かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

映画「火天の城」を観に行きました(ちょっとがっかり)。

2009-09-17 22:25:47 | Weblog
 出張疲れ+夏バテによる不調から、どうやらようやく回復したようです。一昨日強烈に痛みを発した胃はもうほとんど問題なく、昨日、ふらつくようなめまいを伴った頭痛もかなり治まりました。とは言え、症状がなくなったからと油断しているとすぐ悪化して元の木阿弥になることもままあるので、しばらくはしっかり薬を飲んでおく必要があります。でも何より大事なのは休息で、早寝してゆっくりじっくり熟睡するのが何より一番効きますので、休みだからと夜更かししないよう気をつけないとなりませんね。

 さて、そんなわけで仕事をサボった、のではなく、労働者の権利として認められた休みを消化した一日だったわけですが、体調も回復してきたこともあり、かねてより気になっていた映画をこの際観に行くことにしました。何より、今日は近所のシネコンが男性千円のサービスデーなので、昨日までの症状から考えると多少冒険になる、2本連続鑑賞に臨んだのでした。

 まず1本目は「火天の城」。「エヴァ」の時だったか、はたまた「ディケイド」だったかは忘れましたけど、映画を観に行ったときの予告で、これは結構面白そうだな、と感じたので、公開されるのを待っていたのです。なんといっても戦国時代の話で、城作りに焦点を当てたところが今までに無いもので、始まりから終わりまでただひたすら城を作り続けている(ように感じた)内容に、痛く興味を引かれたのでした。
 かつて我が国には、東大寺大仏殿を始め、多くの巨大建築を生み出してきた、世界でも類を見ない超高度な技術を駆使する木造建築家集団がいました。しかし、その後その雄大華麗な建築技法は忘れられ、数百年間高層建築を手がけないまま過ごしてきた子孫達の時代になって、時の権力者が前代未聞の超高層建築を構想します。その名も安土城。構想立案した絶対専制君主織田信長に対するは、天才建築家、熱田の宮番匠岡部又衛門。
 そんな話に期待されるのは、壮大華麗な建築物、それを作り出すまでの想像を絶する苦労と予想だにしない数々の技術上の困難。時に天災に見舞われ、時に事故が襲って仲間が次々倒れ、完成が絶望視される中、ただ一人、完成を信じて皆を鼓舞し、率先して作業に没頭する棟梁。そして、その姿に打たれ、類まれなる技術と根性と努力で乗り越えてついに完成を手繰り寄せる技術者達。そんな熱いドラマを期待して観に行ったのです。
 ですが、期待は三分の一くらいしかかなえられなかった気がしました。建物はもちろんヒトが関係しあって生み出すのですから、人間ドラマは無くてすむはずがなく、時に反発しあいながらも成長して行く関係、というのも、見ていて気持ちのよいものです。ですが、この映画にはそういう必須の人間劇以外のドラマが余りに多く盛り込まれすぎている、という風に感じました。それが、肝心の「安土城建築」という主題をぼけさせているように見えて仕方なかったのです。見ていると、恐らくは空前絶後の苦労の連続だったように想像される安土城が、いとも簡単に組みあがって行くように見えてなりませんでした。もちろんスペクタクルといってよい事故もあります。でもそれは、城の建築とはあまり関係の無い話で、おまけに信長を狙う刺客の乱入というおまけつき。はっきり言って不要なエピソードにしか見えませんでした。その上、何か古臭い邦画を見るかのような安っぽいお涙頂戴劇。まるで「感動せよ」と押し付けがましく見せられているようで、どうにも不愉快さがぬぐえませんでした。
 私としては、どうして余分な人間ドラマなどばっさりそぎ落として、「お城建築」というそれだけで十分おなか一杯になりそうな話をもっともっと掘り下げなかったのか、と、不思議でなりませんでした。妙な感動劇に仕立てなくても、ドキュメンタリーなタッチで淡々とお城作りを捉えるだけでも、十分面白く感動的な絵になったんじゃないか、と観ながら何度も思いました。
 
 かなり辛目の評価なのは、その後観た2本目の出来の良さに感激してしまったからかもしれません。今日は夜もふけて参りましたので、その感想は明日まとめるといたしましょう。

