平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

お義父さんと呼ばせて 第5話~カッコ悪さ含めて自分じゃん。カッコ悪いのもダサいのも自分だって認めなよ

2016年02月17日 | ホームドラマ
 女装趣味の葉理男(中村倫也)。
 TV(トランスベスタイト)。
 この葉理男に対し、保(遠藤憲一)は言う。

「そんなに怖い? 自分が否定されるの。
 葉理男は好きなんだろう? あの格好。
 じゃあ、いいじゃん。誰かに迷惑かけてるわけじゃないんだから。
 誰だってさ、変わってる所とか、カッコ悪い所あるよ、人に言わないだけで」

「俺だって、28も下のみーちゃん、好きになって夢中になって、まわりからバカだなんだって言われるよ。
 だけど、しょうがないじゃん、好きなんだもん。
 自分でもカッコ悪いと思うよ。
 でも、カッコ悪さ含めて自分じゃん。
 自分くらい自分と向き合ってあげなきゃ。
 カッコ悪いのもダサいのも自分だって認めなよ。
 解放するんだよ、カッコつけの自分から」

 いい言葉ですね。
 いろいろなことに頭をぶつけて生きてきた苦労人ならではの名セリフだ。
 言われて、葉理男も救われたことだろう。
 人は解放を求めている。

 こう言いつつ、一方で、保は<現実>を語ることを忘れない。
 ありのままの自分をカミングアウトしても世間の反応は冷たい。
 むしろ拒絶されることの方が多い。
 これまた大人の発言ですね。
 世間の冷たさを踏まえたアドバイスをしている。
 ディズニーの映画のように、単純に「ありのままは素晴らしい」と語ることをしない。

 しかし……。
 保はさらに論を進める。
「ありのままの自分を<家族>くらいは認めてくれてもいいじゃないか」
 そうそう、そのとおり!
 ありのままの自分を受け入れてくれる人がいないのは、とても孤独なこと。
 だから、せめて家族くらいは、受け入れて味方になってほしい。
 おおっ、これでホームドラマになりましたよ。

 作劇としては、重いテーマをシリアスに描かず、保の浮気疑惑と絡めて上手くドタバタコメディにしていたと思います。
 金八先生の第6シリーズ(これは性同一障害でしたが)なんかと比べると、全然違う。
 オチもふたつ用意されていました。
 ひとつは、葉理男の同期のライバルも同じ趣味だった!(笑)
 もうひとつは、「俺もありのままのことを話すぞ」と言って保が美蘭(蓮佛美沙子)にぶっちゃけたことは、「美蘭の手作り弁当はまずい」(笑)
 保ちゃん、これを言ったらダメでしょう(笑)

 カッコ悪い自分。
 ダサい自分。
 恥ずかしい、人に言えない自分。
 人間、生きていれば、スネに何らかの傷を持つものですが、<カッコ悪さ><ダサさ><恥ずかしさ>で他者と共感できればいいですね。
 お前、そうだったのか、実は俺もさ~、と言えるのが、素敵な関係。
 ダサい自分やダメな自分を受け入れられるようになった時、人は大人になるのだと思います。

 最後に、
 保の浮気疑惑で、プンプン怒り、ワインをがぶ飲みする美蘭が可愛かった!
「保ちゃんは足が速いけど、女にも手が速いよね~」とネチネチといびる美蘭も!

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腐敗、自民党~甘利氏の秘書の口利き音声テープ公開、山田憲司議員の元秘書は練炭自殺で不正を告発!

2016年02月16日 | 事件・出来事
 甘利大臣の公設秘書の〝口利き〟を証明する音声テープが公開された。
 保証金の金額についての告発者・一色氏とのやりとりだ。
秘書「もしかしたら実際の金額について細かい所まで絡めないですよ。こういう所は今だったらギリギリ絡めるんで
秘書「推定20億かかると聞いておりますとか、そういう何か言葉にしてほしいんですよね」

 アウトーーーーーーーーーーーーーーッ!!
 もし、この音声テープが本物だったら、秘書は完全に口利き、斡旋利得罪だろう。
 何しろ具体的な20億という数字を提示して、「ギリギリ絡める」とか言ってるんですからね。
 これで検察が動かなかったら、検察は完全に腐ってる。
 甘利大臣も記者会見で涙を流したり、カッコいいことを言ってたが、ウソをついていたことになる。
 〝育休〟宮崎謙介元議員の例が示すとおり、カッコいい、きれいな言葉には裏がある。
 先月の記者会見から二週間以上経つが、甘利大臣は、その後、何の説明もしてない。
 あの時、「秘書のやったことに関して改めて説明する」って言いましたよね?
 ツッ込むと、自分も口利きに関わっているのがバレるから、まずいと思ってるのかな?
 週刊文春と一色氏の出方を見てるのかな?
 ヘタに動けば、今回の音声テープのようなカウンターが来ますからね。

