地元市の首長選が始まってしまうと何かと書き難い(言い難い)ので
今の内に書かせてもらいますが。。。
全原協(全国原子力発電所所在市町村協議会)の会長でもある地元市長。
多選を否定し、阻止を旗印に立った割にはご自身が多選を目指す「錯誤」。
ご自身の歴史を今一度、辿っていただきたいものですが、そんなことより。
悲しいのは最近、発したこの首長のコメント。
「地元TRG半島は過去の歴史を辿っても大きな地震や津波の被害を受けた
ことがないのでご安心を」・・・。
まったくもってあきれかえるコメント。「過去の歴史」とは何をさして言ってるのか。
今回の震災において地震学者達はみな敗北を認め限界を感じている。
何故なら日本の地震記録は世界でも例をみないほど残っているとされていた中
そこには盲点が潜んでいたことに気が付いたからである。
最古の記録としては日本書紀に書かれた大和時代の1595年前の記録から始まり
その後の記録は都があったところの日記や歴史書に記され、江戸時代においては
ほぼ全ての記録が存在するという。
ただし、都があったところの記録・・・。
実際、今回の東北地方は平安時代から江戸時代の初期までの記録がない。
それは記録がないのではなく、資料がないという方が正しい。
地震学とは統計学でもあり歴史学でもある。
福島第一1号機よりも古い、40年以上も運転を続ける国内最古の原発が存在する
TRG半島。
たまたま資料が存在しないだけで「歴史」を語り、歴史学者でもない素人の首長が
発するコメントとしてはあまりにも無責任で愚かにも思える。
もっとも、発電所に「もんじゅ(文殊菩薩)」だの「ふげん(普賢菩薩)」だのと平気で
命名する時点で既に愚か者ですが・・・。
因みに私は仏教を信仰しているわけでもなく、無宗教です。
この時期、ローカルネタで恐縮ですが「全国原子力発電所所在市町村協議会会長」の
コメントということで、決して「原発銀座」とまで言われた地元TRG市だけに限った
ことではないことをご理解下さい。