日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本。国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

財政再建派と言われる岸田首相には小泉内閣の失敗を繰り返さないことを希望する

2021-11-02 09:48:53 | 歴史
日本は現在多額の借金に苦しみ、若者と高齢者の貧困化が社会問題となっている。

かって世界で最も豊かで幸せな国と言われた日本が何故今のような借金苦と貧困問題で苦しむ国になってし
まったのか。

バブル崩壊がそのきっかけとなったことはまぎれも無い事実であるが、バブル以降においても急激に日本
が貧しくなった時期があるのを知っているだろうか。

それは2001年4月から2006年9月まで5年半続いた小泉内閣の時期である。

小泉内閣と言えば竹中平蔵と組んで
 高齢者の患者負担増、
 社会保険料の基礎を総報酬制に変更、
 医療費本人負担3割とする
 配偶者特別控除の廃止
 厚生年金保険料引上
 公的年金等控除縮小、老年者控除廃止
 国民年金保険料アップ
 所得税の定率減税半額
等々の財政再建策=国民負担の増加策を行った。

しかし、これだけのことを行って財政は改善したかというとむしろ悪化させたのである。

小泉内閣は5年間の間に  政府借金(国債+借入金+政府短期証券)を538兆円から827兆円まで289兆円も増加させ財政を悪化させた。さらに、一人当たりGDPを世界5位から18位に低下させ、日本国民を貧困化させた。

また、2004年に小泉内閣が製造業への派遣を解禁したが、これがきっかけで若者の貧困化が顕在化したと言われている。

2010年版労働経済白書には、「不安定な働き方が増え、労働者の収入格差が広がったのは、労働者派遣事業の規制緩和が後押しした」と書かれている。

小泉内閣の政策は日本経済を復活させ財政を改善するどころか、むしろ悪化させ、日本を貧困化させたことを忘れてはならない。
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やはり期待外れだった西郷どん

2018-12-10 09:59:05 | 歴史
西郷どんも後一回を残すばかりだが、当初危惧した通りやはり面白くなかった。
政治的にも経済的にも社会的にも戦後最大の危機に直面している日本にとって、
明治期の未曾有の危機にいかにして対応したかを知ることは大いに役にたつはず
だった。

しかし、今回もNHKの視点は動乱に対する政治的な対応ではなく、偉人の家庭生
活や信条をえがくことに終始した。

作家や脚本家が女性であったためか幕末明治期の混乱を解消し近代日本を築くた
めに実施されたさまざまな政争や謀略、改革がうまり描かれていなかった。

現在日本が参考にすべきなのは、明治革命における政治的過程である。その意味
でまず主人公を西郷にしたことが失敗の第一である。主人公は幕末から明治まで
一貫して中心に存在し明治維新をリードした大久保にすべきであった。

西郷を主人公にし、その家庭生活や信条に時間を割きすぎた結果、近代日本を考
える上で重要な様々な歴史的できごとが省略された。

岩倉使節団の欧米視察や明治6年の政変、台湾出兵と清との外交、朝鮮併合につ
ながる江華島事件、沖縄問題につながる琉球処分などの外交問題ももっと取り上
げるべきであった。

国内の改革しても廃藩置県や秩禄処分、地租改正など国民生活に甚大な影響を与
えた大改革についても、それを受けた庶民の生活の変化と、何故成功したのかと
いう視点からの描写がほしかった。

せっかく国民から金をとる公共放送が1年かけて放送するのだから、今の日本の
問題の解決につながるヒントが得られるように、日本の最大の弱点である外交・
政治戦略面での歴史的事実を客観視できる内容であってほしいものである。
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「西郷どん」での大嘘 影響力の大きいNHK大河ドラマは不必要な嘘をつくべきではない。

2018-05-07 09:37:38 | 歴史
昨日のNHK大河の西郷どんにはあきれてしまつた。西郷が月照を薩摩に連れてきて藩から日向送りを命じられ、月照と心中を図る場面は西郷の前半生におけるクライマックスであるが、大久保を巡るあまりの嘘にしらけてしまった。

ドラマでは大久保が久光や斉興と直接話をし西郷を助けようとするが、これは真っ赤な大嘘である。

西郷が島流しにあい大久保達に後をたくし山川港を出港したのが安政6年(1859年)1月4日であり、大久保が囲碁を学び久光に接近を図ったのはその後である。さらに大久保が初めて久光に拝謁を許されたのは安静6年11月4日である。

ドラマとはいえ、不必要に歴史的事実を大きく歪める内容を流布することは、事実を知っている者に対してはドラマへの興味を削ぎ、歴史を知らない者に対しては間違った知識を植え付けることになる。

この歴史的事実の改竄は大河ドラマにおいては演出で許容される範囲を超えている。
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やはり期待はずれの西郷どん。今日本人が幕末明治で学ぶべきは日本人が失った謀略能力

2018-01-23 09:57:40 | 歴史
歴史に学ぶという言葉があるように、人が過去の歴史を学ぶ目的の一つは過去にあった事実を知りそれを学ぶことで現在の問題の解決の助けとすることにある。

日本をめぐる国際環境の変化で中国や北朝鮮の脅威に直面し、同盟国アメリカへの依存が高まる中で如何に日本の独立性を維持するかという難問に直面している現代日本にとって、幕末明治期の先陣の歴史は大いに参考にできるものである。

有料放送局として受信料を徴収するNHKが今再び西郷と幕末を取り上げるのだから、その参考になるようなドラマ展開を期待しているのだが、どうもそうはならないようである。

日本人はアングロサクソン等の白人と比較しあまり謀略は得意でないのだが、こと幕末・明治に限っては外国にひけをとらないレベルの謀略が行われ゛維持的な帰結に重要な影響を与えた。

薩摩における斉興と斉彬の闘争、その過程で発生した調所広郷の切腹、お由良騒動などは面白い題材であり、このあたりを詳しく描けば頭の中に花畑をかかえた能天気な現代日本人に権謀術策の威力と恐ろしさを示すことができたのだが、西郷どんではそのあたりは矮小化され通り一遍に触れられただけである。

これでは、今後もあまり期待できそうもない。
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悪い人としての西郷や斉彬を描けなければ今西郷を取りあげる意味はない。

2018-01-15 10:21:05 | 歴史
NHKの西郷どんの第二話を見た。そこで描かれていた西郷は農民の貧しさを自分のことのように感じ、農民の生苦を憂い、売られていく娘を守ろうとし、改革者としての島津斉彬を崇拝する善人として描かれていた。

西郷が地方役人として農民の立場をよく理解していたことは知られた事実であり、それを表現したものだろう。

しかし、西郷は善人であったと同時に、謀略家であり赤報隊の例に見るように平気で自分を信じる者を裏切ったことも事実である。

また、西郷が生涯崇拝した島津斉彬は幕府と組んで父親を隠居させ、薩摩藩の莫大な借金問題を解消した調所広郷を陥れ切腹に追い込んだ人物でもある。

このように幕末、明治という時代は良い人だけでは乗り切れない時代であった。NHKが今回描く西郷とその周辺が今回の二話のような良い人話に終始するとしたら、わざわざ受信料を払ってまで見る価値はない。

現代日本を取り巻く難しい国際環境は幕末期や戦前に匹敵する。西郷とその時代を描くならきれいごとだけで終わってほしくないものである。

人望だけでは革命はできず、権謀術数を駆使することが不可欠である。
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