かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

ガンはいずれ克服されそうな気がしますが、新型感染症は果たして間に合いますでしょうか。

2008-12-16 22:41:00 | Weblog
 今日は夕方になって異様な眠気に目を開けているのもつらい状況になりましたが、何故なのだろう? と考えて、ようやく、今朝5時から目を醒ましていたことを思い出しました。実際には、目を醒ましてからしばらく布団の中でもぞもぞしていたので、多分目覚めたのは4時過ぎだったのではないか、と思います。結局5時にいったん起きてトイレに行き、時計を見て、十分二度寝できる時間であることを確認した後、改めて布団にもぐりこんだのですが、どうしたわけか頭が冴えて眠ることができません。そうこうしているうちに起床時間になり、目覚ましが鳴り出したので、本格的に起きたのですが、その後午後3時過ぎまで全く眠気も感じないで仕事していたためか、そんな朝だったことをすっかり忘れていたのでした。今も眠くてしょうがありませんが、なるべくなら心地よい夢見が得られる夜であってほしいものです。

 さて、この年になってくると、そろそろ人間ドッグとかがん検診とかが気になりだすのですが、北海道大大学院研究グループが、塩野義製薬と共同で肺がん、膵臓がん、それに関節リュウマチのバイオマーカーとなりうる糖鎖を発見したのだそうです。これらのガンは早期発見が難しいとされますが、確実に見分けられるマーカーができれば、血液検査だけでガン発生の可能性を診断できるわけで、できるだけ早期に健康診断でも使えるような診断キットとして発売してもらいたいところです。この間の蛍光指標といい、このバイオマーカーといい、少しずつではありますが、確実にガンを克服するためのツールが生まれつつあるというのは心強い限りです。一方で遺伝子解析も進んでガンに関連する遺伝子も見つかってきてますし、私が天寿を全うする頃には、ガンはもう不治の病でも恐ろしい死の使いでも無くなっているかもしれません。
 とはいえ、新型インフルエンザとかエイズウィルスとか、人類を脅かす微生物や微生物未満の存在が次々現れて我々の未来を脅かしている現実もあります。楽天的なSFのように、これらの脅威が人類の叡智によって克服されるような未来ならいいんですが、ガンがここまで来るのに費やされた半世紀あまりの時間を考えると、早々一朝一夕に何とかなるようなものではないようにも思います。我々は時間とお金と人材をそれこそ色んなところに費やして、日々生活しているわけですが、ひょっとしたら本当は、沢山の不便や不利益を省みず、可能な限り全力を尽くして、これら人類の脅威に対して戦力を集中させないといけなかったのかもしれません。願わくばこれら感染症に対しても手遅れになったりしないよう、研究が間に合うことを祈るばかりです。

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ようやく年賀状作りなど始めましたが、気が付けばもう2週間しかないんですね。

2008-12-15 22:33:24 | Weblog
 12月も半ばに差し掛かって、師走というのは確かに時間の経過が異常なほど早い、と痛感させられているところですが、残り2週間あるとはいえ、仕事に出かけるのは、あと1週間足らずでしかありません。少しのんびり構えすぎていたので、ぼちぼち年賀状の作成と印刷に取り掛かりつつあります。それにしても、そろそろうちのプリンタも、さすがに画質の荒さが目立つ感じがしてきました。高速でタフで詰め替えインクが使えて高精度な両面印刷ができてカラーも結構綺麗に出力できてと、同人誌作成にはもってこいなプリンタだったんですが、年賀状などで写真をハガキ印刷したりすると、どうしてもイマドキの写真印刷プリンタからは大きく見劣りしてしまうのです。これでも登場当時は4色インクで最高峰の画質だ、と思っていたものですが、技術の進歩というのは実に残酷なものです。とはいえ、今プリンタを買い換える余裕はありませんし、それくらいならまずディスプレイをいい加減見やすくて疲れにくいタイプに替えたいので、仮にプリンタを新調するにしても、それはずっと先になることでしょう。

 ところで、最近夢を見ることが増えているというのは既に書いているとおりなのですが、今日などは見たことも無い親父、というよりいかついぎょろ目のご老体と喧嘩して殴り合い寸前の取っ組み合いをする、という、なんだかよく判らないシチュエーションの夢を見ました。老人というとユングの言う老賢人、なんてのが当てはまるはずなのですが、あの不敵な笑みと私の襟元を締め上げる腕力など、到底「賢人」という言葉からは極北の位置に存在するかのようなお年寄りでした。一体これ、何の暗示なんでしょうね?
 それはともかく、夢つながり、ということでもないのですが、今、『悪夢探偵2 怖がる女』塚本晋也著 角川文庫 を読んでいます。まだ前半で、ちょっと引っかかるところも無きにしも非ずですが、それはそれとしても結構怖さを実感できる内容です。果たしてこの怖さをどう維持して、ラストまでお話を引っ張れるのか、期待しながらページをめくっています。
 
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夢の中で、これは夢じゃないか? と疑うことができたのに、結局夢に呑まれたままでした(残念!)。

2008-12-14 22:31:58 | 夢、易占
 結局のところ、昨日の自主的な抑制が効いたのか、あるいは飲んだお酒が良かったのか、今朝の目覚めは特に頭痛とかむかつきとかとは縁無く、いたって平静に起きることができました。2日連続忘年会、というのはこれまでついぞ無かったことでしたが、これからトウがたって何かと権限なりお付き合いする範囲なりが広がっていくとともに、そんな機会が増えてくるのかもしれません。

 さて、そんな健やかな眠りのおかげか、中々スペクタクルな夢を見ましたので、それを記録しておきましょう。

 夜。私は一人、人気の無い寂しい田舎道を歩いておりました。いつも通勤で走っている山の中の、大手私鉄のとある無人駅がある近く。街灯が数十メートルおきにぽつん、ぽつんと立っているだけの、車一台何とか通れるくらいの道の左端を、とぼとぼ、というのがぴったりな感じで歩いています。空はモヤのような低い雲に薄く覆われ、月や星は見えません。
 と、何気なく右手の空を見上げると、ジェット旅客機の黒々としたシルエットが、至近距離をゆっくり飛んでいくのが見えました。翼端灯や、主翼下のエンジンの火などの明かりは一切無く、ただ真っ黒な影絵のような姿が、ゆっくりと雲の中に見え隠れしながら、低い山並みの上を飛んでいます。エンジンの配置などから、多分B767型機だろうな、伊丹空港に降りるために、この辺まで旋回しているんだろうか? それにしても、いくらなんでも低すぎるな、と思って眺めていると、その飛行機が左右に大きく揺れ、左主翼が三分の1ほど折れて無くなっているのが垣間見えました。あれは落ちる! と戦慄している間に、飛行機は見る見る高度を下げ、やがて、向こうの田んぼの上辺りに機首を突っ込むようにして墜落、ぐるん! と機体が棒立ちにひっくり返りながら、突然火を噴いて爆発しました。胴体が輪切りにしたみたいにバラバラに吹っ飛び、私の足元まで部品の類が飛んできます。これは一大事だ! ととにかく携帯を取り出したところで、はた、と私は手を止めました。これは実は現実ではなく、夢なのではないだろうか? 以前にも夢で飛行機が墜落するのを見た気がしますし、そうそうそんな大事故の現場に居合わせるようなことがあろうとも思えません。そこで私は、これが夢であるかどうかを自身に確かめ、夢でないことを確信したところで、ようやく、大事件に遭遇した興奮と驚きに、全身が奮い立つのを覚えました。とにかく写真を、と携帯のカメラで2,3枚撮影し、ついで110番に電話して、ジェット旅客機が目の前で墜落したこと、場所は○○駅と△△駅の間の山の中、としどろもどろになりながら告げましたが、電話口に出た担当の人は、中々信じてくれません。あげくに、「情報として参考にならないから、採用しない」と告げられるに及んで、私は猛然と抗議し、何とかここが墜落現場であることを認めて貰いました。電話の背後で旧にあわただしい動きがあり、私は、どうやらようやく旅客機の事故のことが伝わったのだなと理解しました。

 ・・・さて、結局これ、もちろんの事ながら夢だったのですが、とてつもなくリアルな夢で、目覚めた直後まで、それが現実に起こった事故であることを全く疑っておりませんでした。何より、夢の中で、これが夢かどうか自分自身に問いかけているのですから、普通だったらこれで気が付いて、上手くいけば明晰夢に移行できたはずなのですが、全く疑うことも無いまま、大スペクタクルに呑み込まれていました。
 飛行機とか事故とか爆発とか、色々と夢独特の隠喩がありそうな感じですが、何よりもあの臨場感あふれる現実感があまりに鮮烈で、しばらく、ひょっとして予知だったりしないだろうか、などと寝ぼけ眼で半分真剣に悩んでおりました。

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今日も別口の忘年会で、御酒を過ごしてしまいました。

2008-12-13 23:59:22 | Weblog
 今日は2日連続で忘年会。昨日は職場の会でしたが、今日は日ごろお仕事でお付き合いのある方々数名と、奈良市の町屋作りな風情のある飲み屋で、寄せ鍋をつつきました。昨日のことがあるので、最初から抑え気味に飲んでいたのですが、途中で出てきた日本酒が美味しくて、ついつい杯を重ねてしまいました。それは、『春鹿 純米 超辛口』という名前の奈良の地酒です。奈良は、日本酒発祥の地と言われ、春日大社等と縁のある造り酒屋が何軒かありますが、この春鹿もそんな酒屋の一品で、透明感のあるすっきりした味わいの日本酒でした。私は日本酒の一気飲みで急性アルコール中毒にかかり病院に担ぎ込まれて以来、生理的に日本酒を受け付けなくなっていましたが、この春鹿は、全く抵抗無く口にすることができました。その香りや風味は、日本酒というよりも辛口の白ワインに似ている気がします。
 良い酒はあまり悪酔いしないのかして、昨日よりもかえって御酒が過ぎたくらいでしたが、気分が悪くなることも無く、ふわふわといい気持で帰宅することができました。後は二日酔いが怖いですが、私には対二日酔いの特効薬もあるので、万一の時は明日の朝にでもそれを飲んで、連日の忘年会の疲弊を癒やし、日曜の休日を健やかに過ごそうと思います。


