平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

陽気なギャングが地球を回す

2008年10月23日 | 邦画
 人の嘘を見抜く成瀬(大沢たかお)。
 スリの天才・久遠(松田翔太)。
 完璧な体内時計を持つ雪子(鈴木京香)。
 演説のエキスパート・響野(佐藤浩一)。

 この4人がビシッとスーツで決めて銀行を襲う!
 スタイリッシュでかっこいい!
 
★240秒のパフォーマンス
 人の毎日の生活というのは単調で退屈なものだ。
 時間ものんべんだらりと過ぎていき緊密でない。
 しかし彼らは違う。
 銀行を襲って現金を奪って逃走するまでの240秒という時間を華麗に過ごす。
 凝縮された緊密な時間。
 華麗なスーツに身を包み、それぞれの能力に合わせたパフォーマンスをする。
 成瀬は銀行店長の嘘を見破り、久遠は金庫の鍵を掠め取る!
 雪子は時間どおりに車を走らせ、響野は人質たちに演説を打つ!
 自分の最高のパフォーマンスをする時に人は輝く。

 この作品のキャラクターたちは<緊密な時間を生き最高のパフォーマンスをせよ>と我々に訴えて来る。
 普段の4人はわりと地味。
 成瀬は役所勤めでまわりと同じ格好。雪子のことが好きだがそれを口にすることなど出来ない。
 久遠は地面に耳を着けてモグラの会話を聞いている。
 雪子は良きお母さん。
 響野は「ロマン」という喫茶店のマスター。
 そんな彼らが銀行強盗という240秒を生きるから格好良くなる。

★そこにロマンがあるか?
 そしてもうひとつのメッセージ。
 響野はいつもこう尋ねる。
 「そこにロマンはあるか?」
 響野の行動原理は<ロマンがあるかないか>。
 銀行強盗も恋愛もそこにロマンがあるからやる。

 そうですね。
 我々の人生も<ロマン>を求めて生きていきたいものですね。
 華麗な衣装を身にまとい緊密な時間を生きて。

※追記
 銀行強盗の時の響野の演説シーンが何と言ってもカッコイイ!
 これを見るだけでも価値がある。

 こんなシーンもカッコイイ。
 銀行強盗をする時、横一列に並んで銀行に向かっていく主人公たち。
 刑事ドラマなどでも同じ様なシーンがあるが、これは格好良さの定番ですね。


コメント (2)
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