 自民党議員には、この他も怪しい人物がいる。

 やまだ憲司衆議院議員だ。

 やまだ氏の元公設秘書が、やまだ氏の不正を暴いて、車の中で練炭自殺。
 その2/6のブログにはこう書かれている。

『不正はよくない。
 だから自分が罪に問われても不正は正すために検察に行こうと思うが、何故この事をブログにアップしたかと言うと私には時間がない。
 検察に任せてる時間がないのだ。
 そんなアクドイ人間が国会議員でいいのだろうか?
 ただそれだけだ。
 世間がそれでもいいんだ!と言うならそれでいいのだろう。
 ここでは書けないが、この人物相当なもんだぜ。
 とにかく、私には自分に残された時間が余りにも短すぎて結末を見届ける事はできないと思う。
 だから正義感をもった世論にこのことは託くそうと思う』

 どんなにアクドイことをしていたかというと、その告発ブログに拠れば、
①秘書給与をピンハネして裏金にしていた!
 公設秘書の給料は国費で支払われるからピンハネすれば、そのまま自分のカネになる。
②自民党の政党支部から1000万円の献金を受けていた!
 政党支部から献金って?
 もし、これが選挙用の資金なら選挙の収支報告書に記載すべきなのだが、記載なし。
③文書交通滞在費、私的利用!
 号泣した野々村議員は政務活動費を使い込んだが、同じことをしている。
④公文書偽造

 その元秘書・野田哲範さんの告発ブログはこちら
 ※追記 この2/6~2/7告発記事9件は削除されました。どうして? 誰が?

 この記事の告発内容がもし真実なら、これもまたアウトーーーッ!ですね。
 完全に政治とカネの問題。
 これが許されるなら、野々村議員の検挙は不公平だ。
 与党の国会議員だからうやむやにできるというのは許されない。
 ブログには証拠となる文書も画像としてUPされているから、かなり信憑性が高いと言える。
 というか、本当にカネ、カネ、カネだな!
 ともかくカネに汚い!
 腐りきってる!

 甘利元大臣の時といい、最近、告発する人が増えていますね。
 それだけ現在の与党議員が腐りきってるということだろう。
 元秘書・野田哲範さんに関しては、何も自殺することはないだろうに……。
 遺体には傷があり、不審死の疑いもあるようだが……。

 現在、新聞やテレビや検察は、この告発に関する裏をとっているのだろうが、これがこのままスルーされるようならば、『正義感をもった世論にこのことは託くそうと思う』』と書いて死んでいった元秘書・野田哲範さんがうかばれない。
 ジャーナリズムはその役割を果たせ。
 悪いやつほどよく眠る、という社会になってはいけない。

 それにしても、今の自民党議員は、「平家にあらずんば人にあらず」と言った、かつての平家のように、わが世の春を謳歌しているねえ。


※追記
 本日(2/16)、またもや音声テープが公開された。
 元秘書さんは見返りに、高級車(レクサス)を要求だって! 何色がいいか、だって!
 何が、「私の秘書は交渉に関わっていない」だ?
 甘利の言うことはウソばかり。

 当の甘利サンは睡眠障害で自宅療養だって!
 政治家は都合が悪くなると、よく病気になるねえ。
 TPPで<タフ・ネゴシエイター>と言われた人が、この程度のことで眠れなくなるんだ?
 議員を辞めて、ゆっくり静養されてはどうですか、甘利さん?

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真田丸 第6回「迷走」~信濃があるかぎり、大名たちと対等に渡り合える! 大博打の始まりじゃ!