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忘年会で轟沈し、疲れと年を意識してしまいました。

2008-12-12 23:14:01 | Weblog
 最近、疲れがたまっているかも? という感じが無いでもなかったのですが、今日はそれをはっきりと自覚いたしました。
 今日は職場の忘年会があったのですが、普段の酒量からすれば半分も飲んでいないはずなのに、急に気分が悪くなり、周りの喧騒が妙にこもったような感じで、はっきり聞こえなくなりました。と同時にどうしようもない眠気に襲われて、とうとう宴会の途中で、自分の席で眠り込んでしまいました。これまで、飲みすぎて吐いたりするようなことは無いこともなかったのですが、宴の途中で意識朦朧となって寝てしまうなんてことは、大学の新歓コンパのとき、急性アル中で病院に担ぎ込まれて以来のことです。おかげで2次会にも参加せずとっとと帰宅し、こうして日記を書いているのですが、むかつきが収まり、気分こそ何とか回復したものの、もう眠くて眠くて、頭ん中が、どろん、と溶けかけたアイスのような状態のものが詰まっている感じで、意志の力だけではどうしようもない有様です。年がいった、ということもあるのでしょうが、何よりやっぱり心身ともに疲労が蓄積していると考えるのが妥当でしょう。今日はとっとと寝て、少しゆっくり休みを取ろうと思います。

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近い将来、「夢」で見た内容を記録・再生できるように、本当になるかもしれません。

2008-12-11 22:18:47 | 夢、易占
 このところ、あまり夢を見ることもないまま、多分正しく言うなら記憶することも無いまま目覚めることが多かったのですが、最近になって、また夢を見ることが増えてきました。何か、一定の周期というか、波のようなものがあるのかもしれません。今朝の夢は、九州・鹿児島の海にいて、海上遥か彼方に見える桜島が噴火する、というものでした。桜島が遠望できる海岸は、私の父の故郷で、私もン十年前の幼少時にはよく遊びに行った所ですが、その本来なら何も無い砂浜のはずのところに、大きなブルーシート製のテントが張ってあり、私はひざまで温かい海水に漬けながら、そのブルーシートの屋根の下にいます。すると、向こうの桜島、と夢の中で思い込んでいる小さな島が突然爆発し、絵に描いたようなきのこ雲を空に上げたと思うや、軽石やら紙の燃えカスみたいなものが次々と飛んできて、雨だれの音のようにブルーシートに当たるのを聞く、というものでした。色々と隠喩にあふれているみたいな夢でしたが、不安も恐怖も無く、結構心地よい夢だったので、特に凶夢ということもない、と思っていたりします。
 とまあ、書いてしまうとばかばかしい限りの想像するのも難しそうな映像ですが、近い将来、そういったものをはっきり映像として見られるようになるかもしれない、という研究が進んでいます。
 京都府精華町の関西学研都市にある国際電気通信基礎技術研究所の研究チームが、人の視覚情報を司る脳活動を、核磁気共鳴画像装置で読み取り、コンピューターで画像として再現することに初めて成功したとのことです。視覚情報は、大脳の後ろにある視覚野という領域で処理されますが、複数の単純な記号や文字を見ている被験者の視覚野の血流を計測し、記号によって変化する微妙な違いを見分けることで、実際に被験者が見ている映像と同じ記号や文字を、コンピューターで映像化する、ということだそうです。実際に記号などを見ずに、頭の中でその記号を想像した場合でもかなりの高率で再現できたそうで、研究者は、「夢を読み取って画像化することも、荒唐無稽なことではない。医療での患者の心理状態の把握、新たな芸術や情報伝達の手段などに応用できるかもしれない」と話しているとのこと。
 これまで、どんなに色鮮やかで具体的で実体験とまるで変わりないほどの現実感を持った夢を見ても、文章にしたり絵で描いたりして間接的に表現するしかなかった夢が、この種の研究の末に、未来のネコ型ロボットのポケットから出る便利な機械のごとく生々しい映像として残せるようになる日が、本当に来るのかもしれません。いえ、研究者がそれを本気で望み、努力を続ければ、いつかきっと確実にかなう日が来るでしょう。その日に備えて、色々と見たいと思う夢を自在に見られるように、我々は鍛錬に励まないといけないのかもしれませんね。