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胃痛去って頭痛来る。完全復活までの道は遠く険しいです。

2009-09-16 21:58:18 | Weblog
 昨日の胃痛は、まるで就職してすぐの若かりし時分に患った胃潰瘍を髣髴とさせる痛みでしたので、もしこのまま朝まで痛みが引かないようなら、仕事は放擲してとにかく医者に行こう、と思いつつ、朝を迎えました。昨晩は胃の痛みで何度か目が覚めるほどでしたが、ようやく胃薬が効いてきたのか、はたまた21時には就寝する、という滅多にしない早寝をしてじっくり休んだためか、朝には胃の痛みがかなり引いておりました。健康具合を10段階評価にしてみますと、一昨日は0か1、昨日は2、今朝は4くらいの感じで、昼ごろにはそれが6くらいに感じるほどに回復しました。胃痛は昼までですっかり鳴りを潜め、この分なら明日を待たず全快もありうるか、と期待してましたら、夕方から今度は頭痛が酷くなり、今もまるで二日酔いのような頭の重みと痛み、それに不快感に苛まれています。どうも一昨日から体の弱いところが順番に悲鳴を上げているみたいで、そう簡単には全快とはいかないみたいです。そういうこともあって、とりあえず明日は先日の休日出張の代休を取ることにしました。やはり仕事に行きながら体のメンテナンスをする、というのは、片付けないといけない仕事にとっても休息が必要な体にとっても中途半端で効率が悪いですし、それならいっそ完全にオフにして体を回復させてから仕事に取り組んだ方が、結局何かにつけ早く片付くというものです。急がば回れ、というのは、実に端的に真実を表した言葉の一つなのだな、とつくづく思いました。
 しかし、こうして不調の数日間を過ごしますと、果たして私はいくつまで生きていられるのだろうな、という疑問を感じずにはいられません。医学の進歩や生物工学の発展は確かに寿命を延ばしてくれるのでしょうが、そういう手練手管を駆使してやっと人並みの寿命、というのが関の山なのではないか、と最近感じるようになってきているのです。なにかにつけて不調な箇所が多いですし、一旦調子が狂うと復調までやたらと時間がかかりますし、たとえば、今一緒に仕事をしているお年寄りなどをみておりますと、自分がその人と同じ年齢になったときに、同じだけ元気でいられるとは到底思えないのです。まあ体の具合が悪いときにもれ出る愚痴みたいなものだと思いますが、せめて少しでも長生きしたい、と思わせるような社会になって行ってもらいたいものです。

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閣僚予想なんていちいち報道する価値があるんだろうか?

2009-09-15 20:45:53 | Weblog
 朝目覚めますと、今日は昨日よりはほんの少し、体調が回復してました。少なくとも酷い下痢は収まり、身動き取れるようになったというところで、相変わらず胃は痛いですし、腰まで痛くなってきて、軽いめまいもするし、厄介な度合いはひょっとしたら昨日より上がっているかもしれません。それでも昨日は気力が全くわかなかったところ、少なくともここ一番! という時には短時間ながら気力を集中させてお客さんに対応したり出張したりもできましたので、やはり底は脱出しえたのでしょう。今日は昨日よりも早く寝て回復を促し、更に元気になって明日を迎えたいと思います。

 さて、テレビを見ていますと、もう明日の民主党政権誕生を前にその手の話題が目白押しですね。閣僚予想なんて、明日、正式に発表があってから報道すればそれで十分なのに、未確定の段階から、一秒でも早く報じようと必死になっている様子がなんとも言いがたいものがあります。ただ、鳩山代表の過去をダイジェストした映像は結構面白かったです。多分そういう風に見えるものばかりを選んで切り貼りしていたのでしょうが、それを割り引いても、このヒトはその人間性に妙な魅力があるように感じます。いわゆる政治家ばなれした異質のヒト、という印象です。それがいい風に回れば、ひょっとしたら政治を変革した名宰相として歴史に名を残したりするのかも? と期待してみたりもしたのですが、まあ結局どういうことになるのか、次の参院選までは様子見しているよりありませんね。私は多分今週一杯は色々見て回ったり調べてみたりする気力体力が回復しそうに無いので、しばらくはみるだけでいようと思います。

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疲労のきわみ、とうとう体が言う事を聞いてくれなくなりました(トホホ・・・)。

2009-09-14 21:32:14 | Weblog
 あれ? 昨日は見えなかった写真が、今日は見えていますね。携帯からVGAサイズの写真は貼れないのか、と思っておりましたが、ちゃんと貼れているようです。なんとも不思議ですが、まあよかった、としておきましょう。

 さて、昨日はもう疲労困狽してほとんど失神するように寝てしまいましたが、疲れが一晩で解消するものでもなく、今日は一日、本当に大変でした。こんなときに限ってはずせないお客さんが来たり、私にしか処理できない仕事が待っていたりするのですから、世の中ままならないものです。昔は年をとれば自由度が上がって仕事もやりやすくなることだろう、と思っていたことも少しはありましたが、自由裁量の余地が増えるということはそれだけの責任を負うということに当然なりますので、そうそう簡単には疲れたのなんのと言っていられないわけです。ううむ、こういうしんどさはもっと体力のあるときにやりたかった。まあ経験不足でまともにできるはずもありませんが。
 そんな状態で何とか1日乗り切ろうと自らを叱咤激励して仕事を片付けていったのですが、そんなやせ我慢が通用したのはお昼までで、結局心は武く思えども、というわけで、体のほうが先に根を上げてしまいました。どういう具合か午後になってから急に胃がやたらと痛くなり、ほぼ同時に下痢が酷くなって、ほとんど仕事が手に付かなくなってしまいました。手持ちの胃薬を飲んで少し休み、少し落ち着いたところで仕事を再開しましたが、ただでさえ低い生産性はこれでがた落ち。朝描いていた予定はほとんどクリアできず、明日に持ち越しになりました。この症状、一時は昼の弁当に起因した食中毒や、おなかに来る風邪、はたまたインフルエンザなどを疑ったのですが、やはり昨日から引きずっていた疲れがここにきて決壊したのでしょう。してみると、本当に無理が利かなくなっているんだな、とつくづく思い知らされました。
 まあ明日は少しでもましに動けるように、今夜は更に早く寝てできるだけ体を休めるにこしたことは無いですね。本当は休みたいですし、休日に仕事に行っているのでその代休を取る権利もあるのですが、明日と明後日は既に来客の予定などが詰まっていて、木曜日までは自由にならないのです。そこで木曜日は極力仕事を入れないようにして、あわよくば金曜日も有休をとって、夢の7連休を実現したいとひそかに思っています。それだけあれば体もゆっくり休めますし、結局余り前に進んでいない色々な事どもも動かす時間ができようというものです。仕事、好きなんですけどそろそろ本当に「加減」を考えませんとねぇ。

