平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

夢をかなえるゾウ

2008年10月07日 | その他ドラマ
★ガネーシャ(古田新太)の関西弁がいい。
 ガネーシャが次にどんな課題を出すのかも楽しみ。

 野上耕平(小栗旬)の場合は
 ①靴を磨け ②腹八分目 ③人を笑わせろ ④早く帰る ⑤ついてると思え ⑥他人の成功を応援しろ ⑦応募しろ ⑧自分のやり残したことをやれ ⑨サプライズをしろ ⑩他人に感謝しろ
 星野あすか(水川あさみ)の場合は、まず爪を切れ。

 これらのことは成功哲学みたいなものを書いたビジネス書にはよく書かれていることなんですよね。
 これを実に俗っぽい神様が関西弁で言うから面白い。
 
★さて、これからが深読み。

 まずこの作品の根底には現代人の欲求がある。
 仕事で認められたい、いい男を捕まえて幸せな結婚をしたい。
 経済、人間関係、すべてが息詰まった現代社会。
 そこで人は自分を変えてくれる存在を求めている。
 自分を救ってくれる言葉を求めている。
 それが神様であり神様の言葉であるというのは、インチキ占いやカルト宗教にハマるのと似ていなくもない。

 耕平は最初ガネーシャの言葉を疑うが、効果が出て来るにつれ信じるようになる。
 それは奇跡を見せられて宗教を信じるようになるのと似ている。
 ガネーシャは耕平らに契約書にサインする様に迫るが、これはインチキ商法で壺や高い教材を買わされるのに似ている。
 ちょっと引いて考えるとガネーシャはうさんくさい存在なのだ。

 そしてそこには何かを信じずにはいられない深い人間の業がある。

※追記
 課題の言葉はビジネス書にある言葉だが、ガネーシャが何気なく話す言葉には深いものがある。
 例えば『他人に感謝しろ』という課題にガネーシャは補足する。
 「名声もお金も他人が与えてくれるものだから」
 『爪を切る』ことに反発するあすかには「自分がどう見えるかばかりを気にして相手がどう感じているか気がついていない」「他人と右へならえのことをしているくせに自分だけが一番になれると思っている」となかなか手厳しい。

 何かの言葉を信じる時は、その根拠・理由を理解してから信じたいですね。


コメント (2)
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