アメリカの制裁とエルドアン大統領の金融政策によってトルコリラが暴落し、それを受けてトルコショックという名の下に各国の株価が暴落している。
トルコへの投資額の多いEU諸国、特にスペインやドイツに危機が波及するのでは、という思惑が世界的な株価下落の原因になっている。
それではトルコが破たんする可能性はどの程度あるのか考えてみよう。
トルコの公的債務残高の国内総生産(GDP)比は約28%、財政赤字も同2%以下であり、日本と比較すれば問題にならないくらい健全である。一方で懸念されるのは民間企業が抱える外貨建て債務の返済負担の膨張である。3月末時点の対外債務4666億ドル(51兆7000億円)の約7割が民間部門に集中する。10年物国債利回りはリラ建てが20.6%、ドル建てが8.2%に跳ね上がり、市中銀行の外貨調達コストも大幅に上昇している。
これは企業経営にとっては大きなマイナスである。
トルコの輸入額は約1980億ドル、輸出額は1425億ドルであり、輸入超となっている。アメリカとの対立による通貨安はドル調達を困難にしており、輸入品の対価支払に困る可能性は否定できない。
一方で主要な輸入国はロシア、ドイツ、中国、近隣のアラブ諸国であり、支援を受けるとのできる可能性は低くはない。
輸出についてはリラ安は大きなプラスである。トルコの主要輸出品は貴金属、自動車部品、一般機械であり主要な輸出国はドイツ、イラク、イランである。
通貨安と高いインフレという二重苦に襲われてはいるが、資金調達面を除きトルコの産業は健全であり生産能力は損なわれていない。
カタールが直接投資を約束したというニュースがあるように、近隣アラブ諸国からの金融支援があればトルコはリラ安をテコに復活する可能性は高い。
トルコへの投資額の多いEU諸国、特にスペインやドイツに危機が波及するのでは、という思惑が世界的な株価下落の原因になっている。
それではトルコが破たんする可能性はどの程度あるのか考えてみよう。
トルコの公的債務残高の国内総生産(GDP)比は約28%、財政赤字も同2%以下であり、日本と比較すれば問題にならないくらい健全である。一方で懸念されるのは民間企業が抱える外貨建て債務の返済負担の膨張である。3月末時点の対外債務4666億ドル(51兆7000億円)の約7割が民間部門に集中する。10年物国債利回りはリラ建てが20.6%、ドル建てが8.2%に跳ね上がり、市中銀行の外貨調達コストも大幅に上昇している。
これは企業経営にとっては大きなマイナスである。
トルコの輸入額は約1980億ドル、輸出額は1425億ドルであり、輸入超となっている。アメリカとの対立による通貨安はドル調達を困難にしており、輸入品の対価支払に困る可能性は否定できない。
一方で主要な輸入国はロシア、ドイツ、中国、近隣のアラブ諸国であり、支援を受けるとのできる可能性は低くはない。
輸出についてはリラ安は大きなプラスである。トルコの主要輸出品は貴金属、自動車部品、一般機械であり主要な輸出国はドイツ、イラク、イランである。
通貨安と高いインフレという二重苦に襲われてはいるが、資金調達面を除きトルコの産業は健全であり生産能力は損なわれていない。
カタールが直接投資を約束したというニュースがあるように、近隣アラブ諸国からの金融支援があればトルコはリラ安をテコに復活する可能性は高い。