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疲れたぁ!

2009-09-13 22:12:37 | Weblog
ようやく帰宅しました。今日はさすがに心身ともにガクガクなので、連載だけ片付けさせてもらって、続きは明日にいたします。それにしても、昨日と今日と、携帯で添付した写真がちゃんと届いていないですね。それもあわせて、とにかく明日、整理します。

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13 作戦 その2

2009-09-13 22:04:39 | 麗夢小説『向日葵の姉妹達』
「こうなったら鬼童さん! 私がおとりになって奴らを引きつけるから、その間にこの車で突っ込んで!」
「待ちなさい麗夢さん! おとりなら私が行こう!」
 後部座席から、榊が少し声を荒げて麗夢を制止した。
「駄目よ榊警部、奴らの狙いは私だわ。私なら大丈夫よ、こんなの慣れっこだし」
「しかし!」
 いくら麗夢が魔物相手の実戦に経験豊富と言っても、それは大半夢の中においてであろう。現実世界では麗夢も無敵の力を発揮するわけには行かず、体力にもおのずと限界がある。武器と言えば、その懐に忍ばせた拳銃一丁があるばかりだ。これでは、仮におとりが成功してプジョーを怪獣の足元まで躍り込ませることに成功したとしても、麗夢自身には、あのおぞましき魔物どもに引き裂かれる運命が待ちかまえているばかりだろう。それが判っていてみすみす麗夢一人をおとりにする非情さは、榊には無かった。
「鬼童君! 君も麗夢さんを止めないか!」
 それでもこれしか手がない、と言い張る麗夢に、榊は隣に坐ってさっきから一言もしゃべろうとしない眉目秀麗な若者に呼びかけた。誰よりも麗夢を大事に思っていると自認している男が、この一大事に黙りこくっているのが榊には許せない。だが、もちろん鬼童は、手をこまねいて一人黙していたわけではなかった。
「ちょっと静かにして……。良し、繋がった!」
 鬼童は、プジョー装備の通信システムにかかり切りになっていた。必死に何かを拾い上げようと、その操作に没頭していたのだ。そして、ようやく繋がったその相手に、榊は声を失った。
『誰だ!勝手に割り込んできおったのは! 自衛隊か?!』
「ケンプ将軍!」
 スピーカーの怒鳴り声に、ヴィクターが思わず声を上げた。一体どうして、と集中した視線に、鬼童は答えた。
「本当は自衛隊の回線を捕まえたかったんですけどね、偶然繋がってしまいましたよ」
 偶然だって? はにかむように微笑む若者の顔を凝視して、榊は思わず呟いた。その間に、鬼童の手渡すマイクを受け取って、ヴィクターが叫んでいた。
「ヴィクターです! ヴィクターフランケンシュタインですケンプ将軍!」
『ヴィクターだと?!』
 一瞬、確かに檄高しかけたケンプの声が、ほんの刹那沈黙した。が、ヴィクターが話しかける前に、再びスピーカーからケンプの声が流れてきた。
『ヴィクター君、君がどこにいるのか知らないが、大阪にいるのなら早く避難した方がいい。この事態を知らぬ訳でもあるまい。京都にカール殿下がいらっしゃるから、そこに身を寄せると良いだろう』
「将軍! 貴方は?」
『儂はフランケンシュタイン公国軍陸戦部隊司令官としての職務を全うする。では、幸運を祈る』
 今にも通信を切るかのようなケンプの言葉に、ヴィクターは慌てて言った。
「待ってください将軍! 僕は、僕は貴方に謝らないと……」
『黙れ!』
 ケンプの一喝は、スピーカー越しでも充分ヴィクターの言葉を急停止させる威力を持っていた。うっと息を呑んだヴィクターに、ややあってケンプは語りかけた。
『ヴィクター君、儂は今、君に対して怒りをぶつけている暇はないのだ。だが、今君の姿を見たら、無意識に無反動砲の引き金を引いてしまいかねん。だからそれ以上声を出さんでくれ。では、忙しいので切るぞ』
「待ってください将軍!」
 榊は身をよじってヴィクターのマイクに口を寄せた。
『うん? その声は榊警部か? ヴィクター君と一緒なのか?』  
「ええ、そうです」
『それは都合がいい。是非彼をカール殿下の元に連れていってやってくれ。それから、明日の夜の予定は、済まないのだがキャンセルしてもらえんかね。どうやら、行けそうにないのでね』
「そんなことより将軍は今どこにおられるのです?」
 榊の問いに、ケンプはまた少し沈黙した。
『君には本当に感謝しているよ。一度は孫を身を挺して守ってくれた。そして今また孫の危機を教えてもらい、儂はこうして孫を助けるために働くことが出来る』
「まさか将軍、新兵器であの怪物と一戦交える気なんでは?」
『はっはっはっ! 良く判ったね。その通りだ。もうすぐ奴を射程内に納められる。シェリーは私の手で必ず救い出すよ』
 もしこの大阪城下において、秘密裏に建造された新型ドラコニアンと怪物化した少女とが一戦交えたらどうなるか。榊は青くなってマイクをヴィクターから奪い取った。
「将軍! 今ここにはヴィクター博士の他に、鬼童君や麗夢さんも、シェリーちゃんを助けるために現場に向かっているのです!」
『何、君らも? 馬鹿なことをしてないで、さっさと安全なところに避難したまえ! ここは私の戦場だ。君らのような素人に出てこられれては迷惑だ!』
「相手は軍隊ではありません。化け物なんですよ! それなら将軍より我々の方が余程経験を積んでいますよ」
『こちらには円光君もいる。心配は無用だ』
「円光さんも?!」
 今度は鬼童がにわかに興奮を示して、榊からマイクを奪い取った。
「ケンプ将軍、鬼童です! 将軍は今、僕の開発した装置一式が搭載された戦車に乗っておられるんですね?」
『ああ、実に素晴らしいシステムだ。正直言って驚いているんだ』
「戦車は将軍だけですか?」
『いや、部下も含め、五両あるが……』
 素早く計算をはじめた鬼童は、初めて満面の笑みを浮かべてマイクに叫んだ。
「将軍! 僕に考えがあります。攻撃は控えて、僕達とまず合流してもらえませんか?」
『考え?』
「ええ、シェリーちゃんを必ず救出できる最良のプランを提供します。お願いです。合流して下さい!」
 スピーカーが沈黙した。部下の進言を聞いているのか、あるいは円光に意見を求めているのだろうか? 今度は少し長い沈黙だったが、それは榊や鬼童には気の遠くなるような長さに感じられた。
 ケンプは答えた。
『判った。今すぐそちらに向かおう。どこにいるんだ?』
 鬼童はほっと息を付いた。
「大阪城の東側、梅園の手前で夢魔達に囲まれ、動けなくなっています!」
『了解した。我々は城の西側からむかっている。これより直ちに急行するから、極力無理をせず、我々の到着を待て』
「こちらも了解しました!」
 ようやく交信が途絶え、鬼童は隣でハンドルを握る麗夢に言った。
「今はともかく時間を稼ぎましょう。すぐに円光さんと強力な武器が向こうから来てくれますよ」
「わかったわ」
 麗夢はプジョーを反転させると、今強引に突破しようとした夢魔達の陣に背を向けた。
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まだ移動中です。