2016年02月15日 | 大河ドラマ・時代劇
 『覇権か、生存か』
 ノーム・チョムスキーの本のタイトルだが、今回の話はまさにこれ。
 <覇権>を目指すのは、羽柴秀吉(小日向文世)滝川一益(段田安則)ら織田家臣と北条氏政(高嶋政伸)ら戦国大名。
 <生存>を目指すのは、真田昌幸(草刈正雄)、そして徳川家康(内野聖陽)。

 昌幸が<生存>を目指すのは当然のこととして、家康が目指さないのは面白いですよね。
 何しろ、「明智討伐はそのうち誰かがやってくれるわ」ですからね~(笑)
 滝川一益を助けることに関しても、
「馬鹿者、北条といくさなどできぬわ。兵を出すと言っておいて、のらりくらりと交わすのじゃ」(笑)
 このスタンス、好きです。
 ギラギラしていないのがいい。
 家康、本多正信(近藤正臣)、本多忠勝(藤岡弘、)はトリオ漫才をやってる!
 真っ直ぐな忠勝と、飄々とした正信と、まったくやる気のない家康(笑)
『軍師官兵衛』や『天地人』など、最近の大河ドラマの東照大権現様は悪役でしたからね、この家康は実に新鮮!

 もう一方の生存を目指す真田昌幸は、家康ほどのんびりしていることは出来ず、結構、緊迫している。
 何しろ北条に攻め込まれたらお終いなのだ。
「先が読めんぞ」「力が欲しい」と叫び、信幸(大泉洋)が「織田の家臣になったのだから滝川一益につくべき」と正論を言えば、「なぜ、それを言わなかったのじゃ」と滝川につくことを決め、他の信濃の国衆が「北条につく」と言い出すと、北条につくと決める。
 昌幸は大きく揺れているんですね。
 家康のようにある程度の<力>を持っていれば、情勢が見えてくるまで、ゆったりと待つことが出来るのだが、真田にはその力はない。

 しかし、昌幸は自分が持っている<力>に気づいたようだ。
 それは信濃の地。
「ここにはよき材木が採れる山々がある。それを運ぶ川もある。よい馬もいる。街道が通り、人が集まる。東と西を結ぶ要の土地じゃ」
 信濃は経済的に豊かな土地なのだ。
 昌幸は目の前に貴重なものがあることに気づいた。
 だから、こう語る。
「この信濃があるかぎり、わしらは大名たちと対等に渡り合える。この信濃を使ってやつらを操ってみせるのよ。もうやつらの顔色をうかがうのはごめんじゃ」
「息子たちよ、大博打の始まりじゃ!」
 おおっ、カッコいいっ!!

 確かに大博打ではありますけどね。
 でも、昌幸は無謀ないくさはしない男ですから、信濃の地に何らかの勝機を見出しているんでしょうね。
 戦略としては、沼田、岩櫃の城を巧みに使って守り通し、嵐が通り過ぎるのを待つという感じかな~。
 『覇権』を考える人間は勝ち続けなくてはならないけど、『生存』を考える人間は大きく負けなければいい。

 家康と昌幸。
 この生存を目指すふたりの男は同じことを考えているようです。

 信繁(堺雅人)に関しては、まだ背負っているものが小さいんですね。
 昌幸が真田家を背負っているのに対し、信繁は姉を助けられなかったことで悩んでいる。
 もちろん、姉・松(木村佳乃)の命は大きくて重いんですけど、人質が死ぬのは当たり前の戦国の世ですから、昌幸のように割り切らなくてはならない。それよりも考えなくてはならないことがたくさんある。
 信繁と昌幸とでは、背負っているものが大きく違うようです。

 信幸に関しては、「黙れ、小童!」が定番になりつつありますね(笑)
 生きるか死ぬかの人間にとって、『正論』はウザいのです。 

 きり(長澤まさみ)パートは、少女マンガの世界!
 好きな子にわざと悪態をついて嫌われるようにする。
 好きな子に素直になれない。
 一方、男の子の方は癒し系の梅(黒木華)の方に惹かれていく。
 おばば様(草笛光子)のお付きで人質として沼田城に行く時は、信繁と話をしたかったんだろうなぁ。

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宮崎謙介、丸川珠代、高市早苗、島尻安伊子、甘利明……自民党ってのはすごい政党だね~~!

