メディアで新型コロナウィルスの話題が上がらない日はありません。自分も朝、市役所に行く前は情報番組を見てから行くのですが、1時間くらいはパネルで取り上げている状況が続いています。はじめは中国・武漢での状況やクルーズ船の話題から始まって、今日は和歌山で医療従事者の方が感染していたなど、状況の変化が速いので仕方ないとは思いますが、見ていて、1月20日ごろは春節で観光客がたくさんくることを、どちらかといえば好意的に取り上げていたように思いますから、メディアも危機感が薄かったのだろうと思います。
沖縄や和歌山、東京、神奈川と、日本人の感染者が見つかっており、どこまで感染が拡大しているか測りかねますが、少なくとも、これ以上感染拡大のスピードを加速させないためには、不特定多数の人が密集して集まる都市などへの外出を数週間控えめにする方が良いのではと思います。ヒトの移動量を抑制することで、感染リスクを下げることは、私たちでできることと思います。インフルエンザとほぼ同じだから大丈夫だと思いすぎず、現在のところ有効な薬がないという事実を考えあわせて、もしもの際に手がつけられなくなる可能性を下げることが必要と思うところです。
中国での新型コロナウィルスに関する動きは、中国の経済活動に影響を与えて、貿易などの関係で他の国にも影響が出始めています。日本でもまず、春節での中国からの観光客を当て込んで、そうでなくとも、中国からの観光客を頼りにしながら、観光業を中心とした経済活動の活性化が期待されていたところ、そこで大きく皮算用が外れ、今後数カ月は見込みも薄くなったことは、国だけではなく自治体にとっても痛手だと思います。鈴鹿市でも、今後の動き次第では市内の企業に影響が出て、税収の下振れ要素が大きくなると考えています。
ただ、経済活動が多少減速しても感染拡大を抑制する方が、かかる医療費や社会的損失を考えた時に小さく抑えられるのであれば、その方向に舵を切ることが必要と思います。経済活動も人間生活があってこそで、そこが安心できなければ社会は安定せず、結果としてダメージが大きくなってしまうと考えます。
このブログの途中に、「不特定多数の人が密集して集まる都市などへの外出を数週間控えめにする方が良いのでは」と書かせてもらっています。鈴鹿市で考えれば、週末にショッピングモールに行くことや、不要不急の用事のために名古屋や東京などのような大都市に行くことを、少し控え目にしようと考えてはどうかということです。逆に行くのであれば、そう考えてから出かけることで、うがいや手洗い、いろいろ触った手でそのまま顔を触ったりするような行動を気を付けるという意識が高くなり、感染予防の効果も上がると思います。
また、外出を控え目にすることは、活動を全くせずひきこもるというような意味合いでもなく、その分の時間に読書をするとか、身近な地域との関わりに目を向けるとか、身近なところで活動をするとか、そのようにしてみたらどうかということも含んでいます。仮に自宅に居るようにしているとしても、それをこもっていると自分で考えて、ニュースなどを見たり情報を入れたりするのではなく、それこそ「風邪をひいてるから無理しないでおこう。出かけるのを控えている。」というとらえ方でいいと考えれば、無理のかかることではないように思います。
家にいる人が増えれば、その分、消費行動も減ることになって、経済活動に多少なりとも痛手となるとは思いますが、事態が収束せず不安の中で多くの人が生活するよりも、早期に事態が収束して、不安が少なく経済活動が戻るほうが、社会にとって利点が多いと思います。そのように考えて、痛手となった部分をみんなで支えていこうとするほうが、社会にとって良いと考えます。