平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

謎解きはディナーのあとでSP~大空に向かって「メンソーレ~!」と叫べるか?

2012年03月28日 | 推理・サスペンスドラマ
 「お嬢様、いつまでそのおつむは泥酔状態なのでございますか?」

 影山(櫻井翔)ってドSですよね。
 聞こえないふりをして
 「事件の真相をわたしにもわかりやすく説明して下さい」
 という屈辱的なせりふを麗子(北川景子)に何度も言わせたりしているし。
 命令に従うべき執事が実は主人であるお嬢様をいたぶっている。
 この特異な主従関係がこの作品の面白さ。

 今回のテーマは<心の解放>。
 大空に向かって「メンソーレ~!」と叫べるか否か。
 「郷に入っては郷ひろみ」で、現地で泡盛を楽しめるかどうか。
 麗子はそれらを出来ない。
 「メンソーレ~!」と叫ぶことに関しては「山彦か。ここは海だぞ」とツッ込むし、「郷に入っては郷ひろみ」ではワインを飲もうとする。
 沖縄に来てもスーツ姿だし。
 刑事の麗子ってわりと<お堅い常識人>なんですよね。
 「なんくるないさ~」と物事を処理することが出来ない。
 しかし、今回、泡盛を飲んで泥酔した時は、<心の解放>がなされた様子。
 へべれけに酔っ払った麗子お嬢様ってかわいい!

 <心の解放>と言えば、西洋画家・松下慶山もそう。
 慶山は沖縄で<鈴木元気>という無名の画家になる時に解放される。自由に絵を描ける。

 <心の解放>
 実は風祭警部(椎名桔平)って偉大な人物なのかもしれませんね。
 何しろ常に自由で、心が解放されている。
 大空に向かって「メンソーレ~!」と叫ぶことが出来るし、毎年、<風祭かじき祭り>をやっているらしいし。
 常識にとらわれて窮屈な思いをしているわれわれとは大違い。

 麗子お嬢様の屈辱と言えば、今回こんなこともあった。
 風祭警部の親戚(池田鉄洋)に口説かれたのに<妄想><南国の夢>で片づけられてしまう。
 「モテない女の人ってかわいそう」って後輩婦警から言われてしまう。
 これってお嬢様の麗子にとってはかなりの屈辱!
 それにしても影山からも周囲からも屈辱を味合わされる麗子お嬢様って!
 でも実はこういう所がかわいい!
 「クビよ! クビよ! クビよ!」と叫ぶ麗子お嬢様がかわいい!

 そして影山。
 今回は香港で<大ロマンス><大活劇>を繰り広げたらしい。
 マフィアの手から美女を守り、闇ボーリングで夜が明けるまでストライクを取り続ける。←麗子からは「ストライク、どんだけ取り続けるのよ。ギネス認定物じゃない」とツッ込まれるが(笑)
 まさに非日常な体験。
 そして単調な日常生活を繰り返しているわれわれにとって、こうした<非日常な体験>って必要なんですよね。
 <非日常なこと>を疑似で体験するために、映画やドラマがある。
 <大ロマンス><大活劇>なんてわれわれの人生にほとんど起こらないですし、起こったら起こったで大変ですし。

 推理ドラマとしては、<鈴木元気が画家であること><居酒屋の女将を苦しめる元夫がいること><風祭かじき祭りの木箱がなくなったこと>で、途中で事件の真相はわかってしまった。
 この作品、推理ドラマというよりはキャラクターものですね。


コメント
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