2016年02月12日 | 事件・出来事
 不倫問題の自民党・宮崎謙介議員が本日、記者会見。
 男性の育休を高らかに宣言した人間がこの体たらく……。
 要するに上半身と下半身は違うってことなんだよなぁ。
 上半身、つまり頭でどんなに高尚なことを言ってても下半身は違う。

 そう言えば、自民党の武藤貴也議員も同じだった。
 滅私奉公などとご立派なことを言いながら、「未公開株がある」とウソを言って詐欺まがいの行為。
 議員事務所に男の子を連れ込んでエッチ。挙げ句の果てに週刊誌にしゃべらないでと懇願。
 どこが〝滅私奉公〟なんだか。

 この人たち、言ってることとやってることが180度違うよね~。
 安倍首相も〝女性の活躍する社会〟とか言ってるけど、本音はどうなんだろう?
 きれいな言葉には裏がある。

 自民党には、この他にもトンデモ大臣がいる。

 まずは、島尻安伊子・沖縄北方担当大臣。
 北方領土問題を担当する大臣なのに、北方四島のひとつである「歯舞(はぼまい)」を読めず、秘書官に教わった。
 おいおい、これで北方領土の交渉ができるのか? 北方領土のことを真剣に考えてるのか?
 ウヨクの人はもっと怒れよ。

 丸川珠代環境大臣はこれ。
 除染で、基準となる年間被ばく量を1ミリシーベルトとしている点について、
「『反放射能派』と言うと変ですが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく、細野という時の環境大臣が勝手に決めた」
 と、講演会で発言。
 いやいや、1ミリシーベルトは、国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告している、科学的根拠のある数字ですから。
 丸川さん、環境大臣として、いったい何を勉強しているの?
 1ミリシーベルトを否定することで、いったい何を守ろうとしているの?
 電力会社や原子力ムラですか?
 あなたが守るべきは、国民の命でしょう?

 また、名指しされた、民主党・細野元環境大臣に拠れば、この基準は勝手に決めたものでなく、福島の方と話し合いを重ねて合意したものらしい。
 ということは、丸川氏の発言は事実に基づかない誹謗中傷。
 推測するに丸川氏は、民主党や『反放射能派』(←こんな言葉、はじめて聞いた)が憎くてたまらないのだろう。
 だから、講演会で本音が出た。

 繰り返すが、この発言から見られる丸川環境大臣の考え方は、<国民の命より東京電力の経営が大事>ってことだ。
 除染の基準が下がれば、東京電力の除染費用が軽くなりますからね。
 さすがは大企業の味方・自民党だ。

 高市早苗総務大臣は、テレビ局の電波停止に言及。
 詳しくは、当ブログの記事『言論統制の始まりか? 高市総務大臣、テレビ局の電波停止に言及』をご覧いただきたいが、これ、絶対、政府に批判的な番組に脅しをかけてるよなぁ。
 そもそも総務大臣が「電波停止」を口にするのも前代未聞。
 高市早苗が、いや安倍自民党がいかに<言論の自由><表現の自由>を軽視しているかがわかる。
 安倍首相は、この件で野党に問いつめられて「言論の自由、表現の自由は民主主義の基本」と言ってたけど、本当にそう思ってるのかな?
 昨年の自民党の勉強会では「政府に批判的なマスコミは潰してしまえ」という発言が出ていたし、育休・宮崎謙介議員は言葉とは正反対のことをしてたし、本音はどうかわからない。

 最後は安倍ちゃん。
「日本経済はトレンドとしては緩やかな回復基調にある。アベノミクスが終息局面にあるとの認識は間違っている」
 ええっ! この一ヶ月で株価は4000円も下がってるのに!?
 昨日は円が1ドル110円台になったのに!?
 実質賃金はマイナスで、年間GDPもおそらくマイナスなのに!?
 アベノミクスって、年金資金とかを注ぎ込んで作った完全なドーピングでしょう?
 砂上の楼閣だから、こんなに下がるわけで。
 いい加減、現実を見つめて対策を練らないと、大変なことになるぞ。
 本当にハダカの王様だな。
 ちなみに本日の株価の終値は、14,952円(前日より760円安)。
 ついに15,000円を割ったか。我々の年金は大丈夫か?

 というわけで、最近、つくづく思います。
 政治家のきれいな言葉を信じてはいけない。
 絶対にウソを言っている。
 丸川珠代、高市早苗がいみじくも語ってくれたように、本音は、カネやイデオロギーが絡み合ってとてつもなくドロドロしている。

 もう安倍ちゃんには変わってほしいわ。
 このままだと、この国は本当にメチャクチャになる。


※追記
 安倍自民党には、その他にも、甘利〝口利き〟大臣、高木〝下着ドロボー〟大臣、小渕優子〝ドリルで証拠隠滅〟大臣など、人材が豊富!

