朝起きて観る「大坂商人」に後は「伊勢商人」、そして「近江商人」と沢山の商人(あきんど)が居はりました。
そんな「近江日野町」を少~し前に散策。。。
先ずは近江日野商人館を見学させてもらう。
建物は昭和初期ぐらいでしょうか、「旧・山中家本家」。
中の調度品を拝見すると何故かここは関西なのに関東の文化が入り込んでいることに気が付く。
長火鉢にしても縁がない「関東火鉢」を使用してようで、行商先で関東文化を気に入り、地元に
取り入れていったことが伺える。
建物の造りはどうかと拝見すると派手さはないものの、ちょっとした所に贅沢さが伺える。
七宝焼きの引手に4面柾目の床柱に黒柿の框等々・・・。
ぱっと見ぃでは見過ごしてしまいそうなところに財を注ぎ込んだところが粋である。
一通り見学し終わったところで、付近の通りを拝見すると珍しい「桟敷窓」を観ることが出来る。
これは民家の塀に設けられた窓で、年に一度の「日野祭」の折にだけ開けられ、座敷と塀の間に床を設け
「桟敷席」として祭りを特等席で見物できるという代物。
ま新しく建て替えられた民家にも「桟敷窓」が設けられた建物もあり、文化を継承する街であることが伺える。
お次は「旧山中正吉邸」へ。。。ここは先ほどの「旧山中家」の分家にあたる建物。
正面より側面から観た方が、どれだけ屋敷が大きいかが伺える。
母屋や土蔵の時代は「江戸期」。その後、増築が繰り返されているようです。
この建物にも先ほどの「桟敷窓」が塀に備わり、内側はこのようになっております。
玄関左手には「応接間」。。。どうも「ヴォーリズ建築」の流れをくむものと思われる。
当時のままの調度品にゴブリン織のカーテンやソファーと、入った途端に「明治」を感じることが出来る。
そして、浴室。。。シャワーも備わり、上の応接間とここだけは異空間となる。
こちらは台所。。。「おくどさん」、釜の多さにビックリでいかに多くの住人が住んで居たかが分る。
こちらは座敷に廻りに使われる長押の釘隠し。。。何と蝙蝠。
そして座敷からの枯山水の庭園。
個人的には「旧山中家」本家より、こちらの分家の方が遥かに良い思う。
もし「近江日野」へ訪れる機会がございましたら「分家」だけでも一見の価値ありです。。。
そして「日野祭」、一度訪れてみたいですねぃ・・・。