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まるで怪談話の冒頭のような、とんでもない濃霧でした。

2008-12-10 21:57:36 | Weblog
 今朝はとんでもない霧で、通勤に難儀いたしました。昨夜、帰りの道で既に霧が発生しており、ヘッドライトに白く反射して前方視界を遮る様子に、この調子だと翌朝は危ないな、と危惧していたのですが、その予測も上回る見事な濃霧で、一時は遅刻を甘受してもいったん車を止めようか、と思ったほどでした。視界は最もひどい時で20mも無かったでしょう。信号は交差点近くに至るまで全く見えず、対向車も白い闇の中から朧に浮かび上がるばかり。それもライトを点灯していればまだ多少は離れたところからでも車がいるな、と認識できますが、それすらないともう目の前に飛び込んでこないと見えないのですから、恐ろしいものです。でも、何より怖かったのは、そんな道路状態にもかかわらず、多分日課なのでしょう、犬の散歩やジョギングしている人々がいたことです。通勤通学の人たちがいるのは時間帯からしてしょうがないことですし、学生や児童の通学ルートはこちらも頭に入っているので、それなりに重点的に注意を払い、危険を避ける努力はできます。しかし、散歩の人など普段特に注意しているわけでもない歩行者は直線道路で正対していても、こんな天候状態ではほとんど出会い頭と言ってよく、危ないったらありゃしないのです。散歩するな、とは言いませんが、周囲の状況に少しは関心を払い、自分がどれだけ危険と隣り合わせの状態でいるのか、少しは想像力を働かせて貰いたいものです。
 そんな天気も日が高く上ってくるとうそのように晴れ渡り、今日はこの間の寒さがうそのように暖かい一日になりました。気象庁は暖冬傾向を予測、民間気象予報会社の方では本格的な冬になる、という全く逆の予報を出しているようですが、双方一致しているのは、この間と今日のように、寒暖の差が激しいということ。寒くなったりゆるんだり、は季節の変わり目には良くあることではありますが、これがこの冬中続くとなると、着る物や寝具などよほど気をつけていないとたちまち体調を崩しそうです。重々心してかからないとなりませんね。

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早く細胞単位でガンを駆逐する技術が出てきてくれないものでしょうか。

2008-12-09 22:47:49 | Weblog
 最近外を出回ることが多かったせいか、今日一日職場の事務所にいたのが実に久々な気がいたしました。私は別に営業じゃなし、外で歩くのが主任務なはずは無いのですが、何かと色々都合が重なり合って、そろそろ三分の1を過ぎようかという師走の今月、まだわずか2日しかまともに出勤していないのです。おかしな星の巡り合わせとしか言いようがありませんが、個人的にはもう少し落ち着いて腰をすえて仕事をしたいと思うこのごろです。

 さて、最近は色々面白い研究事例がニュースになっていて、見ていて楽しいものです。昨日のものですが、たまたまそれが載っている新聞を見たのが今日だったもので、今日の日記にしたためておきます。
 東大、米国立がん研究所、オリンパスの研究チームが、生きているがん細胞だけに取り込まれて蛍光を発する分子を開発したと発表しました。
 細胞中にリソソームという小さな袋が存在します。この袋にはpH5付近とかで良く働く様々な加水分解酵素が入っていて、たんぱく質の分解や脂質の代謝などに働いている、生命維持に必須の小胞体なのだそうです。ところで細胞ががん化すると「抗体」と呼ばれるたんぱく質が合成され、がん細胞に取り込まれ、がん細胞中のリソソームに入ります。そこでこのガンに特異的な「抗体」と結合して、弱酸性の条件下でのみ緑色の蛍光を発する分子を開発したのだそうです。細胞の他の部分はpH7付近の中性ですから、いくら存在しても蛍光は出ません。一方、ガンに特異的な「抗体」はがん細胞にしか取り込まれませんから、その二つを合体させてがん細胞のみ狙い撃ちできるものを作った、というわけです。しかも、がん細胞が死ぬ時はリソソームも少しずつ内部が漏れたりして酸性から中性に変わりますので、死んだガン細胞は蛍光を発しません。これまでガンの手術などは、がん化した病変部分を含めてどれだけの範囲でガンが浸蝕しているかわからなかったため、安全のために相当広範囲に周囲の健全な部分を一緒に切り取ったりしていましたが、この方法を応用すれば、まさに細胞単位でガンのあるなしを判別し、最小限度の治療で最大の効果が得られるようになるのです。
 そこまでできるなら、弱酸性で細胞毒性を発揮する物質とかアポトーシスを誘発する物質とかを作ってこの抗体に乗っけてやれば、イージスシステムみたいに危険性の高いがん細胞のみを文字通り狙い撃ちして邀撃することも可能になりそうなものです。
 そういえば、昔奥瀬早紀の「火炎魔人」と言う漫画にも、吸血鬼化したDNAを持つ細胞のみを焼き尽くして、人の吸血鬼化を防ぐという技が出てきましたが、ガンに特異的に取り込まれるたんぱく質などの研究も進んでいるそうですから、いずれ遠からぬうちにそんなものも本当に世に出てくることになるのでしょう。