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相棒14 「警察嫌い」~ドラマというよりは、スタイルを楽しむミステリーですね

2016年02月11日 | 推理・サスペンスドラマ
 3人の容疑者。
 ひとりは、被害者の友人でフェチスト。
 ひとりは、被害者の恋人でレズビアン。
 ひとりは、被害者の店の客でSMマニア。
 んでもって、3人の容疑者が「自分が殺りました」と一斉に自白してしまったものだから、さあ、大変!
 というお話。

 ドラマというよりは、スタイルを楽しむミステリーですね。

 そのキイワードは、サブタイトルでもある「警察嫌い」。
 捜査の過程で、警察嫌いになる三つの出来事が語られる。
 ひとつめは自白の強要。
 3人の容疑者のうち、少なくともふたりは無理矢理自供させられた。
 ふたつめは、伊丹たちがやろうとした盗撮容疑での捜査令状の取得。
 なるほど、警察っていうのはこんなふうに何らか言いがかりをつければ簡単に家宅捜索ができるんだ。
 みっつめは、冠城(反町隆史)がやった暴力団を使っての脅し。

 これだけの横暴を警察がするのだから、青木年男(浅利陽介)が「警察嫌い」になるのも無理もないという仕掛けになっている。
 青木が警察嫌いになった理由は、父親が警察官であったことしか語られていないのだが、おそらく青木は父親が自白を強要したり、いい加減な容疑で捜査令状をとったことを見ていたのだろう。
 そんなことを視聴者に想像させる。

 こうした物語の形式といい、右京(水谷豊)の犯人を特定させた手法といい、今回のエピソードはスタイリッシュでお洒落です。
 ただ、警察に感情移入して作品を見る視聴者にとっては、あれれ? という感じになってしまう。
 暴力団を使って脅す冠城なんかはカイト君を思わせますしね。
 伊丹も自白の強要をやったことになるし、容疑を無理矢理つくって捜査令状をとろうとしたことになる。
 客観的に見れば、彼らのしたことは<ダーティな警察>だ。

 実験作ですね。
 僕は嫌いじゃないけど。
 描写を薄めているのでカイトの時ほどのインパクトはないが、これまでの『相棒』の禁じ手をやっている。
 カイト君を除いて、歴代の相棒や伊丹たちはダーティな捜査はやらなかった。
 だから見ていて、ちょっとモゾモゾする。

 ところで、サブタイトルの「警察嫌い」はエド・マクベインを意識してますよね?

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お義父さんと呼ばせて 第4話~オウン・ゴーーール! お父さんのおかげで保ちゃんの良さがわかっちゃった!

2016年02月10日 | ホームドラマ
 リムジンで乗りつけて、白いスーツと赤いバラで現れる保(遠藤憲一)。
 ひさしぶりにこういうシーンを見た。
 これって、かつて月9がやってたことなんですよね。

 保の素晴らしさを再認識してデートの待ち合わせ場所に走る美蘭(蓮佛美沙子)。
 恋人のもとに〝走る〟って行為も、かつての恋愛ドラマの王道だった。

 これらの点で、『お義父さんと呼ばせて』は王道の恋愛ドラマをやってるなぁ。
 脚本の林宏司さんは、かつての月9や恋愛ドラマへのオマージュで書いているに違いない。

 家族ドラマの王道でもありますね。
 母・静香(和久井映見)は離婚を考えているようだし、葉理男(中村倫也)には心の闇がありそう。
 家族がいつ壊れてもおかしくない不安定さを持っている。
 もちろん、この作品はコメディで、野島伸司や遊川和彦作品のようにはならないのだろうが、林宏司さんはこれをどう描くのだろう。
 すごく興味がある。

 さて、今回のテーマは、オトナの対応と若者の対応。
 オトナの対応とは、トラブルがあって相手に非があっても頭を下げて謝ること。
 これで相手の顔が立って、貸し借りの関係が生まれ、信頼関係も築けるというわけだ。
 一方、若者の対応は、白黒をはっきりつけ、間違っているものは間違っていると言うこと。
 安易な妥協はせず、相手に非があれば謝罪させる。

 美蘭はもちろん後者。
 だから、オトナの対応をする保が面白くない。
 上司には頭を下げるが、外の下請けには頭を下げない横柄なサラリーマンだったのかとがっかりする。
 ところが、後に保が副社長に、「払うべき敬意は下請けの小娘でも払うべき」と食い下がってくれたことを知って……。

 保は<オトナの対応>と<若者の対応>の両方をできる男だったんですね。
 保は決してオヤジなんかじゃなく、間違っていたら上司に対しても意見をする、熱い若さも持っていた。
 だから美蘭は惚れ直した!
 保の若さは他にも。
 白いスーツ、赤いバラ、リムジン……。
 これらが今の若さかどうかはわからないが、少なくとも保は<月9的な恋愛>をしようとした。
 ああ、なるほど、保が白いスーツ、赤いバラ、リムジンで現れたのは、バブル世代、月9世代だったからなんだ。

