平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ゲゲゲの女房~苦しくてもやってしまうことが本当に好きなこと

2010年09月18日 | ホームドラマ
 ひさしぶりにホームドラマを見た感じである。
 親と子、おじいちゃん、おばあちゃんが<ちゃぶ台>を囲んで夕食を食べる。
 そしてバカ話に花が咲いて。

 懐かしい昭和の風景。
 以前の「ウェルかめ」はチラッと見ただけだが、平成の風景。
 主人公夫婦ふたりだけの食事。
 おまけに夫婦はお互いに仕事が忙しくて、独りで食べることも日常茶飯事。
 結構味気ない。
 「ゲゲゲの女房」が高視聴率で支持を受けているのもこういう懐かしさがあるからだろう。

 本日土曜日の茂(向井理)の言葉には納得。
 学校の仕事で悩んでいる藍子(青谷優衣)に茂はこう語る。
 「うまくいかないときは焦らず好機の到来を待て」
 「努力している時は悩むもの」
 「本当に好きなこととは、悩んで苦しくてもやってしまうこと」
 仕事というのは<うまくいかないこと><悩むこと>がいっぱいですからね。
 でも仕事を長く続けていると、この茂の心境になる。

・仕事にはうまくいかない時もうまくいく時もある。不遇の時もいい時もある。
・<人事を尽くして天命を待つ>ではないが、自分はベストを尽くしたんだから結果は天が決めてくれると開き直ることも時には必要。
・また壁にぶつかって悩んでそれを突破した時、人は学んでいく。プロフェッショナルに鳴っていく。
 偉そうですが、悩んで辞めたいと言っている藍子を見て僕は「何を言ってるんだ。新人が出来ないのは当たり前。壁にぶつかりながら少しずつ一人前になっていくんだろうが」と思いましたもの。
・そして、苦しくてもやってしまうのが本当に好きなこと。
 たとえばピアニストは何時間もピアノに向かう。プロ野球のバッターは何時間もバットを振る。それは大変で苦しいことかもしれないが、苦しさを突き抜けて技術がアップした時、最高の歓びを見出せる。あるいはやってる本人は苦しいことを含めて楽しんでいる。あるいはつらい練習をしないと物足りない。
 僕はこの心境にはまだまだですが、おそらく正しい。

 「ゲゲゲの女房」は結構大切なことを学ばせてくれます。
 せっかく時間をかけて見ているのだから、何かを学ばないのはもったいない。

※追記
 月曜日の食卓の風景が面白かった。
 就職のことでケンカをしている茂と藍子。
 そのふたりが同時にしょうゆを取ろうとして手をのばし引っ込める。
 すると次の瞬間、藍子が茂に譲らずしょうゆを手に取る。

 これだけの無言のやりとりだが、ふたりの心の中がよく現れている。
 同時に同じモノを取ろうとして手を引っ込める気まずさ。
 父親への怒りの表明としてしょうゆを譲らない行為。
 実に上手い。

※追記
 木曜日の竹下景子さんと古手川祐子さんがふたりで夫婦について話すシーンも圧巻。
 まさに夢の競演。
 おふたりともこういうおばあさんの役をやるようになったんですね。

※追記
 火曜日の浦木(杉浦太陽)が喫茶店で成長した藍子を見て言ったせりふも面白かった。
 「ちょっと見ぬ間に別人のように成長したな」
 確かに小学生の藍子から大人になった藍子までテレビのオンエアでは1週間ぐらいしか経っていませんからね。
 これはアドリブ? あるいは作家さんの遊びせりふ?


コメント
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