 ガン対策にいろんな技術が開発されてきた経緯は、例えば柳田邦男の「最新医学の現場」や「がん回廊の朝」などで読んだものでしたが、そんな本から四半世紀ばかりが過ぎ、いまやそれが細胞単位で可能になりつつあるという、営々と続けられてきた研究の成果が、明日の我が身を救ってくれるかもしれないと思うと非常な感慨に身が震えます。

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新型インフルエンザが発生したら、その流行を阻止するには、もう戒厳令しかないのでは?

2008-12-08 21:16:40 | Weblog
 今朝は本当に寒かった!
 ここまで、寒さで目が覚める、というようなことは無かったのですが、今朝は多分4時か5時ごろ、布団と毛布で覆われたぬくぬくの寝床の奥まで冷気が侵入し、思わず目が覚めてしまいました。秋、急に冷え込んで、それまでの薄い煎餅布団だけでは対処できなくなって目が覚めたことはありましたが、先日来の寒さにあわせて少し早めに構成した、ほぼ真冬と変わらない布団と毛布の複合レイヤー状態で対抗できず、ヴァイタル・パートを冷気に貫かれてしまったとは、さすがにちょっとショックでした。まだ12月も始まったばかりなのに、こんな調子でこの冬乗り切れるのか、大いに不安です。とりあえず、明日以降はまた少し気温も持ち直して今朝ほどの寒さはしばらく無いようですが、いずれまたやってくる寒気団に備え、もう一枚、毛布なり何なりを用意しておいた方が良いかもしれません。

 さて、風邪引かないか、と心配した今朝の寒さでしたが、とりあえず喉も頭も大丈夫っぽい様子です。今年は早くからインフルエンザが猛威を振るっているそうなのですが、このほど、国立感染症研究所の主任研究官が、まだ人類に免疫の存在しない「新型インフルエンザ」が発生した場合、人々が外出を自粛すると、罹患者の増加を大幅に抑制できる、というシュミレーション結果を発表したとのことです。
 国内の新型インフルエンザ発生が「東京都八王子市在住、丸の内勤務のビジネスマン」と想定し、その彼が海外出張先で新型インフルエンザに感染して帰国し、気付かないまま2日間出勤した、という仮定で、コンピューターによるシミュレーションしたのだそうです。学校閉鎖、企業の事業縮小などの感染拡大防止策を取った場合と、何もしない場合の二通りで、首都圏における感染者増加の推移を比較したところ、国内発症第1号から1週間後の感染者数は、防止策を講じて外出者が普段の6割程度にまで減ると8154人、何もしないと12万6591人と、およそ15倍の差が生じたとのことです。数字の根拠や推定の合理性についてはこのニュースだけでは納得しかねるところもあるかもしれませんが、とりあえずはようするに、新型インフルエンザが発生した時は外に出るな、ということですね。昔、黒死病ことペストが流行した時だったか、患者の家を村人達が外から封鎖して誰もその家の者を外に出さないようにした、と言うような話を聞いたような気がするのですが、結局、今もはやり病をコントロールするには、そんな中世の対処法が必要ということなのでしょう。厚生労働省の新型インフルエンザ対策ガイドライン改定案では、国内で患者が一人でも確認されたら、発生した都道府県単位で学校を休校にし、イベントの開催や混雑する公共交通機関の利用の自粛を要請するのだそうです。
 私は、要請、などという手ぬるいこといってないで、いっそ戒厳令くらい布いて強制的に人々がむやみに外に出ないようにするくらいのことをしないとだめなんじゃないか、とも思うのですが、少なくとも、ゴホゴホ咳ごむ輩は外出を控える、電車に乗らず、学校や繁華街を出歩かない、やむをえない時はしっかりマスクする、位からまず徹底して教育する必要があるだろう、と思います。

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一口に「理系」というのはどうも違和感ありまくりな気がしてなりませんでした。

2008-12-07 20:31:57 | Weblog
 今日は何故か朝から眩暈がして、一日ぼぉっと過ごしていました。もう10年以上になりますが、年に何度か、強い眩暈と軽い吐き気などの不快な症状が現れて一日苛まれる事があります。大抵一晩寝ると翌朝にはけろっとしてしまうのですが、その日は仕事も手がつかず、ほぼ台無しになってしまうので厄介なものです。こういう日はとりあえず薬を飲んで、黙って音楽でも聴きながら過ごすくらいしかできませんので、休日に当たったのは勿怪の幸いだったかもしれません。