 今回のオチはこんな感じだった。
 第1話の手紙のように、この作品は何らかのオチを見せてくれるんですけど、今回のオチは、
「お父さん、ありがとう! お父さんのおかげで保ちゃんの良さがわかっちゃった!」

 父・紀一郎(渡部篤郎)、ナイスアシストーーーーーーッ!!www
 父・紀一郎、オウン・ゴーーーーーーーーーーーールッ!!wwwww

 なお、現在のところ、保派は、祖父・昭栄(品川徹)と太郎(犬)のようです!

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言論統制の始まりか? 高市総務大臣がテレビ局の電波停止に言及!~ヤバイよ、自民党!

2016年02月09日 | 事件・出来事
高市総務相、電波停止に言及 公平欠ける放送に「判断」

 高市早苗総務大臣が国会で、TV局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返した場合、放送法4条違反を理由に電波停止を命じる可能性に言及した。

 さあ、怖ろしい言論統制の時代が始まりましたよ。
〝政治的公平性〟と言われると、「なら、いいか」と考えてしまうかもしれないが、ここは要注意。
 公平性があるかどうかを判断するのは、何と時の総務大臣らしいのだ。
 現に高市氏は昨日、国会でこう答弁している。
「私の時に(電波停止を)するとは思わないが、実際に使われるか使われないかは、その時の大臣が判断する」

 <その時の大臣が判断する>
 おおっ、個人的な主観に委ねられるのか!
 高市氏は、自分は公平公正な人間で客観的判断ができると考えているかもしれないが、僕は人間なんて、そんなに立派なものではないと思ってる。
 人間、批判されれば面白くないし、「この野郎!」と思うのが常だ。
 まして権力者なら尚更。
 支持率や権力保持のためなら批判勢力は出来る限り、少ない方がいい。
 現に昨年の自民党の勉強会で、
「政府に批判的なマスコミは潰してしまった方がいい」
 って発言した議員がいたからね。
 今回の高市発言はこの文脈でとらえた方がいい。

 それに、この高市発言、絶対にテレビ局を萎縮させますよね。
 今まで100%で批判していたのを70%に抑えておこうという意思が働いたり、「これは政府からクレイムが来そうだから別の話題に切り替えよう」と考える番組製作者が必ず出て来る。
 これだけでも大きな圧力だ。

 高市氏は、放送法、電波法を持ち出して、この発言をしているが、憲法には次のような条文がある。
<日本国憲法第21条>
 第1項 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。 表現の自由は、これを保障する。
 第2項 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 憲法と放送法、電波法。
 どちらが上位の法律かはわかってるよね? 高市さん。
 この憲法の精神がわかっていれば、このような安易な発言はできないはずだ。
 でも、これでわかってきたぞ。
 自民党は今の憲法がウザくてしょうがないんだ。
 だから憲法を自分たちに都合のいいものに変えようとしている。

 それからテレビ。
 今回の件はもっと大々的に報道して怒れよ!
 自分の首がどんどん絞められているのに何もせずに見ているつもりか?
 本当にジャーナリストのプライドがないな!
 ベッキーや清原はもういいからさぁ。
 まあ、ジャニーズ事務所にも逆らえないテレビ局だから政府に物も言えないのは当たり前か?

 野党もこれをもっと追及して問題にしろ。
 これで安倍自民党の考えてることが浮き彫りにできるぞ。
 こんなやつらに憲法改正をさせたら、とんでもないことになるって国民に伝えられるぞ。

 かつて田中角栄はマスコミに言った。
「君たちの仕事は批判することだ」
 田中角栄に比べて今の政治家は何と小さいことか。
 何しろ今は、政権批判をするな、公正中立をお願いします、だもんね(笑)
 おまけに、昨年の戦争法案の時は若手議員にテレビ出演を自粛させたし、甘利口利き問題でも出演をキャンセルした。
 これらはしっかり反論できる機会だったのに、それから逃げている。
 それでもって、一方では、放送法と電波法をちらつかせて圧力か。
 本当に小さい。

 フランスの哲学者ヴォルテールは言った。
「私はあなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」
 これが民主主義の基本であり、権力者が心がけることだと思うのだが、安倍自民党の皆さん、どうだろう?

