三億円事件、松本清張さんの推理はこうだ。
以下、ネタバレ。
犯人は地元のカミナリ族の若者ふたり。
その犯人のひとりは元警察官僚の祖父に持ち、父親も元警察官僚で現在は警備会社をしている。
つまり警察一家だ。
祖父と父親は<警察一家の子供が三億円事件の犯人>というスキャンダル発覚を恐れ、自殺に見せかけて青酸カリで犯人の若者を殺した。
奪った三億円は、父親の警備会社の経営再建のために使われた。
捜査をしていた警察は祖父の圧力により、真相を知りながら隠蔽し、単なる自殺事件として処理した。
なるほど。
すべて辻褄が合っている。
真実を警察が隠蔽しているのだから、未解決事件なのも当然だ。
ディティールも符合している。
犯人が着ていた白バイ警官の制服は、父親の警備会社の制服。
三億円はいったん近くの米軍基地に隠された。
基地なら警察も手を出せないと考えた犯人は、犯行後、米軍基地に忍び込んで隠したのだ。
おそらく清張さんは<有力容疑者の自殺><有力容疑者の父親と祖父が警察官僚><警備会社><近くの米軍基地>といった個々の事実を再構成して、こんな仮説を立てたのであろう。
さすが豊かな想像力!
最後に主人公の武田秀哉(田村正和)という人物について。
武田はアメリカに迎合する戦後の日本に嫌気がさして、渡米し、アメリカの保険会社の査定部長をしている。
いわば故郷をなくした人間だ。
彼は、ひとりでもがき、闘っている。
アメリカで働き、アメリカ人とポーカー勝負をするのもアメリカと闘うためだ。
そして今回、彼は三億円事件を通して、戦後日本と闘った。
ひとりで闘う孤高の男。
しかし、彼はあたたかい心も忘れない。
彼の母親に対する気持ちもそうだし、犯人の姉・戸田悦子(板屋由夏)の罪の意識を感じ取ったこともそうだ。
この人物設定はドラマのオリジナルなのかな?
だとすると上手い脚色だと思う。
以下、ネタバレ。
犯人は地元のカミナリ族の若者ふたり。
その犯人のひとりは元警察官僚の祖父に持ち、父親も元警察官僚で現在は警備会社をしている。
つまり警察一家だ。
祖父と父親は<警察一家の子供が三億円事件の犯人>というスキャンダル発覚を恐れ、自殺に見せかけて青酸カリで犯人の若者を殺した。
奪った三億円は、父親の警備会社の経営再建のために使われた。
捜査をしていた警察は祖父の圧力により、真相を知りながら隠蔽し、単なる自殺事件として処理した。
なるほど。
すべて辻褄が合っている。
真実を警察が隠蔽しているのだから、未解決事件なのも当然だ。
ディティールも符合している。
犯人が着ていた白バイ警官の制服は、父親の警備会社の制服。
三億円はいったん近くの米軍基地に隠された。
基地なら警察も手を出せないと考えた犯人は、犯行後、米軍基地に忍び込んで隠したのだ。
おそらく清張さんは<有力容疑者の自殺><有力容疑者の父親と祖父が警察官僚><警備会社><近くの米軍基地>といった個々の事実を再構成して、こんな仮説を立てたのであろう。
さすが豊かな想像力!
最後に主人公の武田秀哉(田村正和)という人物について。
武田はアメリカに迎合する戦後の日本に嫌気がさして、渡米し、アメリカの保険会社の査定部長をしている。
いわば故郷をなくした人間だ。
彼は、ひとりでもがき、闘っている。
アメリカで働き、アメリカ人とポーカー勝負をするのもアメリカと闘うためだ。
そして今回、彼は三億円事件を通して、戦後日本と闘った。
ひとりで闘う孤高の男。
しかし、彼はあたたかい心も忘れない。
彼の母親に対する気持ちもそうだし、犯人の姉・戸田悦子(板屋由夏)の罪の意識を感じ取ったこともそうだ。
この人物設定はドラマのオリジナルなのかな?
だとすると上手い脚色だと思う。