2009-09-12 21:25:32 | Weblog
昨日の鹿児島から少し移動した山の中にいます。半分仕事ですが、半分は純然たる個人的興味です。なかなか滅多に来られるところではないので、結構楽しみにしておりました。
その場所とは、宮崎県高千穂。神話の里、日本文化の源流の一つです。昼前から雨模様で2時頃からは傘なしではいられない本降りになるあいにくの天気でしたが、わざわざ時間を都合して立ち寄っただけのことはありました。
機会があれば、もっと十分な時間を取って再訪したい所です。
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鹿児島に来ています。

2009-09-11 22:32:16 | Weblog
今日は仕事で早朝から鹿児島に来ています。普通なら飛行機が相場の場所ですが、色々事情があって新幹線を乗り継いで来ました。
行きはずいぶん遠いと思い込んでいた鹿児島ですが、実際に移動してみると、8時半に新大阪を出て13時半には鹿児島中央駅につきました。飛行機でも、大阪市内から伊丹空港に行き、鹿児島空港に飛んで、バスで市内に移動していたら4時間近くかかりますから、陸路も案外早いと感じました。
今急ピッチで九州新幹線の建設が進められていて、全通時には山陽新幹線から直接九州新幹線に乗り入れるという話ですから、そうなると大阪からの所要時間は飛行機と変わらなくなりますから、ますます鹿児島は近くなることでしょう。これから鹿児島での仕事が増えてくる予定なので、早く新幹線が通ってくれたらと切に願います。
しかしこちらは暑い!
仕事先の人によると、これでも涼しくなってきたそうですが、奈良の感覚からしたら1ヶ月ほど季節を逆行したような感覚です。出がけが大分寒かったのでそれなりの格好をしたのですが、完全に選択を誤りました。明日もしばらくはフウフウ言いながら仕事することになりそうです。
写真は合間の時間に立ち寄った照国神社です。西郷隆盛終焉の地である城山のふもとにある、島津家ゆかりの神社です。
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年に一度の健康診断で一通り身体の状態をチェックしました。

