石がいつまでも整列しないために極低温まで下げることができるとのことです。この論文はイギリスの科学誌コミュニケーションズ・マテリアルズに掲載されるとのこと。
 現実にこの方法でどれくらいの大きさのマテリアルの冷却が可能なのでしょう? 生じている現象はミクロ下のことで現実に必要なサイズになった途端破綻して使えなくなるとか言うようなことだと困りものですが、磁性体を用いた常温磁気冷凍機を中部電力と東芝で開発しているという話もありますから、結構実現可能性の高い話なのかもしれません。将来はパソコンのCPUの冷却なんかにも応用されてファンが無くなったりすることもあるかもしれませんね。

コメント
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