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真田丸 第5回「窮地」~誰が最後の覇者になるか、この目で見届けて食らいついてやるわ。面白うなってきた

2016年02月08日 | 大河ドラマ・時代劇
「しかし、この真田安房守、この荒波を渡りきってみせる。
 国衆には国衆の生き方というものがあるんじゃ。
 誰が最後の覇者になるか、この目で見届けて食らいついてやるわ。
 面白うなってきた」

 昌幸(草刈正雄)のせりふである。
 どんなことをしても生き残ってやるという気迫が伝わって来る。
 何しろ「食らいついてやるわ」ですからね。
 「面白うなってきた」っていうのも、すごい。
 絶対的な危機にありながら、昌幸は状況を楽しんでいる。
 囲碁をするように次の一手を考えている。
 少し前までは、
「ちくしょう! あの男に賭けたわしはどうなる!?」
「わしの本心を言おう。まったくわからん!」
 だったんですけどね。
 人間、どんな危機の時も昌幸のように「面白うなってきた」と言えるようになりたい。
 多少うろたえても、すぐに自分を取り戻し、現実に立ち向かう姿。
 信幸(大泉洋)はこの父の姿を心に焼きつけたに違いない。

 家康(内野聖陽)パートはドタバタコメディ!
「万が一、(信長が)生きておられたらどうする!? 後でわしが置いて逃げたことが知られてみろ。明智なんぞよりよっぽど怖いわ」www
「半蔵、道すじの村々には話は通っておるのだな」「ほぼ」「ほぼ?」「急なことゆえ、あちこち抜けております」www
「半蔵、どうする?」「全力で押し通りまする!」「うおぉぉーーーーーーーっ!」www
「この坂を下るのか……。うおぉぉーーーーーーーっ!www
「これで安心じゃの」「まだ安心できません。明智の兵がおりまする」「では、どうするのだ?」「全力で押し通ります!」「またか! うおぉぉーーーーーーーっ!」wwww

 完全にコメディなんですけど、ここにも<生き残る>というテーマが貫かれているんですね。
 どんなにカッコ悪くても生き残る。
 どんな手を使っても生き残る。
 まさに三谷幸喜作品です。

 服部半蔵もなぁ。
 僕はコミック『半蔵の門』(小池一夫原作)の愛読者なんですけど、『半蔵の門』の服部半蔵はカッコいい。
 半蔵が武田信玄を暗殺して、家康の窮地を救ったって話になっている。
 でも、この半蔵はちょっと抜けている(笑)

 作劇としては、本能寺の変のリアクションを描いた所が新しいですね。
 安土の町の人は京で火事が起きたと思っている。
 普通ならど派手な秀吉の中国大返しを描きたい所ですが、敢えてそれを描かない。
 すごくメリハリがきいて、筆が抑制されています。
 ここまで秀吉はまったく姿を見せていませんけど、人物の出入りが実に見事。
 あれもこれもと様々な人物を登場させて、結局、収拾がつかず、深く描き込むこともできなかった最近の大河ドラマとは大きな違い。

 きり(長澤まさみ)パートもよかった。
 信繁(堺雅人)の気持ちをめぐって、梅(黒木華)と恋バナ。
「梅ちゃんのこと、好きに決まってるでしょう。見ていればわかる」
 これに答えて、梅が「ありがとう、きりちゃん」と言うと、きりは嬉しそうな顔。
 孤独な彼女は「きりちゃん」と言われたことが嬉しかったんですね。
 一方、父親から「お前は真田の家に嫁ぐのだ」と言われると、今度は満面の笑み。
 <嬉しそうな顔>と<満面の笑み>
 きりの気持ちをわかりやすく表現しています。

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手裏剣戦隊ニンニンジャー 最終回~終わりの手裏剣のない世界に変えよ。風花ちゃんはラストアイドル忍者に

2016年02月07日 | コミック・アニメ・特撮
 手裏剣戦隊ニンニンジャーが最終回。

〝ラスト忍者〟を目指して切磋琢磨してきた6人だが、最終的に到達した結論は〝自分らしい忍者〟になることだった。
・天晴(西川俊介)は、ニューラスト忍者!←単純~~(笑)
・霞姉(山谷花純)は、ラスト科学忍者!←リケジョ!
・キンジ(多和田秀弥)は、ラストワールドワイド忍者!←パーリィナイッ!
・凪(中村嘉惟人)は、ラストおぜんだて忍者!←気遣いの人!
・風花ちゃん(矢野優花)は、ラストアイドル忍者!←おおっ、握手会に行くよ~~(笑)
・八雲(松本岳)は、ラスト魔法忍者!←何でもラストをつければいいってもんじゃないんだから(笑)
 つまり、<ナンバー1>より<オンリーワン>になろうってわけですね。