 さて、そんな一日でしたので、まあ心身に負担のない読み物でも眺めながら過ごそう、ということで、こんなコミックスを選んでみました。



 以前、新聞広告にでかでかと載っていたのが目に留まり、少しばかり気になっていたのですが、先日購入したまま放置してあったのをこの機会に開いてみたのです。
 内容は、Web系エンジニア、SEと呼ばれる仕事についている作者の経験したつれづれなる事柄を、ユーモアあふれる筆致で主に4コマ漫画にまとめたもの、ということで、理系への『愛』に満ちた内容なのだそうです。私自身、理系と呼ばれるに足る仕事をしてきており、帯の情報などにもある程度期待もかきたてられて読んだのですが、一口に感想を述べるとしたら、期待はずれ、というのがぴったりだったような気がします。
 この種の内容は、書かれていることが多少オーバーだったにせよ、「ああ、こういうことあるある♪」とか、「知ってるやつにそっくり!」というような、何らかの親和的な感情移入があってはじめて面白いと感じられるんじゃないかと思います。しかし、一口に理系といってもその分野はあまりに広いものです。私自身は、研究現場こそ理系という認識でおりますが、そんな分野でも、生物学と化学と物理学ではまるで異なる種族になりますし、私が生息する生物学系でも、農学系と薬学系と理学系とではまるで違います。更に同じ農学でも遺伝子工学やってる連中と栽培技術やってる連中とか、同じ栽培でも米と花と野菜と果物とか、それぞれのレイヤーでそれぞれ独自の文化があり、共通の土台もありますが、互いに相容れない世界もあります。その上、純然たる研究から開発や製作といった現場まで、その立場や仕事内容によって多岐に渡るものです。
 というわけで、まことに残念なことに、作者の日常であるSEという現場と、私の日常である研究という現場では、ほとんど重なる部分のないそれぞれの「理系」な社会であり、このバラエティに富む世界を内容する「理系」という枠を、SEという世界から一方的に語られることに、どうしようもない違和感を感じてしまうのです。
 とまあ否定的なことは書きましたが、面白くなかった、というのではありません。前編115のエピソードの中で、3つか4つくらいは、「確かにあるある♪」とぷっと吹き出した、正にこの種の漫画に期待される反応を正しく喚起した話がありました。私としては、投じた999円に見合う楽しみをその3つ4つで得られたかどうか、を判断せざるを得ませんが、おそらく、世界観の良く似たところで仕事している人なら、もっと楽しめるのではないでしょうか。

・・・などというようなことをくどくど述べ立てないと気がすまないところなどは、やっぱり「理系」なのかもしれませんね(笑)。

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わざわざケーキ一つのために、隣県まで足を伸ばしました。

2008-12-06 23:59:39 | Weblog
 今日は朝から寒かったですが、時間が進むにつれて気温が下がっていくような、底冷えのする一日でした。時折雪もちらついていましたが、金剛山山頂付近は断続的に強い雪雲に隠れ、昼ごろにはすっかり雪化粧しておりました。今冬2回目の雪になります。今夜から翌朝にかけて一段と冷え込みも厳しくなるそうなので、今夜の天気次第では、明日の朝は下界もすっかり真っ白になるかもしれません。この調子ですと、ひょっとしたら今年の24日はこの辺でもホワイトクリスマスになるかもしれませんね。
 そんな寒い中でしたが、朝から隣の和歌山県まで噂に聞いたケーキを食べに出かけました。京奈和自動車道橋本道路の終点から紀ノ川沿いに西に行くと、高野山金剛峰寺へ西側から入る西高野街道が現れます。その道に入って山に向かい南下することしばし、道の右側に瀟洒なログハウスが見えてきます。そこが高野山農事組合法人 遊農 こんにゃく工房 というお店です。なんでもここに、柿を丸ごと使ったケーキがある、と聞いて、どんなものか食べてみようと、およそ1時間ばかり車を飛ばしてやってきたのでした。
 そうしてあいまみえたのが、下のケーキです。



 見た目、丸いリンゴっぽくも見えたのですが、皮を剥いた柿の実におそらく木苺と思われる赤いゼリーが薄くかけてあり、その上に、多分スグリを甘く煮たものとミントの葉をあしらってありました。



柿丸ごととはどんな状態か、と、とりあえずナイフを入れて断面を見たのが下の写真。確かに柿そのままが、ビスケット状の土台の上に生クリームで据えられています。 このサイズの柿は、やや小ぶりなため、味は今ひとつ乗っていないものなのですが、これは周りのゼリーや生クリームと一緒にほおばることで、その辺りの物足りなさを補っているように思えました。柿という果物は匂いもあまりないし味にも癖がないので、こういうアレンジでも全体を損なうことなく味わえるのでしょうか。
 セットにした飲み物はコーヒーとか紅茶とか定番のものもありましたが、ここはあえてこだわりの柿の葉茶にしてみました。柿の葉茶は癖がないまろやかな味で、なによりカフェインが入っていないので胃に刺激がない点がありがたい飲み物です。それが、カップに3杯弱、ポットに入れて出てきました。このセットが680円、というのは、ボリュームを考えるとかなり安い価格設定ではないかと思います。




