平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

Woman 第1話~「とにかく、まずお金で買える幸せが欲しい」

2013年07月04日 | ホームドラマ
 ふたりの子供を育てる小春(満島ひかり)の物語。
 たくさんの衝撃的なせりふがある。

 生活保護の申請に行って却下されると、福祉事務所職員に「すいません、お金貸してもらえませんか? 5000円、いえ2000円、1000円、500円でいいですから」
 本当なら自分の切実さを何も理解していないお役所仕事に怒るべきなのに……。
 また、他人から「母の愛があれば大丈夫」「お金で買えない幸せがある」などと<きれい事>を言われると反論して
「そうか、そうかな? とにかく、まずお金で買える幸せが欲しい」

 こうしたせりふを聞くと、僕はもうこれ以上、何も書けなくなってしまう。
 何しろ、書けば、すべて<きれい事>になってしまうから。

 それでも敢えて、この作品に基づいて<きれい事>を述べれば、<人は人を苦しめるけど、救うのも人>ってことですかね。

 小春が子供を連れて街を歩けば、聞こえて来るのは「舌打ちと咳払い」。
 しかし一方で、コンビニで「いいんだよ。泣くのが子供の仕事だから」と言ってくれる老人もいる。
 子供はすぐ泣くし、面倒や心配ばかりをかけるけど、小春の心が折れた時に「お父さん、お父さんはどこ?」と叫んでくれるのも子供。
 小春はコンビニの老人や娘の望海(鈴木梨央)に救われたことだろう。
 そして、救いはきっと絶縁した母・紗千(田中裕子)に拠っても。
 なぜなら小春は母に対して、あんなに延々と不平・不満・愚痴・本音を語ったのだから。
 きっと小春はずっと母を求めていたのだ。

 それと男たち。
 夢を追い求めた夫・信(小栗旬)といい、怠け者の健太郎(小林薫)といい、フラフラしてるな~。
 現実と戦っているwomanたちと比べて、男たちは何と地に足がついていないことか。
 彼らの気持ちはやさしいんですけどね。
 梨を取りに行ったのだって、きっと小春が喜ぶと思ったから。
 でも、死んでしまっては意味がない。

 小春一家が楽しく<円居>する時は来るのか?

コメント (2)
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