 6人が学んだもうひとつのことは、支え合うこと。
 6人が力を合わせれば、とんでもない力が生まれる。
 このことを知ってしまった以上、もはや終わりの手裏剣など必要ないのだ。

 では、終わりの手裏剣とは何だろう?
 持つ者を最強にし、世界を滅ぼすこともできる力。
 核兵器みたいなものかなぁ。
 天晴たちはこれを放棄したわけなんですよね。
「終わりの手裏剣のない世界に変えよ」
 このせりふは、
「核兵器のない世界に変えよ」
 と言い換えられる。

 世界を恐怖で支配する。
 っていうのも<テロ>を意識しているのかなぁ。

 さて、6人はそれぞれの修行の道を歩み始めた。
 生きている以上、修行は続く。
 修行の道は果てしない。
 そして、何かがあれば、6人は再び集まる。


※追記
 風花ちゃんは最後の最後でも、ドジ娘ぶりを発揮!
 アイドルのオーディション面接で、分身の術を使うが、お辞儀の際に机に頭をぶつけてアウトーーーッ!!

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曽野綾子のあきれた発言~「高齢者は適当な時に死ぬ義務がある」「いくらでも生きたいは傲慢」

2016年02月05日 | 事件・出来事
 作家の曽野綾子(84)がまたまた問題発言。
「高齢者は適当な時に死ぬ義務がある」

 話は、90代の病人がドクターヘリによる救助を要請したことから始まった。
 曽野綾子はそれを「利己的とも思える行為」と批判。
 要するにドクターヘリを要請することはお金がかかるし、国の財政負担を増やすから、老い先短い老人は控えろと言うのだ。
 そして、さらに次のように言及。
「生きる機会や権利は若者に譲って当然だ」
「ある年になったら人間は死ぬのだ、という教育を、日本では改めてすべき」
「いくらでも生きたいは傲慢」
「権利を求め倒し、医療を使い倒し、他人を頼り倒すことは肯定されない」
「ドクターヘリなど高度な医療サービスについても法的に利用者の年齢制限を設けたらいい」

 怖いですねぇ。
 これらの根本にあるのは<お年寄りは年金、医療などで国の財政に負担をかけるから早く死ね>という考え方だ。
 これは明らかに国家主義者の考え方。
 個人よりも国家が大事!
 さらに怖いのは、あと10年もすれば、この考え方が曽野ひとりの妄言に留まらず、一般的なものになりそうなことだ。
 永年、苦労して積み立ててきた年金なのに、それをもらうことが後ろめたくなったり、病院に行くと冷たい目で見られるようになったり……。
 あ~ぁ、イヤだ、イヤだ。
 全然、やさしさがない。

 そもそも曽野綾子ってキリスト者で保守論者なんですよね?
 キリスト者なら、どうして他者への愛や思いやりがないのかな?
 保守論者なら、長幼の序、年上の者を敬うことを第一にするはず。
 こんな人物が<道徳の教科書>に載ってるんだから、世の中は狂ってるねぇ。

 ネットでは、この発言に対して、次のような批判が寄せられたという。
「長生きは『利己的』らしい」
「あなたからどうぞ、としか」
「『適当な時』は誰がどういう基準で決めるんでしょう」
 確かに。
 曽野綾子氏には、これらの批判に対してぜひとも反論してほしいものだ。
 たとえば、
 『適当な時』とはいつなのか? 84歳の曽野綾子は適当な時に当てはまるのか?
 自分や自分の親しい人がドクターヘリのお世話になった時、どう処するのか?

 あと、この考え方は、<社会の役に立たない者は死ね>って発想に発展していきますよね。
 その適用範囲がどんどん拡大されていく。
 あ~ぁ、イヤだ、イヤだ。
 これだから国家主義者や偏狭な保守論者は嫌いなんだ。
 本当に醜い。
 そう言えば、自民党の武藤貴也も、戦争反対のデモをすることは「利己的」って言ってたなぁ。



※関連記事
 「高齢者は適当な時に死ぬ義務あり」84歳曽野綾子発言がブーメランに ネットで「あなたからどうぞ」(J-CASTニュース)

コメント (6)
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