巨大地震や極端な気象現象による大規模な災害被害、今回のような新しい未知の感染症の拡大など、いろいろな事案が起こると、私たちのような政治に携わる人たちが、国や自治体にリスク対応や対策、計画策定などを求める場面が増えます。そうなると、行政側では学識者などから、専門的知見を得ながら取り組みを進めたりします。実際に行動するときにはより深い部分での知識なども必要でしょうから、専門家の存在は大切なところと思います。
しかし実際のところ、社会的課題となる事案が発生すると、メディアなどでは専門家を招き、専門的な視点からの意見を求めることが非常に多いですし、場合によっては、専門的な知識を整理してまとめてひとつの番組としている場合もあるのではないでしょうか。そして、そのようなメディアで得られるキーワードについては、インターネットで関連文献や情報を容易に検索して調べることができます。
ということは、政治や行政に携わる人たちが、事案が発生した際にどれだけ学ぶかということが、非常に大切になっていると思います。発生した事案に対して、どこかの誰かが整理して編集したものをきれいに語ることだけではだめで、自分でも学び、学んだ知識を下地にしながら対策を考え、言葉にしていく作業が政治に関わる人には求められるのではないかと思います。