2009-09-10 21:38:35 | Weblog
 今朝は寒かったです。職場の記録計を見ると14℃を切っていました。これだけ冷えたらさすがに蝉ももう駄目か、と思いきや、昼にはまだ元気にミンミンゼミが頑張っていました。それも2匹。遠からぬ寿命とは思いますが、ここまできたらできる限りかんばってくれ、と応援の一つもしてみたくなります。

 さて、今日は健康診断の日でした。朝から尿検査に始まり、体重身長視力聴力血圧採血に心電図、超音波診断に肺と胃のレントゲン、医師の診断と、1時間以上に渡ってあちこち指示されながら渡り歩き、やっと開放されました。具体的な数字はいずれ記録として手渡されますが、今日の感じでは多分また「医者に行くように」という勧告が出ることは間違いないでしょう。数年前から血圧が高く出がちで、そのたびに「医者に行け」といわれ続けてきたからです。ちなみに今日の検査での血圧は140/100。確かに数値だけ見るとかなり高いのですが、これがかかりつけの医院にいくと120/80-90くらいに下がります。健康診断では、血圧は自動測定器を使い、機械が判断するのですが、医院では聴診器を腕に当てながら、お医者さんがゴムのポンプをパフパフさせて、手ずから計ってくれます。私は長年診てもらってるこのかかりつけ医を全面的に信頼していますので、機械はどうも高めに血圧をはじき出しているのではないか、という疑いを抱いています。まあそんなこと言っても取り合ってもらえないので黙っておりますが、年をとってくるとあちこち不具合が出て、なんていうのは先日のコミトレ後のミニ・オフ会でも話をした通りで、恐らくもう二度と、「どこも異常なし」という太鼓判を押してもらえそうな診断結果はもらえないのだろうな、とあきらめております。
 ただ、昨年からかなり改善した数字もあって、たとえば体重や腹囲がかなり大きく減りました。腰痛対策にこのところかなり自分でも頑張っている、と思えるほど歩くようにしているのですが、その成果が思わぬところで結果を出しているようです。昨年も春から夏は割りと歩いていたのですが、夏後半に風邪を引いて寝込んだのがきっかけになって歩くのをやめてしまいました。あれを続けていれば今頃もう少し腰痛もましになっていたろうに、と思うと昨年の私に小言の一つも言いたくなるのですが、その分今年は一念発起して体調も大きく崩すことなくここまでこれたのですから、それはそれでよかったと言えます。
 こうして一年一回検査するのはしないより良いとは思いますが、そろそろ通り一遍の健康診断から、より色々なところを徹底して調べる人間ドックを選択しても良い頃合かも、と考えています。多分来年はそうするでしょうね。そうすれば、今年の健康診断のように、血管に針を入れるのがいまいち苦手そうなヒトから両腕に穴を開けられずに済むかもしれませんし。

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まだまだ蝉が頑張っていますが、重陽の節句を境にいなくなるかもしれません。

2009-09-09 21:39:11 | Weblog
 今日は重陽の節句。中国では奇数が陽、偶数が陰で、中でも9が陽の中の陽、ということで、9が重なる今日は特に別して節句としているのだとか。易でも奇数を9、偶数を6と読むのですが、では何故9と6なのかはよく知りません。9は奇数のうちでも最大の数だから、というのはなんとなく納得しやすい理由ですが、ならば何故陰は8じゃなく6なのか? と新たな疑問もわくわけで、そのうちじっくり調べてみようかと思いつつ、今まで放置しています。
 そんな日のせいなのか、まだまだ昼間は蝉が頑張っていて、今日もミンミンゼミがあたりを圧する音量で堂々の独唱を奏でていました。一方ツクツクホウシは大分弱ってきているのか、遠くの山からこだまするような弱弱しい声が聞こえるばかりで、草むらの秋の虫の声のほうがよほどよく聞こえておりました。世の政権交代は何かと騒がしいばかりですが、季節の交代は日々耳を澄ませば趣のある穏やかさで少しずつ移り変わっていくようです。
 とはいえ、さすがの蝉も今日までかもしれません。今夜から明日朝にかけて、我が奈良県の気温は15℃とがくんと下がるという予報が出ています。ここ数日と比べても4,5℃低い気温で、今夜はよほどしっかり布団を着て寝ないと、朝には寒さのせいで目が覚めたり、風邪を引いたりしそうです。明日以降はまた少し戻ってくるので一過性の気温低下のようですが、山の蝉の寿命を縮めるには十分なものになるのかもしれません。
 風邪と言えば私の喉は相変わらずで、朝が一番状態が酷く、昼間は何の問題も無く、寝る前にまた少し悪化する、の繰り返しで、プラスマイナスどちらの方向にもまるで進展がありません。金曜日からまた遠出する予定なので、まあこのまま悪化さえしなければいい、と思っているのですが、出張であんまり疲れたりしたら、帰宅後に一気に悪化したりするかもしれませんね。気をつけないといけません。
 そういえば、最近また病原性大腸菌O-157が目立ってきているようですね。原因は角切りステーキ肉との事ですが、ミンチのような細切れの肉を食べられる接着剤でくっつけて一枚肉のように見せる技術で作ったもので発生していると言うことですが、肉のせいなのか、店の衛生管理のせいなのかはもう少し情報が出てこないと見えてきません。まあ安いものには安いなりの理由がある、という、ごくごく一般的な理解でおさまる性質のものかもしれませんが。でも、旅先でそういうのに当たったらちょっと厄介ですね。重々気をつけて、きっちり加熱したものを口にするようにしませんと。

