平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

龍馬伝 第37回「龍馬の妻」

2010年09月13日 | 大河ドラマ・時代劇
 先週に引き続き、お龍(真木よう子)さんの表情がいい。

・怪我が半ば癒えて西郷(高橋克実)に龍馬(福山雅治)が「薩摩で静養しろ」と言われた時の哀しそうな表情。お龍はこれで龍馬と同じ時を過ごせなくなると思った。
・薩長同盟の朱書きをする龍馬を助けた時、お龍は誇らしげな表情で事を為し遂げた龍馬を見つめていた。
・妹を助けるために借りたお金を返す時は、いつもの気持ちを隠した無表情。
・そして「お前もいっしょに薩摩に行くがじゃ」「わしらは夫婦になるがじゃ」と言われた時の涙。
・亀山社中で仲間に紹介された時は、少し困惑したような女房の顔。
・引田屋での歓迎会で居心地悪さを感じていたが、龍馬が遅れて姿を現した時のうれしそうな顔。
・お元(蒼井優)に嫉妬した時の顔。
・「お前もいっしょに戦うがじゃ。坂本龍馬の望みをかなえるために。わしらはひとつぜよ」と言われた時の顔。

 どれも微妙に表情が違う。
 お龍はせりふが少ないですからね、必然、表情で演技をしなくてはならない。
 それが見事!
 龍馬の初恋の相手・加尾を演じた広末涼子さんは「おくりびと」にも出演された女優さんだが、表情の引き出しは少ない。
 しかしお龍の真木よう子さんは実に豊富。
 もし再放送をなどを見られる機会があれば、お龍さんの表情だけに注目して見てみるというのも一興。

 歴史パートとしては、喀血した高杉(伊勢谷友介)と怒りの一橋慶喜(田中哲司)をラストに見せて、その対立の図式を描いた。
 山内容堂(近藤正臣)は風向きの変化を感じた様子。
 後藤象二郎(青木崇高)も<自分に屈辱を与えた下士>という龍馬観を変えなくてはならないことを覚った様子。
 弥太郎(香川照之)も時代の大きな流れに乗り出しそう。
 これら歴史パートをどれだけ描き込めるかが「龍馬伝」という作品の課題だが、尻つぼみで終わってほしくないな。
 そうでないと龍馬を取り巻く女たちという恋愛物になってしまう。


コメント (2)
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