鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

新燃岳から考える

2011年02月02日 12時36分44秒 | Weblog
霧島の新燃岳の火山活動は活発で、江戸時代の噴火と似た傾向があり、長期化の様相もあるということが報道などでも流れています。このような自然災害は人の力で抑えられるものではなく、そのエネルギーも膨大で、ひとたび起これば甚大な被害が出ることは、過去の活動はもちろん、世界各地の火山活動での被害からもわかることです。
避難をされている方々や、火山灰などの被害を受けている方々には、安心な生活が一日も早く回復できるようにと思うばかりです。

この噴火で考えることは、人口や産業が集まっている地域の近くで火山が噴火、それによる火砕流などの被害はもちろんですが、火山灰などの噴出物による被害に対して、現代の社会がどのように対応していくのか、危機管理の面からももっと真剣に取り組むべきではないかということです。

火山灰について考えると、灰の処理などに非常な労力とコストがかかることは容易に想像がつくところです。また、火山灰はどんなに細かくても岩石ですから、それを吸い込むことによる健康被害も無視できません。農業や畜産業はもちろん、機械製造などの産業も火山灰の影響をどうしても受けることになるでしょう。交通についても、飛行機が飛べなくなったり、自動車も大きな影響を受けることは避けられないはずです。

短期的に考えても相当に大変で難しいことは明らかです。これが1年以上続く長期的なものになったらと考えれば、その問題の大きさは乗数的に大きくなることは間違いないことでしょう。

人の社会生活のいろいろな面でストレスのかかる環境の下で、どれだけ生活を我慢できるのか、不安も含めて大きな問題です。また、仮に火山活動が終息したとして、ストレスがかかった、ストレスでダメージを受けた社会の回復に、どれだけの労力とコストがかかるのか、またどれだけの時間がかかるのか、非常に難しい問題です。
三宅島の噴火の際には、有毒な火山ガスの噴出などから全島避難という選択があったりしましたが、今回の噴火も長期化だけでなく、規模が拡大すれば、それに近い選択をせざるを得ないことになるかもしれないと思います。

こう考えると、市町や県といったレベルだけでは対応できない問題で、国レベルで真剣に考えなければいけないことだと思います。事が起こってから対応するのではなく、事前にリスクを低減する方向で国で議論すべきでしょう。政党間の政争よりも、もっと大切なことを議論すべきと考えている人は多いのではないでしょうか。

今はあまり話題に上りませんが、富士山も火山です。休火山であるだけで、活動が終わっているわけではないはずです。もし噴火したら、どのように国は対応するのか、今回の噴火でふと考えました。
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