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風邪症状は免疫低下も一因なのでしょうが、将来にはそんな低下自体を制御できるようになるかもしれません。

2009-09-08 22:18:39 | Weblog
 喉のいがらっぽさは相変わらずですが、一晩たって特に悪化もしていないのでやはりインフルエンザとは違うのでしょう。それにインフルエンザなら通常潜伏期間が1週間ですから、万一大阪で感染したとするならまだ発病するわけないですし、願わくばこのまま状況を維持しつつ、少しずつでも回復してくれたら、と思うわけです。
 とは言え、こういう喉の状況は、不快感だけだらだらと感じさせながら、日常生活にはさほど影響しないまま案外に長引いたりします。その上、なかなか治らない割りにちょっとした事ですぐ炎症が進んだり、挙句に熱を出したりと簡単に重症化の方へ舵を切ったりしてくれるので、全くもって油断は禁物です。その対応策としては結局しっかりと休息をとるくらいしかやれることは無いのですが、多分年とともに免疫も落ちていることでしょうし、忍耐強く回復を待つよりしょうがないのかもしれません。
 ところでこの免疫、年とともにその能力が低下する、と言うのはよく知られているのですが、では何故年をとると免疫が低下するのか、というのは謎だったのだそうです。ごく最近になって、その謎の一端が、京大医学部等の研究により、ようやく見えてきました。
 免疫は、T細胞がその一翼を担っているのはよく知られているところですが、T細胞の表面に、外部から情報を受け取って免疫反応を制御しているPD-1という名前のタンパク質でがあるのだそうです。実は若いときのT細胞にはそのタンパク質はほとんど無いのですが、年とともにそれが増えていき、75歳相当では60%にも達するのだとか。このPD-1が出たT細胞は、細菌やがん細胞を攻撃しなくなる、つまり免疫力が低下していく、と言うことなのだそうです。まだマウスの実験であって、ヒトでの研究はこれからの話ですが、将来的にはこれら免疫制御機構が解明され、逆に低下しないようにコントロールすることも夢ではなくなってきます。結局のところ、タンパク質を制御する、ということは、そのタンパク質を作り出す遺伝子を制御することになりますから、将来的にこの制御系を利用するには、遺伝子操作を行うことになるのでしょう。ヒトでの機能解明に10年、関連遺伝子の決定とその組み換え技術の確立、安全性の確認等にもう10年とすると、何とか私が寿命を迎えるまでには間に合いそうですね。

 とまあまだまだ先の夢物語は遠い将来に期待するとして、まずは次回コミトレが喫緊の課題ですから(笑)、まずは動けるところから早速動かし始めました。まだまだ水面下の動きではありますが、なるべくなら寒くならないうちに具体的な所をお知らせできれば、と思っています。何せ4ヶ月しかないのでとっとこ進めて行きたいです。



 
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ちょっと喉の調子がおかしいけれど、時期が時期だけに心配の種は尽きません。

2009-09-07 22:12:10 | Weblog
 昨日、久々にヒトのごったがえす大阪の街を歩いたせいか、今朝から喉の調子がどうも変です。まさか今はやりの新型インフルエンザについに感染したのか?! とおののきつつ易の卦を立ててみれば、一応そんな最悪に近い状況でも無さそうなので、まずはうがい手洗いを励行しつつ、無理の無い日常生活を送るよう心がけようと思います。
 そういえば、初めて新型が流行しはじめたときは日本中マスクだらけだったのに、昨日のコミトレ会場では、マスク姿はざっと100人に1人いるかいないか位、電車でも一車両に1,2人しかいなかったようでした。一方で、ゴホゴホ咳が止められないのにマスクをしない不心得モノも若干名いましたが、いずれにしても前のパニックは一体なんだったんだろう? と今更ながらに首を傾げたくなりました。まあ過ぎたことはどうあれ、流行はまさにこれからが本番。私自身も今の喉のコレは多分違うはずですが、違うとしても喉に炎症を抱えたままでは次に本当にインフルエンザウィルスがやってきたとき、ろくろく抵抗できずに感染してしまうかもしれませんから、とにかく状況を注視して手遅れにならないようにしたいです。まずはそろそろ涼しくもなってきたので、寝るときに保湿のためのマスクをして寝るところから始めてみます。薬はどうしようかな? 別に咳が出て止まらない、とか背中がぞくぞくする、というような事態でもないので判断に迷うところですが、ヘンに薬に頼ったりしないほうが、今の段階は正しいような気もいたします。
 当面は、明日の朝、今の症状がどう変化しているかですね。
 改善していればそれでよし、酷くなっているようだったら薬を飲むなり医者にかかるなり、その程度次第で考えねばならないことも出てくることでしょう。ということで、とっとと寝ることにします。