 それから、こんにゃく工房という看板の通り、コンニャクもここの名物の一つで、ケーキやパンにも自家製のコンニャクから精製したコンニャク粉を混ぜ、独特の食感と低カロリーをじつげんしているそうですが、ここは定番であるコンニャクの煮付けを頼んでみました。既に半分以上食べたあとですが、この深皿いっぱいで200円という値段は中々お買い得ではないでしょうか?

 もう少ししたら地元の果物もなくなるのでケーキのバリエーションも少なくなるそうですが、地元の卵などを使ったオムライスなども人気の商品らしいので、また機会があれば昼時に行ってみるのも良いかもしれません。寒い中でしたが、ほんの少し贅沢な午前のひとときを過ごした一日でした。


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ビットバレット、いよいよ公開!

2008-12-05 22:52:55 | ビットバレット
 今日は雨だ、というのは知っておりましたが、あんな嵐のような降りに雷までおまけつきとは思ってもおりませんでした。今日は京都まで出かけなくてはならなかったのですが、途中、傘が意味なくなるほど吹き降りになるし、荷物を抱えて歩くのに難儀するしで、仕事でなければとうに歩くのはやめてとっとと家に帰ってました。夕方には雨は上がりましたが、今夜から急激に冷え込むそうなので、お天気が回復したからといって、手放しで喜べません。

 さて、「ビットバレット」http://www.bit-bullet.com/index.htmlがいよいよ本格的に動き出したようです。無料動画配信サイトGAYO http://www.gyao.jp/sityou/catelist/pac_id/pac0015666/ で、第1話の配信も始まりました。このサイトの動画は、インターネットエクスプローラー6でないと動画鑑賞できないという、私にとっては致命的とさえ言える鬱陶しい欠点がありますが、まさにただこのサイトのサービスを利用するためだけに、今も私のPCにはIE6が削除されずに残っております。
 それはともかく、第1話、演技している女の子達の良く動くこと! 撮影技法や殺陣の演出なども効果的なのでしょうが、そもそも動きの悪いものを動くように見せかけるのは大変だと思いますし、そうしてみればやはりそれなりに彼女達の体は切れ良くてきぱき動くのでしょう。正直なところ、ジュニアアイドルといわれるようなカテゴリーの少女達でスタント抜きの肉弾バトルなどを演じてどれだけ迫力ある真に迫る戦闘シーンが映像にできるのか、不安に感じておりましたが、この動きを見てそんな懸念はきれいに拭い去ることができました。残りの話を鑑賞するにはDVDを購入する必要がありますが、バラエティに富んだ個性あふれるかわいらしい娘達が乱舞する様を堪能できそうです。

 
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かぐやの送ってきた月映像が手軽に見られるようになったそうです。

2008-12-04 22:56:11 | Weblog
 今日も暖かい一日でしたが、明日の雨以降、急激に寒くなってくるのだそうです。なんとなく、暖冬傾向で過ごしやすくていいな、と思っておりましたが、どうやらそれもこれまで。いよいよ本格的な冬に突入することになりそうです。うちのサボテンも3日前に水遣りをしましたが、今年はこれで打ち止めして水を切るとともに、古くなったフレームのビニールを新しいものに張り替えた上で閉め切る冬支度を進めることになります。冬の間は水を切ってできるだけ日に当てるようにして上手く冬越しできれば、来年春にまた美しい花を咲かせてくれることでしょう。

 さて、JAXAがYouTubeで月周回衛星「かぐや」が撮影したHD映像を公開したとのことで、早速見に行きました。これまでYouTubeはよほど見たいものがあった場合(例えば宇宙空母ブルーノアのオープニングとか(笑))にのぞいておりましたが、大体において解像度が低く、それほど見ることもありませんでした。でも、この月の映像は中々のもので、ようするに元映像が高解像度なら、YouTubeの画像も美しくなるのだな、と納得いたしました。現在アップしている映像数は20ほどだそうですが、月の結構でこぼことした丸い地平線の向こう側からゆっくり現れる地球の姿などは、まさに感動的ですらあります。JAXAとしてはこれからもコンテンツを増やしてくれるそうなので、先々楽しみが増えました。





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識者と呼ばれる人たちの中にも、当然まともなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。

