過去の時計の針は永遠に止まり、現在の時計の針は慌ただしく、未来の時計の針は・・・。
現在、時計の針などあまり見掛けなく増してや、未来に時計の針など存在するのかは疑問で。
戦後50年の1995年から始まった「映像の世紀」。続く「新・映像の世紀」「映像の世紀プレミアム」そして、現在の
「映像の世紀バタフライエフェクト」と欠かさず観るようにしている。それは自身の歴史認識の確認や修正に役立つため。
因みに、この番組にも取り上げられた写真のアンゲラ・メルケル氏については、個人的に最も人間性に溢れた有能な
政治家だと認識している。何処ぞの日出ずる国の、早く公民権停止にしなきゃいけない自称政治家などとは違う。
増してや地元選出の本来、檻の中で暮らすべき高木とは次元そのものが違う。
ところで、この一連の「映像の世紀」のオープニングに使われている曲「パリは燃えているか/加古 隆」については、
旧ドイツ軍が降伏前に電話でパリに向け「パリは燃えているか」とアドルフ・ヒトラーが発した言葉から来ている。
それは、人間の欲望による一瞬の繁栄を皮肉ってるような曲であり、いかに人間は過去に愚かな過ちを犯して来たかを
印象付ける。少し前にも書いた「時が経てば・・・」におけるアラブとユダヤの問題についても、我々は一つの歴史(ホロコースト)
のみを学び、偏った歴史認識を持ってしまっている。
何故、未来の時計はこちらに歩み寄ってくれないのか・・・。それは私たち人間が正しい歴史を学ぼうとしないから。
この番組のエンディングに使われている「グラン・ボヤージュ/加古 隆」は、まるで私たち人間に歴史を学ぶ「永く大きな旅」に
出ようとでも問いかけているように私には聴こえる。