 
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コミックトレジャー、どんどん進化してきてるみたいですね。

2009-09-06 21:57:03 | ドリームハンター麗夢
 今日は出がけにばたばたして乗る予定だったバスに乗り遅れるなど波乱のスタートとなりましたが、何とか無事予定時刻ちょうどにインテックス大阪にたどり着き、既に待機されていた綾野さまと合流できました。開場では、麗夢XXの単行本執筆中の火浦R先生が出ておられたので今後の様子などもうかがえましたし、持っていった既刊もあらかたさばけましたし、11時から3時までの開催時間を目一杯楽しませてもらいました。
 これまでコミックトレジャーは1館開催だったのが、今回4号館、5号館の2館開催となり、スペース数は2000近く、参加サークル数は1800余と今までで最大規模となり、お客さんの数も随分と膨らんでいたようで、2館開催で見た目ゆとりある机は位置になったように感じられた通路などが開場まもなくから一杯になり、その人出が3時の終了間際まであまり減らないまま推移したと言う、過去何度がコミトレに参加してきた私の目には信じがたいほどの盛況ぶりでした。終了後は難波のなじみのお店で久々の再開と無事終了に祝杯を挙げるとともに、今後の方針を話し合いました。まあ色々夢や可能性を吟味いたしましたが、お互い年もとって体が言うことを利かなくなってきている現状を改めて認識しあいますと、まあ無理はよそう、と言うことで結論を得ました。とは言え次の冬のコミトレをこのまま見送るのも消極的に過ぎるか、と言うわけで、次は私こと「かっこうの本棚」が久々にサークル参加を申し込み、その次は綾野さまかいかい様の「AKファクトリー」が申し込み、と交互に出てみてはどうか、となりました。まあ実現するかどうかは、まず私めが1月17日のコミトレにサークル参加してみないことには始まらないわけですが、既刊もほぼはけてしまったことですし、何とか計画的に今から動き出して1つか2つ、新しいやつを作るようにしたいと考えています。幸いなことに、とりあえずさほど苦労せずともできそうなネタも少しはありますので、これを現実化することにまずは力を注ぎ、その後余裕ができましたら、次のことを考える、という2段構えで行きたいです。
 まずはそのためには少しあるネタをもう少しいじって作品として出せるようにするのと、そのために必要な助力をとある方にお願いしてみるのとから始めるつもりです。あとは時間と資金とやる気が問題になりますが、それは何とかやりくりしていくよりないでしょう。ちょっと頑張ってみたいと思います(もちろん無理しないようにして)。

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13 作戦 その1

2009-09-06 07:38:14 | 麗夢小説『向日葵の姉妹達』
 両脇の7.62mmバルカン砲が唸りを上げて襲来する魔物を掃射し、2.75インチ霊波追尾式ロケットが、白煙をたなびかせながら次々と前方に叩き込まれた。重なり合って華開いた盛大な爆炎をものともせず、1904cc直列四気筒SOHC(ジェッペット改造済み)の力強い咆哮と共に、プジョー205カブリオレ右ハンドル仕様の一見華奢な車体が躍り込んだ。
 目標は目の前の「怪獣」である。頭上に群舞するマスコミのヘリを従えながら、その怪獣は今まさに大阪のシンボル、大阪城にその魔手をかけようとしていた。
 左手を伸ばし、頭一つ大きい目前の大阪城天守閣頂上の屋根を、両端の金の鯱ごと鷲掴みにして体をぐいと引っ張り上げる。
 よじ登ろうというのであろうか。
 ピンクのスカートがはだけるのもお構いなく、最下層の瓦屋根に赤い靴を履いた足を二度三度、滑らせてはかけを繰り返している。そのたびに大阪城の青い外観を代表する緑青の葺いた銅板瓦や、際だつ白さの漆喰壁が次々と剥がれ落ち、平成九年に大改修を施された優美な姿が蝕まれていく。
「何をする気なんだ?」
 舌を噛みそうになりながらも、榊はそう呟きたくなるのを抑えられなかった。不可解な思いは、麗夢、鬼童、ヴィクターも同じである。だが、その事を吟味する時間は四人と二匹にはない。何度目かの魔物達による波状攻撃が、またも大阪城に向かわんとするプジョーカブリオレの前を遮ったのである。
「明らかに警戒されてますね、麗夢さん」
「そんなことは百も承知よ! みんな捕まって!」
 麗夢がぐいとアクセルを踏み込み、ハンドルを急に右に切る。榊から見れば無茶としか言い様のない強引な機動で、魔物の残骸をすり抜ける。助手席の鬼童や後部座席の榊、ヴィクターが必死にしがみついてGに耐える中、タイヤの金切り声が甲高く公園の森を貫いた。榊は首筋にヒヤリとしたものを覚えながら、その音が相手の耳に届いてなければよいが、と祈った。怪獣は天守閣によじ登るのに気を取られていたのか、まるで振り返る景色もなく、大阪城に取り付いたままだ。だが、この現実世界に突然現れた夢魔の化け物達が、けして麗夢達を無視しているのではないことを教えてくれた。あの巨大な怪獣に移動したに違いない佐緒里=ROMは、まだ麗夢を自分の完全化と言う一大事業に対する脅威と認識しているのだろう。ならば麗夢は、少しでもプレッシャーをかけてその試みの足をすくうため、全力でその足元まで走りよるばかりである。
 プジョーの急激な機動に夢魔達の一団が不自然に引いた。そこをすかさずバルカン砲の弾丸が襲いかかり、包囲網の隙間を無理矢理こじ開ける。プジョーが更に地を蹴って反対側に文字通りはね飛び、その空隙に躍り込んだ。目ざとく数匹の夢魔が飛びかかってくるのを一気の加速で避け、辛うじてしがみついてきた一匹を、榊が殴りつけてはたき落とした。
 怪獣はようやく足がかかり、体重を大きく移動させて大阪城その物にしがみついていた。昭和六年竣工の大阪城は、時ならぬ激震にその老躯を身もだえつつも、倒壊することなく辛うじてその体重を支えきったようだ。束の間の安堵が榊の口を漏れる。
 とうとう怪獣は、その最頂部を蹂躙しつつ、天守閣そのものをイス代わりにして腰掛けた。足をぶらぶらさせて、時折城の外壁にかかとを叩き付けている。その部分の漆喰壁は既に大半が崩落し、車が突っ込めるほどな孔が開いたところもある。今はまだ城の外観を辛うじて保っているが、早晩大阪城は夏の陣以来の惨状を呈するのは間違いないと榊には思われた。