2008-12-03 22:51:52 | Weblog
 最近どうも予定外の仕事が突然舞い込んできて、予定していた仕事のための時間を圧迫することが多くなってきているような気がします。今日も今日とて、午後遅く、仕事に勤しんでおりましたら、いきなり今日中に返事せよ、というとある調査のお仕事が。内容は、普通なら識者や先生と呼ばれるような方々とか、関係の企業の方などに色々相談しながら、1週間くらいは最低かけて考える必要のある話なのですが、言われたからにはやるよりなく、無理無理やっつけで内容をまとめました。もちろんその間その時間にやるつもりだった仕事はストップし、予定を大幅に超過することになりました。まことにもって難儀なことです。

 さて、先々日、「第三回児童の性的搾取に反対する世界会議」に関する話をブログにしたためましたが、その後、結構まともで冷静なお話をしている識者を見つけました。ダイヤモンドオンラインという経済関係の情報サイトの一コラムで、山崎元とおっしゃる経済評論家の話です。
http://diamond.jp/series/yamazaki/10058/

『「単純所持」自体を罰するというのは「怖い」。』
『規制が闇販売を増やした禁酒法と裏本の教訓』
『マンガやアニメは現存する児童そのものに被害を与えていない。』
『殺人や戦争が、マンガやアニメといったコンテンツとして流通することは、殺人や戦争を増やしているのだろうか。同様に、児童ポルノの存在は、児童への被害を増やしているのだろうか。』
『規制をするにせよ、しないにせよ、科学的な検証が必要な問題なのではないだろうか。』

引用ばかりで恐縮ですが、いちいちもっともなお話だったので、一部引用してみました。「児童の性的搾取に反対する世界会議」とやらに参加されている方々も、それにいちいち過敏に反応しているマスコミも、もう少し冷静になって、児童の性的搾取をなくすために本当に必要なことは何なのか、どうすればそのような悲劇がなくなるのかを、ちゃんと考えるべきではないかと改めて思いました。教条的に単に臭いものにふたをし、醜いものを覆い隠してそれで事足れり、という考え方は、かえって問題の闇を深化させ、解決を困難にすることに気付かねばならないのではないでしょうか。ちょっと普通に考えればわかりそうなことをあえて取り上げないというのは、やはり何らかの利権が絡んでまともな思考を停止しているのではないか、と疑われても仕方がないような気がいたします。

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月と金星と木星の会合、占星術ならどう読み解くのでしょう?

2008-12-02 21:59:06 | Weblog
 帰り際、すっかり暗くなった空を見上げてみますと、三日月の傍にやたらと明るい星が二つ、寄り添うように輝いておりました。金星と木星です。どうも出張中にニュースになっていたそうですが、太陽を除いて空で最も明るい星3つが一堂に会する珍しい現象なのだそうです。そんなこととは露知らなかった私でしたが、あまりにキラキラ綺麗に見えましたので、携帯のカメラで撮影に挑戦してみました。ベストショット機能で撮影モードを夜景に設定し、都合3枚撮影してみた中で、一番綺麗に撮れたやつの月と星の部分をトリミングしてみました。


失敗した2枚は手持ちで撮影しましたが、1枚は完全に手ぶれして三日月のはずの月が満月のように見えてしまい、もう一枚はまだましでしたが、月はデフォルメされたカモメのように、星はミミズがのたくったような輝線に、それぞれ写ってしまいました。最後の1枚は、手ぶれをできるだけ抑えられるよう傍らの車に体を預け、屋根の部分でひじを固定してカメラを支えてシャッターを押しましたが、結局この最後の1枚だけが、比較的まともに撮影できたことになります。

 ただちょっと気になったのが、画面右下に位置する、左下側の明るい金星と、右上のやや暗い木星の白い星2つの間、ちょうど三角形の頂点の一つでもあるかのように写っている赤い星のようなものです。少なくとも撮影時、この明度で写るような赤い星は、肉眼では見えませんでした。また、盛大にぶれているとはいえ、その前に撮影した2枚の写真にも、この位置に赤い星は写っておりません。更に良く見ると、月の右下辺りにも更に暗い赤い星が勝手に写っています。どうやらおそらくこれは、カメラのCCDに生じた電気的なノイズなのではないでしょうか。あまりに光量の少ない暗い空を撮影したために電気的にCCDの感度を増幅した結果、ありもしない星幻視してしまったのでしょう。このあたりが携帯電話のカメラ機能の限界、と言ってしまえばそれまでなんですが、それよりも、あんな小さなレンズと、500万画素とはいえ、こんな小さな筐体のおまけ機能として搭載された撮像素子で、よくぞここまでちゃんと写るもんだとかえって感心させられてしまいました。最近は仕事で携帯電話としてちゃんと活用を図り、東京ではモバイルSUICAとして利用しまくり、この間は飛行機に乗るのに2次元バーコードによるチケットレス搭乗を試みて現代社会の便利さを身をもって体感するなど、それなりに携帯電話の機能を使いつつあるのですが、やはり第一義的には便利なデジカメであるという点は、間違いないようです。

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