新型のコロナウィルスによる感染症が、前回ブログに書いた時よりも広がりを見せています。中国だけでなく、実際は日本国内でも症例は多いように思うところです。今のところ、日本国内でのヒトヒト感染による日本人の重篤事例が出ていないことは、幸いな状況と思います。今わかっている状況では、重篤になる割合が低いようで、手洗いやマスクなど、風邪やインフルエンザと同様の予防対処が効果がありそうで、そこに大都市などへの不要不急の外出を控えることで、地方都市では過敏になりすぎなくても良いような雰囲気があると思います。
今後どのように展開していくかはわかりませんから、個人として十分に注意を払うことは必要だとは思います。また、軽くみてしまうことも良くないのではないかと思います。インフルエンザのように、ウィルスを抑える薬もはっきりしていない中なので、それはある程度やむなしというところではないでしょうか。
ただ、今回のコロナウィルスについて、ここまでの一連の動きから考えると、このような感染症に対して、危機意識が乏しかったのではないかと考えます。中国やWHOにしても、早期に中国国内での移動制限などをかけて、その上に、海外への渡航についても制限をかけることで、世界規模にリスクを拡散することを抑制してよかったのではと思います。
また、日本についても、中国での状況の情報、といっても私たちはメディアなどを通じて得られるものですが、そのようなことから考えて、春節での大移動前はもちろんですが、もう少し早期に、感染者や感染疑いの強い人の入国について、制限をかける意識があってもよかったのではないかと思いますし、その点を、中国側に申し入れるなどもあったのではないかと思います。
結果として、ウィルスが全国的に拡大するリスクを負っているのは事実であって、致死率が低ければいいということで、そのことをうやむやにするのは良くないと思います。これが重篤化率が高いウィルスだったらどうするのでしょうか。そう考えると、今回、ウィルス拡大が容易に想像できる中で、経済優先で中国からの観光客受け入れの対応をしてしまい、ウィルスの国内拡大が考えられる状況になってしまっていることについて、もし、ワクチンもなく致死性の高いウィルスだったらと考えて、対応の検証をいまからでもするべきだと思います。
1月25日と26日に東京に研修に行っていましたが、そのときは、駅や街中でもそれほどマスクは意識されていなかったように思います。それが1週間で鈴鹿でも、マスクについて品薄の状況があると聞きます。そのことを考えると、大規模地震への備えのための食料の備蓄と同様に、マスクについても家庭である程度備蓄する考えを推奨してもいいかもしれません。そうすることで、一気に需要が起こったときに、社会的混乱を抑制することにつながるかもしれないからです。
パニックになることは抑制しなければいけません。そうならないように事前に想定し、対応をとれるようにしておくことは重要ですし、必要なことではないかと思います。それに加えて、感染症についての危機意識を、日本社会全体としてもう少し高めておく必要があるのではないかと思います。