「シェリー……」
 その手の中に、目ざとく愛らしい姿を捉えたヴィクターが、険しい表情で呟いた。目を閉じ、ぐったりしている様子からは生死の程は分からない。だが、ヴィクターはそんなことは考えたくもなかった。どうすればいいのか見当も付かないが、何が何でも救出しなければならないと言う決意は誰にも劣るものではない。
 だが、そんなヴィクターの決意を嘲笑うかのように、また別の夢魔の一団が目ざとく麗夢のプジョーを見つけ、続々と押し寄せてきた。
「もう! しつこいったら!」
 思わず文句を言う麗夢に、榊が心配げに問いかけた。
「しかしどうするんです麗夢さん! このままでは怪物に取り付く事もままならない」
「少しでも薄いところを探しているんだけど、なかなか突破できそうにないのよ」
 麗夢の脇で、アルファ、ベータが共同して霊波探知レーダーなどプジョーの特殊装備を駆使し、少しでも夢魔達の邪魔が入りにくいルートを探している。携行弾数わずか750発のバルカンがここまで保っているのも、ひとえにその避け方が功を奏してきたからなのだ。だが、その源に近づくにつれて敵の攻撃は激しくなり、こちらも相応に応戦する必要もあって、攻撃能力は時と共に低下せざるを得ない状況にあった。
 「ワン! ワンワン!」
 切迫したベータの声が、バルカンの残弾数100を報告する。後部のミサイルポッドも残りは3発だ。あの怪獣に立ち向かうためには、これ以上弾は無駄に出来ない。だが、これ以外に使える武器は、麗夢自身が左脇のホルスターに携行する、対妖魔用にチューンされた拳銃が一丁と、皆の肉体しかない。それも榊ほどの手練れならまだしも、鬼童、ヴィクターには肉弾戦などまるで期待出来るものではなかった。
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明日は頑張って楽しみましょう!

2009-09-05 22:49:20 | Weblog
 明日の大阪の天気は晴、朝夕涼しいものの、昼間は残暑厳しい夏の空となる模様、なのだそうです。体調回復間もないこのときに暑いのはちょっと辟易いたしますが、雨になるよりはずっとマシなので、まずは安心してインテックス大阪まで出張り、コミックトレジャーに参加しようと思います。
 コミックトレジャー14では、同志綾野こうじ様の『AK-Factory』が2回目の参加、しかもちゃんと新刊を用意して、皆様のお越しをお待ちくださるそうです。スペースは『L-02a』、何でも角地でなかなかよい立地のスペースと伺っています。お近くにお住まいの方、お時間に余裕のある方は、是非インテックス大阪までお越しください。時間は11時から3時までです。今回、コミトレとしては初の2館開催だそうで、大阪の基幹イベントとして順調に育ってきているようです。まあ前々からこのイベントは参加者に対する主催者側の気配りの利いた、参加して気持ちのいいイベントだったので、伸びるのもある意味当然かとも思います。いずれ私も何とか新刊を仕上げ、今一度参加する機会を得たいところですが、とりあえず明日は既刊の残部を『AK-Factory』様のにぎやかしに持参する予定です。

 
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