goo blog サービス終了のお知らせ 

平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

リミット~チカラを抜いて。空気を読んで、私は上手に生きていく

2013年07月14日 | 学園・青春ドラマ
 最近のドラマで描かれる学校というのは社会の縮図で、息苦しい所のようだ。
 暗黙の上下関係、排除、いじめ、空気を読んで顔色をうかがう……。
 容姿が優れている者、頭の良い者、家庭が裕福など生まれながらに多くの者を持っている者が優位に立つ格差社会……。

 しかし、それらも学校という枠の中にいるから可能で、そこからはずれてしまうと別の世界になる。
 バスの転落事故でサバイバル生活を送ることになった今野水希(桜庭ななみ)らがそう。
 学校という秩序がなくなり、<カンペキな世界が今、崩れ落ちた>時、彼らはどんな行動をするのか?
 盛重亜梨紗(山下リオ)のように今までたまりにたまった怒りと憎しみを爆発させるのか?
 優等生・神矢智恵子(土屋太鳳)がリーダーシップを発揮するのか?
 本当の絆、友情が生まれるのか?

 水希たちの置かれた状況を見ると、震災時のことを思い出す。
 あの時、東北の人たちは外国人が賞賛するほど、協力し秩序だった行動をしたが、水希たちの場合はどうなんだろう?
 エンタテインメントは時代とは無縁ではない。
 この作品『リミット』も<学校><格差社会><震災時の非日常>という時代を反映している。
 過重労働のバス運転手の居眠り運転事故も記憶に新しい所だし。

 最後に。
 <チカラを抜いて。空気を読んで、私は上手に生きていく>
 これは、主人公・水希が語ったせりふ。
 こういう生き方は空虚でしょうね。
 自分を偽り、いつも冷静で客観的な目で自分を見ている。
 心の中に他人はいない。
 これもまた、水希に限ったことではなく、現代人の心の中の風景。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする